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【Memory_0】
⒈夢の中の君
しおりを挟むその少女は、とても眩しかった。
その少女は、とても綺麗だった。
その少女は、どこか儚かった。
この手で触ったら消えてしまいそうな程に。
陽の光を沢山浴びて笑う少女は俺の目にはどんな物にも代え難い宝物に見えた。
この笑顔を曇らせたくはない。
守ってあげなければと差し出がましい想いが芽生えた。
もし許される事ならこの笑顔を腕の中に閉じ込めて永遠に居たいとさえ本気で思った。
もし今日、俺の世界が終わるなら、俺は君の事を少し知ってから死にたい。
______俺は、君の事を何も知らない。
そうだな、例えば君が、一年後の未来に居なくなることも。
俺が君の為に世界を変えてしまう事も。
何もまだ、この頃の俺は知らなかったよ。
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