結び

may

文字の大きさ
上 下
10 / 18

9

しおりを挟む



「この手紙を三人にも呼んでほしいの、
 今悩んでいることしか書いてなかったけど、読んでみて」



読み始めてから少し経ちセトが口を開き
「なるほどね、今も昔もそういう偏見あるよね...宮がこういう人を助けたいって気持ちはわかる。」

セトの言葉に妃凪も頷き。

「細かい内容は会ってから聞きます
人ひとり探すくらいすぐに出来るから、三が日が経ったら、この人に会ってみようと思う」

「わかりました。では我々も一緒にお供いたします」

「ありがとう沖刃、でも今回は私一人で行きます。
初めて会うのに大人数で来たらビックリしちゃうでしょ」爽やかな表情で答える宮様に。

「ですが、護衛無しというのは危ないです。
 もし、なにかあったら」心配そうに宮様を見つめる妃凪に「心配してくれてありがとう。
  地上に出る時は(神の称号)は誰にも見えぬようにするから大丈夫。」

妃凪の頭を優しい手つきで撫でると、妃凪も少し安心したように目を細め落ち着いた声で。

「わかりました。大宮様がおっしゃるなら....ですが、なにかあればすぐに駆けつけます。」

「わかった。ありがとうね。

 三人共昨日今日でバタバタであまり休んでないでしょ、明日までが三が日だから今日は、早めに休んで」その言葉に、妃凪は宮様に頭を下げ。

「では、先に失礼します。」妃凪が先に神殿から出た

「宮様、私もここで失礼します。」

「うん。ゆっくり休んで」

「はい。お前はまだここに居るのか?」
セトの方に視線を向けて聞き、小さな声で
「もう少しここに居る」と答え。私は神殿を出て自分の書斎へと戻った。




「宮、この前
 成千神と親密に話してたけどなに話してたの?」

「....セトが気にするような話じゃないよ
 セトも疲れてるでしょ。そろそろ休んで」

「...わかった。じゃあまた明日」

「うん。」

宮のいる神殿を出て、縁側に腰を下ろした。


 言わなきゃいけない事は、ちゃんと言わないとな...
成千神といったいなに話してたんだろう...。

季節の花々を見ているとまた、モヤモヤしてきたので「ふぅ~」と息を吐き、立ち上がり自室に戻った。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

願いが叶うなら

汐野悠翔
恋愛
人間嫌いの神様、神耶はある日、不思議な人間の少女、葵葉と出会った。 出会ったばかりの少女は何故か神耶に「友達になって」とお願いする。 勿論神耶は葵葉の申し出を断ったが、彼女の強引さに押されて、気付けば「友達ごっこ」に付き合わされる事に。 最初は嫌々付き合わされていた神耶だったが、葵葉と過ごす日々の中で少しずつ神耶の心にも変化が生まれはじめる。 だが、葵葉との距離が近づく中で、神耶は葵葉の抱えるある秘密に気付いてしまって―― 葵葉が抱える秘密とは? 神耶が人間を嫌う理由とは? これは神と人間の少女、種族の違う2人が紡ぐ笑いあり涙ありの恋と友情の物語。 夏秋冬春。4つの季節を追って、オムニバス形式で綴ります。

教え子に手を出した塾講師の話

神谷 愛
恋愛
バイトしている塾に通い始めた女生徒の担任になった私は授業をし、その中で一線を越えてしまう話

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

一人用声劇台本

ふゎ
恋愛
一人用声劇台本です。 男性向け女性用シチュエーションです。 私自身声の仕事をしており、 自分の好きな台本を書いてみようという気持ちで書いたものなので自己満のものになります。 ご使用したい方がいましたらお気軽にどうぞ

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

【Vtuberさん向け】1人用フリー台本置き場《ネタ系/5分以内》

小熊井つん
大衆娯楽
Vtuberさん向けフリー台本置き場です ◆使用報告等不要ですのでどなたでもご自由にどうぞ ◆コメントで利用報告していただけた場合は聞きに行きます! ◆クレジット表記は任意です ※クレジット表記しない場合はフリー台本であることを明記してください 【ご利用にあたっての注意事項】  ⭕️OK ・収益化済みのチャンネルまたは配信での使用 ※ファンボックスや有料会員限定配信等『金銭の支払いをしないと視聴できないコンテンツ』での使用は不可 ✖️禁止事項 ・二次配布 ・自作発言 ・大幅なセリフ改変 ・こちらの台本を使用したボイスデータの販売

処理中です...