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一章 〜浄化の聖女×消滅の魔女〜
奇想天外×試行錯誤
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刺し身の味見も終わり、ここからが本番と言ったところ。
アルルは味噌を使った料理を考えるべく、頭の中を二、三回ひっくり返す。
「また奇想天外な発想が飛び出そうな予感がしやす」
度重なる遠征による弊害と言うべきか恩恵と言うべきか、アルルの脳内には様々な文化が混在している。
キュリオのワクワクが止まらないのも無理はない。
「ふと思ったんだけど、味噌をそのままお湯に溶かしたら普通に飲めそうじゃない?」
アルルは遥か東の土地でそのような料理をチラりと見た記憶を持っていた。
しかし時間に押されており味を確かめる余裕までは無かった模様。
「味噌を、湯に……単純ではありやすが、ちょっと味については想像し辛いでございやすな。不味くはないでやしょうが」
「まあ物は試しってことで」
そのまま目分量で味噌をざるに取り、沸騰の収まった熱湯に濾しながら溶かしていく。
「しっかし魔物の世じゃ料理人なんて奇稀な存在なもんで、自分以外の料理現場を見るのは新鮮でございやすなぁ」
魔物の世での料理と言えば――ただ火に通して終わり。
キュリオもフィルドリィと同じく、魔物の世では異端な存在なのだ。
「遠征に行ってた時はほとんど自分で作ってたからね。どっかの誰かがあたしの料理じゃないとやだって聞かなかったのもあるけど」
ギルニクスは偏食家であり、同じような味付けでないと口に合わないだとかなんとか。
とは言ってもそれに関しては半分ぐらいは建前である。
ただアルルの手料理が食べたかっただけである。
もっと言うならば、自分の為に台所に立つアルルの後ろ姿を眺めるのが遠征時の何よりの楽しみだったというだけである。
「食べてくれる人の事を考えながら作るのが最高の味付けとはよく言ったもんで」
「実際、毎回毎回飽きもせず幸せそうな顔して食べるもんだから、悪い気はしなかったけどね」
ギルニクスは感情が顔に出やすい。
とは言えそれもアルルの前でのみ限定だが。
「自分の料理を美味そうに食ってくれる存在ってのは、何物にも代えがたいもんでございやす」
まもなく、ただ熱湯に味噌を溶かしただけの液体が完成した。
そのまま小皿に取って味を確かめる。
「んー? んー、んー……割とおいしいけど色々足りないかも……」
味噌特有の塩気、香り、風味は確かに良い。
しかし他の要素が圧倒的に足りない。
「どれどれ……おおっ? こりゃあ……うーん、確かにまあまあイケるにはイケやすが……」
キュリオの方も物足りなさを隠しきれてない様子。
「なんか具でも入れてみる? 野菜とか、肉とか。あと流石に調味料は入れた方がいいね……」
「ええ、いろいろ試してみやしょう」
味が混雑しないよう数回に分けながら、それぞれ違う食材を投入し食べ合わせのいい組みを調べていく。
「野菜、特に芋とか根菜は崩れる寸前まで煮込むとホクホクで凄く美味しいね。菜っ葉系もいい感じ。あと白身の魚とかもいい油浮くし汁に旨味も出るしで相性いいかも」
赤身魚や青魚よりも淡白な白身魚や赤魚の方が評価は高めだったようだ。
青魚に関しては臭みをどうにかしなければ食べられたものでは無かった模様。
「脂身の風味がよくてさっぱりしてるピガーもいい感じになりやすね。食感も良いで御座いやすし」
ピガーとは豚によく似た下級魔獣で、豚と比べると少しだけ筋肉質な事が特徴だ。
鶏などの元々淡白でサッパリとしている肉か、豚などの油がサッパリとしている肉が合うようだ。
「やっぱみりんとかの料理酒を入れないと物足りなさがあるかな? ちょっと味薄いかなって思ったら醤油をちょろっと足すのもいいかも」
好みで簡単にアレンジが効くのも味噌汁ならではの特徴だ。
「ええ、もう食卓に出せるぐらいには纏まってきやしたな」
「うん、だいぶ良くはなってきた。けど、でもまだなんか足んないって感じ。後味……風味、深み? ここはもう調味料だけじゃどうにもならないかも」
「深み、でありやすか……ダシでもとりやす?」
そう、ただの熱湯に味噌を溶かすのでは無く、あらかじめ他の具材でダシを取ることで味に深みが出るのだ。
「うん、そっちもいろいろ試してみよっか」
というわけで今度は具は入れず、出汁を取っただけの状態で味を確かめる。
「やはりピガーの油以外はどうしても風味が足りないかクドくなりすぎてしまいやすね。それでも美味しくはありやすが」
とりあえずの実験という事で、肉でもダシを取ってみたようだが――
「わざわざ肉は使わなくてもよさそうかな……ダシだけなら青魚とか赤身の魚使っても美味しいかもね。やっぱり臭いの処理が課題になっちゃうけど」
それさえ解決すれば上質な旨味が取れる事は間違いないと確信を得た様子のアルル。
しかし最後までいろいろ試してはみたものの、これだ、という食材はとうとう見つけられずに終わってしまった模様。
そうして二人がふと気付いた時には、窓の向こうは紅色に染まっていた。
「すっかり日も暮れちまいやしたな。試作段階って事で、今日はこれで出してみやす?」
「そだね。これでも十分美味しいし、また追々考えよ。刺し身はそのまま出しちゃおっか」
そうして刺し身にも使われた白身魚のリュンクスと、ラハヌスを始めとした根菜主体で味噌汁は作られた。
アルルは味噌を使った料理を考えるべく、頭の中を二、三回ひっくり返す。
「また奇想天外な発想が飛び出そうな予感がしやす」
度重なる遠征による弊害と言うべきか恩恵と言うべきか、アルルの脳内には様々な文化が混在している。
キュリオのワクワクが止まらないのも無理はない。
「ふと思ったんだけど、味噌をそのままお湯に溶かしたら普通に飲めそうじゃない?」
アルルは遥か東の土地でそのような料理をチラりと見た記憶を持っていた。
しかし時間に押されており味を確かめる余裕までは無かった模様。
「味噌を、湯に……単純ではありやすが、ちょっと味については想像し辛いでございやすな。不味くはないでやしょうが」
「まあ物は試しってことで」
そのまま目分量で味噌をざるに取り、沸騰の収まった熱湯に濾しながら溶かしていく。
「しっかし魔物の世じゃ料理人なんて奇稀な存在なもんで、自分以外の料理現場を見るのは新鮮でございやすなぁ」
魔物の世での料理と言えば――ただ火に通して終わり。
キュリオもフィルドリィと同じく、魔物の世では異端な存在なのだ。
「遠征に行ってた時はほとんど自分で作ってたからね。どっかの誰かがあたしの料理じゃないとやだって聞かなかったのもあるけど」
ギルニクスは偏食家であり、同じような味付けでないと口に合わないだとかなんとか。
とは言ってもそれに関しては半分ぐらいは建前である。
ただアルルの手料理が食べたかっただけである。
もっと言うならば、自分の為に台所に立つアルルの後ろ姿を眺めるのが遠征時の何よりの楽しみだったというだけである。
「食べてくれる人の事を考えながら作るのが最高の味付けとはよく言ったもんで」
「実際、毎回毎回飽きもせず幸せそうな顔して食べるもんだから、悪い気はしなかったけどね」
ギルニクスは感情が顔に出やすい。
とは言えそれもアルルの前でのみ限定だが。
「自分の料理を美味そうに食ってくれる存在ってのは、何物にも代えがたいもんでございやす」
まもなく、ただ熱湯に味噌を溶かしただけの液体が完成した。
そのまま小皿に取って味を確かめる。
「んー? んー、んー……割とおいしいけど色々足りないかも……」
味噌特有の塩気、香り、風味は確かに良い。
しかし他の要素が圧倒的に足りない。
「どれどれ……おおっ? こりゃあ……うーん、確かにまあまあイケるにはイケやすが……」
キュリオの方も物足りなさを隠しきれてない様子。
「なんか具でも入れてみる? 野菜とか、肉とか。あと流石に調味料は入れた方がいいね……」
「ええ、いろいろ試してみやしょう」
味が混雑しないよう数回に分けながら、それぞれ違う食材を投入し食べ合わせのいい組みを調べていく。
「野菜、特に芋とか根菜は崩れる寸前まで煮込むとホクホクで凄く美味しいね。菜っ葉系もいい感じ。あと白身の魚とかもいい油浮くし汁に旨味も出るしで相性いいかも」
赤身魚や青魚よりも淡白な白身魚や赤魚の方が評価は高めだったようだ。
青魚に関しては臭みをどうにかしなければ食べられたものでは無かった模様。
「脂身の風味がよくてさっぱりしてるピガーもいい感じになりやすね。食感も良いで御座いやすし」
ピガーとは豚によく似た下級魔獣で、豚と比べると少しだけ筋肉質な事が特徴だ。
鶏などの元々淡白でサッパリとしている肉か、豚などの油がサッパリとしている肉が合うようだ。
「やっぱみりんとかの料理酒を入れないと物足りなさがあるかな? ちょっと味薄いかなって思ったら醤油をちょろっと足すのもいいかも」
好みで簡単にアレンジが効くのも味噌汁ならではの特徴だ。
「ええ、もう食卓に出せるぐらいには纏まってきやしたな」
「うん、だいぶ良くはなってきた。けど、でもまだなんか足んないって感じ。後味……風味、深み? ここはもう調味料だけじゃどうにもならないかも」
「深み、でありやすか……ダシでもとりやす?」
そう、ただの熱湯に味噌を溶かすのでは無く、あらかじめ他の具材でダシを取ることで味に深みが出るのだ。
「うん、そっちもいろいろ試してみよっか」
というわけで今度は具は入れず、出汁を取っただけの状態で味を確かめる。
「やはりピガーの油以外はどうしても風味が足りないかクドくなりすぎてしまいやすね。それでも美味しくはありやすが」
とりあえずの実験という事で、肉でもダシを取ってみたようだが――
「わざわざ肉は使わなくてもよさそうかな……ダシだけなら青魚とか赤身の魚使っても美味しいかもね。やっぱり臭いの処理が課題になっちゃうけど」
それさえ解決すれば上質な旨味が取れる事は間違いないと確信を得た様子のアルル。
しかし最後までいろいろ試してはみたものの、これだ、という食材はとうとう見つけられずに終わってしまった模様。
そうして二人がふと気付いた時には、窓の向こうは紅色に染まっていた。
「すっかり日も暮れちまいやしたな。試作段階って事で、今日はこれで出してみやす?」
「そだね。これでも十分美味しいし、また追々考えよ。刺し身はそのまま出しちゃおっか」
そうして刺し身にも使われた白身魚のリュンクスと、ラハヌスを始めとした根菜主体で味噌汁は作られた。
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