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なぜかお仕置きをされました 2
しおりを挟む「じゃあ、魔法の練習を始めようか」
「え―と…、二人とですか?」
二人とも他に予定はないようで、俺の練習を手伝ってくれるつもりらしい。
だけどソファに向かい合って座っていて距離があるハズなのになぜか圧を感じる。
???
初めて聞く魔法だから興味があるのかな。でも二人にこの魔法の練習に付き合ってもらうのは、ちょっとな……。
魔法は練習を重ねる必要があるとは言っても、人の心を覗くのも、ましてや覗かれるなんて気持ちのいいもんじゃない。
さすがに練習台を頼むのは申し訳なさすぎる。
「こちらのことを気にしているのか?それなら問題ない。むしろ見て欲しい。その方がサクヤにはよく分かるだろう」
「ああ、あれだけ口を酸っぱくして言ってんのに簡単に食べられちゃうなんて、ちょおっと自覚がなさすぎるよな~?
口で言うだけじゃわかってもらえねーなら、その魔法使えば納得できるだろ?」
「は、はあ…」
まあ、本人たちがそう言うならいいか。
イメージ、イメージ…。胸の中にしまってある箱の扉を開ける感じ?じゃあ、呪文はこうしよう。
「『心の扉を開け』」
うすーい光が俺の手から離れてきらりと周りに広がって消えた。魔法を使った感覚はあるけどそれだけ。他に変化は何にもない。
やっぱり地味だ…地味すぎる…
それに成功したんだか失敗したんだかも分からないし…ん?
『時間はたっぷりあるし何しようかな~っつうかサクヤと二人っきりか』
『フム、まずはノーマルに抱くか』
「ええ!だ、抱くって、昼間ですよ!?」
いきなり聞こえてきた問題発言に動揺して、つい夜ならOKみたいな返事をしてしまう。
ダメだ 俺も混乱してる。
「お、ちゃんと聞こえてんじゃねえか。昼だって問題ねーよ。っていうかこれお仕置きだからな」
お、おしおき?
俺が戸惑っている内にあっさり抱え上げられて、寝室へと連れてこられる。
暴れたせいでボスンとベッドの上に落とされたが、さすが高級宿。ふわふわベッドのおかげでちっとも痛くない。
「ああ、野宿のあいだずっとセーブしてたんだぜ?
宿をとってやっととことん可愛いがれると思ったら、狼にやられてるとかどんだけ悔しかったかわかる?
あれだけ部屋で大人しくしとけって注意したのによー。な?悪いことしたら罰がないとな?」
「安心するといい。体を痛めつけるようなひどいことはしない。だがとことん付き合ってもらおう」
「ま、魔法の練習は……」
「もちろん魔法を使いながらだ。
魔法は切迫した状況の中で使うと同じ回数使っても得られる経験値が段違いに高くなる。
通常なら戦闘時の話なのだが、先日の狼小僧での練習でも同じ効果が得られたようだな。それならこれ以上の練習はあるまい」
にっこり笑顔で言われたけど、目が笑ってない!
黒い!黒いオーラが漏れてます!レイシスさん!
そりゃ迂闊だった俺が悪いけど、被害を受けたのも俺自身なんだからなんでそこまで怒られるのかピンとこない。
さっきもお仕置きって言ってたけど…なんで?
「ふ、この魔法は好都合かもしれないな。
サクヤはどれだけ言葉を尽くしてもどこか他人事のようにしか受け取ってくれない。ここら辺で私が本気だということを分かってもらわないとな」
「俺だって本気だぜ~?
サクヤほど理想の嫁なんていねえもん!さー楽しいお仕置きタイムを始めようぜ」
何とか避けようと逃げ回ったものの、歴戦の冒険者×2の攻撃に叶うはずもなく、あっけなく後頭部を許すのだった。
◆◆◆
「あああ…や、やだ…」
寝室の大きな窓からは日差しがさんさんと降り注いでいる。せめてカーテンくらい閉めて欲しいのに全開のままだ。
キラキラ輝いてる湖面も見えるし、爽やかさ100%の空気。
その中で厭らしいことをするのはどうしても抵抗があって、脱がされそうになってる服の裾を往生際悪く掴む。
「一気にとろけて、可愛すぎだろ。オラ、レイシス拗ねてねえで早く準備してくれ。勝負で俺からって決めただろうが」
「ふん、後からじっくり上書きしてやるさ。サクヤ、きれいにするぞ」
「あ」
何度されても魔法で腹の中をきれいにされる感覚は慣れない。
突然の腹の中への刺激にふるりと震えていると、ガロスさんに両手を掴まれ覆い被さられた。
うぅ、一度呪いが出たからには腹を決めて治めるしかない。こうなったらせめて口で…それもどうかと思うけど、こんな朝っぱらから盛るよりはるかにマシなはず!
「ガロスさん…、な、舐めさせて……」
「だぁめ♪それは後でやってもらうから。まずはコッチの穴からな。街に着いてやっとできると思った矢先にお預け食らったんだぜ?もう我慢の限界なんだよ」
「うわ」
掴まれた手を腰へ誘導される。
いつの間にか下穿きを寛げていたそこは下着を押し上げてギンギンになっていた。
それを埋められた時の快感がフラッシュバックして、思わずゴクリとしたがなる。
はっ、い、いや、期待なんてしてないから。
「サクヤ、魔法が切れているようだ。魔力の流れが止まっている。どうもこの魔法は発動時間が短いみたいだな。ちゃんとかけ直すんだ」
言われてみればさっきから聞こえているのは、二人の普通の声だけだ。
「ほら練習をしたいと言ったのはサクヤだろう?」
普通の状態で練習したいんだけど!
納得いかない気持ちもありつつ、頑張って魔法を発動させる。でも呪いのせいで頭には靄がかかったようにぼんやりしてなかなか集中できない。
「失敗したな。ほら、頑張れ」
「が、ガロスさんッ。ま、待って。ストップ…!」
「んちゅ、健気に立ってきたぜ。相変わらず触ってほしくて仕方ないような見た目してんな~。サクヤのおっぱいは。
魔法の練習するならどんなに厳しい状況でも動揺しないで使えるようになんねえとなぁ。ほら、こうして協力してやってんだ。掛けないとずっとこのままだぜ」
そう言ってガロスさんは俺の胸をさっきから捏ね回してくる。いつの間にかそこでもしっかり感じるようになってしまった。
でもそれだけじゃ当然イケない。イケもせず呪いもそのまま、甘い刺激だけを与え続けられて頭が沸騰しそうだ。
「こ、心の…ひんっ」
ひ、ひっぱらないでッ!
両胸の先端をキュッと摘まんで引っ張られ、その刺激で体がびくびく震える。
快感を少しでも逃がしたくて体をくねらせた。そしたらまるで強請る様に胸を突き出す形になってしまう。
そんな俺を見てギラギラと欲に濡れた目が嬉しそうに細まる。
睨んでみても、にやにやと意地の悪い顔で見降ろされた。
同じことを何度か繰り返し、それでも何とか集中して魔法を唱える。
「成功したな」
『あ~えろいえろいえろいかわいいかわいいかわいいかわいい!!』
『相変わらずの厭らしさだな。ぐちゃぐちゃに甘やかしたいが同じぐらい泣かせたくなる。イカせまくってもうやめてと悲鳴をあげるサクヤ。いい。ありだな。待てよ?だが焦らしに焦らされて入れてと泣いてしまうサクヤはどうだ?いい、いいな。私はやはり天才だ。そうなるとどう攻めるか。全身ふやけるまで舐めまくるのはどうだ(この間3秒)』
「ひっ」
いきなり副音声のように声が頭に響いて、思わず悲鳴を上げる。
「どうしたサクヤ?」
「最中に我々の心の声を聞くのは初めてなのだ。驚いても仕方ないだろう。」
「そうか?俺は結構思ったことそのまま言ってるけどなぁ。お前はどうせむっつりすごいこと考えてんだろ?それに驚いたんだろ?」
「否定はしないが。サクヤとまぐわっていると夢中になってしまい、しゃべるどころじゃなくなるのはお前も同じではないか?」
俺は音の洪水に半ばパニック状態だ。
特に副音声の方、これ…やばい!
例えると常に耳元でささやかれているような感じだ。
しかもそれが頭に直接響くんだ。
考えてみると、呪いのせいもあってエッチの時っていつも頭がぼんやりした状態だったんだよな。
だから今までは自分の快感にいっぱいいっぱいで聞くどころじゃなく、耳に届いてなかったことも多かった。
でもこの魔法だと強制的に頭の中に響く。
繰り返される二人からの甘い言葉に腰がジンと熱くなる。
う、うわ、これダメかも。
『あんまり虐めるのも可哀そうだしな~。何より俺が我慢できん!もういいよな?』
「サクヤ、入れるぞ?」
宣言通り、ずくずく疼く穴に熱い塊が押し入ってきた。
浄化の時に何かしたのか、俺の中は何かの液体でぐちゅぐちゅに濡れていて、大きな塊なのにスムーズに進んでいく。
「~~~ッ」
「ぐっ」
『やっべえ!こんなに良かったか!?気持ちいいのは分かってんだけど、毎回驚いちまう。う~~、すぐにイッちまいそう。でもそんな勿体ないことできねえ!我慢我慢…』
ガロスさん…、そんなこと考えてたの?
モテるかは置いておいて経験が多そうだし、こうしたことには余裕があるんだと思っていた。俺と同じようにいっぱいいっぱいなんだと思うと、なんだかキュンとした。
必至になっている目を思わずじっと見上げてしまう。
『あー、可愛い~!!顔ちっちゃい…、唇も。キスしてぇ』
「サクヤ…」
大量の音に頭の中がぐらぐらする。呪いのせいでただでさえぼんやりしてるのに。
ガロスさんが頬に手を添えると、俺は聞こえた心の声に合わせて口を開けた。その次の瞬間には大きな口にぴったりと塞がれてしまう。
『自分から!今日のサクヤ、マジで可愛すぎる!もっと、もっとくっつきてえッ!』
「ん~~~ッ」
激しいキスを受けながら、一番奥までズンと一気に貫かれた。
『めちゃくちゃかわいい!は~~~!サクヤ!俺がずっと守ってやるから!呪いだって解く必要ねえし!すぐにでも結婚して囲っちまいたい!』
ガロスさんの声を聞くたびに腰が甘く震えて仕方ない。
何だか胸の奥がギュっとして苦しくなって、俺よりもずっと大きくて逞しいガロスさんがすごくかわいいもののように感じてしまう。
「!?……うわ、すげえ…!」
『中がうねうねしてる!なんだこれ!気持ちよすぎる!!駄目だもう我慢できねえ、…腰が、止まんねえ!』
「ああ!」
ぐっちゅ、ぐっちゅ、ぐっちゅ。
爽やかな空気に似合わない、厭らしい水音が室内に響く。
エッチ自体は今までの中じゃノーマルなはずなのに、感じ方が全然違った。
頭に響くたびに胸がきゅって甘く疼いて、少しの刺激にすごく反応してしまう。
「あん!あん!ああっ」
「サクヤ!サクヤ!」
『めっちゃ感じてる!俺にぎゅってしがみついて!目がとろけてて、これ絶対両思いだよな!?お、俺だけのサクヤだぁ!』
「んあぅ!ガ、ガロス…さん!」
『気持ちいいか!?気持ちいいよな!サクヤの口から聞きてえ』
「き、きもちいいっ…もっとっ」
『!!!!!ぐ、だ、だめだっ』
「ガ、ガロス…さん」
甘えるように口を開けて舌を出すと俺の言いたいことが分かったのか、食べるような勢いで俺の口を塞いでくれた。
「んんんん!」
激しく舌を絡めながら、腸内に大量の飛沫を感じる。
朦朧とした意識の中で、呪いが解けるのと同時に今までにない幸福感を感じたのに気づいた。
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