かけがえのない時間を……

永遠を生きる魔女が、捨てられた男の子を拾うことから始まる物語。

魔女は男の子と幸せな時間を過ごします。
しかし、魔女は嬉しい感情と悲しい感情の両方に駆られます。
あの小さかった男の子が健やかに成長した嬉しさ半分、拾った時からもう12年もの歳月が経ってしまった悲しさ半分と、何とも言えない気持ちです。

「……それにしても、時が経つのは早いものね。赤子だったあなたがもうこんなに立派になるなんて……人の一生ってのは早いものね」
「一生って……師匠、僕はまだ12歳です。僕の人生は始まったばかりですよ」
「12年も100年も変わり何かしないわ。時間ていうのは無慈悲で残酷なんだから……」
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