21 / 27
緑の瞳
しおりを挟む
広間の視線が今度はムールカに集まる。
父だけはこちらを見ようとはしなかったが、ムールカはそんなことを気にもかけずに主張を続けた。
「大体、リド殿下に王としての素質がないっていう天族の言い分は的外れだわ。
殿下は私をルミシカから守るために、今日みんなの前でルミシカの罪を明らかにしたのよ。
どうしてそれが、シェンブルクの娘を汚すことになるの?
私だってルミシカと同じ、シェンブルクの娘なのに!」
ムールカの言葉に、天族の人々はほとんど反応らしい反応をしなかった。
ただ一人、ルールーさんだけはムールカの方を向いて、歩み寄ってくる。
「天族の武器は、優れた知識と技術だけではない。芸術と交易品を携え、各地を回って商売をし、その過程で情報網を作り上げることも得意だ。
天族の目は、あらゆる場所に潜み情報を見聞きする。……この城の中にも、天族の目として情報を集める者はいる」
ムールカの近く。わたしの近くまで、ルールーさんが歩いてくる。
「ムールカ。ここ最近のあなたの動向についても、天族の目はすでに情報を得ている」
ムールカは威嚇するように、すぐ近くまで来たルールーさんを睨みつけた。
だけどルールーさんは、そんな視線をものともしない。
「あなたはルミシカが虐待したという嘘を真実にするためにリド王子に虚言を吹き込んだ。
ルミシカとの婚約を破棄したいリド王子は、あなたの虚言を真実と思い込んだ。
王子が『信じたい』情報を嘘に盛り込み、甘言を用いて王子を篭絡したその手腕は見事と言っていいだろう。
だが、天族の情報網を甘く見ていたな」
「それこそ虚言だわ。私の背中の傷を見ても、ルミシカが無実だって胸を張って言えるのかしら。
こちらには証拠も証言もあるのよ。私のメイドに聞けば、嘘をついてるのはあなただってわかる」
ルールーさんは、笑いをこらえるように顎に手を当てた。
「あなたのお抱えのメイドは、すでに証言を覆した。
金で動くものは、それを上回る金を積めば簡単に河岸を変える。そんなことも、知らなかったか?」
ムールカの、顔色が変わる。
「そのメイドの証言によれば、あなたの背中の傷は、ルミシカに罪を負わせるためにメイドの力を借りて自分で仕込んだものだという。
ルミシカがあなたを虐待したという主張は、自作自演の茶番劇に過ぎない」
先ほどわたしの虐待を認めたメイドさんはカリンという名前で、幼いころからずっとわたしたち姉妹の面倒を見てくれていた人だった。
成長するにつれムールカの側につくようになり、わたしとはここ数年ろくに会話したことすらなかったけれど、まさか本当にあの人がムールカの背に傷を作ったというのだろうか。
信じたくない。だけど、ルールーさんがこの場で嘘をついているなんてもっと信じられない。
リドさまの後ろ盾があれば、権力の威光によってムールカの言い分は多少無理があっても通っただろう。
しかし、陛下がルールーさんたち天族の主張を尊重するという態度をとったことで、状況は変わった。
この国で最も権力が強いのは当然、陛下なのだ。
今のルールーさんの話を疑うことは、陛下の意向を無視することになる。
ムールカは虚言を使い、王族を騙した。
このルールーさんの主張はもう揺るがない。
だから、ムールカの立場は今、ひどく危うい。
「……だとしても、私とリド殿下は愛し合っている!
嫌われ者のルミシカより、私の方が殿下の婚約者にふさわしい」
背中の傷が痛くないのか、ムールカはわたしの前に立ちふさがるようにして、ルールーさんに宣言した。
ルールーさんはすでに、ムールカの目の前に立っている。
そのはちみつみたいな瞳が悲し気に揺れているのはなぜだろう、と思って見つめていると、ルールーさんはムールカの耳元にそっと唇を寄せ、囁くように声を出した。
きっとルールーさんの背後にいた人たちには彼の言葉が聞こえなかったと思うけれど、ムールカには聞こえる。
そして、わたしにも。
「ここまで言わずに済めばよかったのだけど……。
あなたのその、素敵な緑の瞳。あそこにいるコーライル子爵にそっくりね?」
コーライル子爵は、母の愛人だ。
わたしもムールカも、おそらく父もそのことを知っている。
「不義は両親の罪。あなた自身に生まれの罪はないけれど、ごめんなさい。
あなたをシェンブルクの娘として認めることは、あたしたちにはできないの」
愛人に似ている子どもを、シェンブルクの娘とは認めない。
つまりルールーさんは、ムールカが父の子ではないと言ったのだ。
その告白の衝撃は大きかったが、驚きは、意外なことに少なかった。
瞳の色だけでなく、ムールカのぱっちりした二重のまぶたも、愛らしいクセのついた金の髪も、わたしや父とは全く違っていたから。
点と点がつながって謎が解けていく感覚すらあった。
なぜ、父は家庭への興味を失ったのか。
なぜ、母はムールカばかりを気にかけていたのか。
なぜ、リドさまの婚約者が優秀な妹ではなく、わたしでなければいけなかったのか。
なぜ、シェンブルクの娘を尊重する天族が、ムールカに興味を示さなかったのか。
すべて、ムールカがシェンブルクの血を継いでいないからだとすれば、辻褄が合う。
周囲に聞こえないように配慮してそれを告げたことは、ルールーさんの優しさだとわたしは思う。
見栄とプライドに命をかける貴族にとって醜聞は、何より鋭い刃になるから。
だけどムールカは、そのことに気づいていないみたいだった。
わなわなと震え、顔に両手を添える。
自分の瞳を確かめるように指をあてて、目を見開いてわたしを見た。
この国では珍しい緑の瞳が、信じられないものを見たかのように血走っている。
わたしと一度視線を交わしたのち、ムールカは父の姿を探して、叫んだ。
「そんなはずない! そんなはずない! 私は不義の子なんかじゃない! 私はシェンブルクの娘です!
そうでしょう、お父様!」
その一言で、周囲の人々はルールーさんが何を言ったのか察してしまったようだ。
父は相変わらずこちらを見ようとはせず、リド殿下の背中を押して階段を登り、陛下の近くに控えた。
その挙動が、ルールーさんの言葉がすべて真実だと、何よりも物語っている。
「だからだったのね! だからお父様は私に何も与えてくれなかった。愛情も、尊厳も、王子様も! シェンブルクの娘として恥ずかしくない教養を身に着けろ、と言われるのはお姉さまばかり! 私がどんなに優秀な成績を残しても、お姉さまを焚きつけるダシにしかしなかった! 全部、私が愛人の子だからだったんだわ! コーライル子爵の娘だから!!」
「黙れ、ムールカ!」
ムールカの言葉を止めたのは父ではなく、コーライル子爵だった。
「愚かな娘め。黙っていればシェンブルクの娘で押し通せたものを。そうすれば王太子の婚約者として王宮に入り、王妃となった暁きには父の名乗りをしてやろうと思っていたというのに! すべて台無しではないか!」
叫ぶように喚き散らしながらムールカに近寄り、その肩を掴んで揺さぶる。王家を乗っ取ろうと画策していたのだと自白しているも同然の言葉の数々に、周囲がどよめいた。
その様子が目に入らないムールカは、肩を掴んで揺さぶり続けるコーライル子爵に対して、いやあ、触らないで、汚らわしい、の三つの言葉を繰り返しながら子爵の髪を引っ張ったり、爪で引っかいたりして暴れていたが、ついに力を失い、倒れてしまった。
「ムールカ!」
わたしは駆け寄ろうとするが、ルールーさんに制される。
「近寄ってはダメ。もし気絶しているのが演技だったら、あなたが近づいた瞬間に喉に噛みつかれたっておかしくないんだから。この子がどうやってあなたを陥れたのか、もう忘れたの?」
確かに、ムールカはわたしを追い出そうとしたけれど、だけど、
今の状態のムールカを放っておけなんて言われたって無理だ。
だって妹なのだ。父親が違っても、どんなに嫌われていても、姉妹として育ってきたのだ。
「せめて、早く手当てを……背中の傷も、もう見ていられません」
わたしの言葉に反応したのか、天族の一人がムールカの体を抱き上げて大広間を出て行こうとする。
コーライル子爵はそれに抵抗しようとしたけれど、天族の睨みに怖気づいたように言葉を引っ込めてしまった。
抱きかかえられるムールカの後ろに、メイド長に何事か言付けられたミーナがついていく。
あれほどずっと一緒にいたはずのカリンの姿は、どこにも見えなかった。
その背中を見送っているとき、今度は吹き抜けになっている二階の方から声がした。
「ち、父上……!! 僕にはもう、何がなんだか……ぼ、僕はただ、ムールカに騙されていただけなんです。それは、見ればわかりましたよね? 今日のところは一度父上に預かっていただいて、後日改めて婚約披露宴を行うのが一番いいですよね?」
父だけはこちらを見ようとはしなかったが、ムールカはそんなことを気にもかけずに主張を続けた。
「大体、リド殿下に王としての素質がないっていう天族の言い分は的外れだわ。
殿下は私をルミシカから守るために、今日みんなの前でルミシカの罪を明らかにしたのよ。
どうしてそれが、シェンブルクの娘を汚すことになるの?
私だってルミシカと同じ、シェンブルクの娘なのに!」
ムールカの言葉に、天族の人々はほとんど反応らしい反応をしなかった。
ただ一人、ルールーさんだけはムールカの方を向いて、歩み寄ってくる。
「天族の武器は、優れた知識と技術だけではない。芸術と交易品を携え、各地を回って商売をし、その過程で情報網を作り上げることも得意だ。
天族の目は、あらゆる場所に潜み情報を見聞きする。……この城の中にも、天族の目として情報を集める者はいる」
ムールカの近く。わたしの近くまで、ルールーさんが歩いてくる。
「ムールカ。ここ最近のあなたの動向についても、天族の目はすでに情報を得ている」
ムールカは威嚇するように、すぐ近くまで来たルールーさんを睨みつけた。
だけどルールーさんは、そんな視線をものともしない。
「あなたはルミシカが虐待したという嘘を真実にするためにリド王子に虚言を吹き込んだ。
ルミシカとの婚約を破棄したいリド王子は、あなたの虚言を真実と思い込んだ。
王子が『信じたい』情報を嘘に盛り込み、甘言を用いて王子を篭絡したその手腕は見事と言っていいだろう。
だが、天族の情報網を甘く見ていたな」
「それこそ虚言だわ。私の背中の傷を見ても、ルミシカが無実だって胸を張って言えるのかしら。
こちらには証拠も証言もあるのよ。私のメイドに聞けば、嘘をついてるのはあなただってわかる」
ルールーさんは、笑いをこらえるように顎に手を当てた。
「あなたのお抱えのメイドは、すでに証言を覆した。
金で動くものは、それを上回る金を積めば簡単に河岸を変える。そんなことも、知らなかったか?」
ムールカの、顔色が変わる。
「そのメイドの証言によれば、あなたの背中の傷は、ルミシカに罪を負わせるためにメイドの力を借りて自分で仕込んだものだという。
ルミシカがあなたを虐待したという主張は、自作自演の茶番劇に過ぎない」
先ほどわたしの虐待を認めたメイドさんはカリンという名前で、幼いころからずっとわたしたち姉妹の面倒を見てくれていた人だった。
成長するにつれムールカの側につくようになり、わたしとはここ数年ろくに会話したことすらなかったけれど、まさか本当にあの人がムールカの背に傷を作ったというのだろうか。
信じたくない。だけど、ルールーさんがこの場で嘘をついているなんてもっと信じられない。
リドさまの後ろ盾があれば、権力の威光によってムールカの言い分は多少無理があっても通っただろう。
しかし、陛下がルールーさんたち天族の主張を尊重するという態度をとったことで、状況は変わった。
この国で最も権力が強いのは当然、陛下なのだ。
今のルールーさんの話を疑うことは、陛下の意向を無視することになる。
ムールカは虚言を使い、王族を騙した。
このルールーさんの主張はもう揺るがない。
だから、ムールカの立場は今、ひどく危うい。
「……だとしても、私とリド殿下は愛し合っている!
嫌われ者のルミシカより、私の方が殿下の婚約者にふさわしい」
背中の傷が痛くないのか、ムールカはわたしの前に立ちふさがるようにして、ルールーさんに宣言した。
ルールーさんはすでに、ムールカの目の前に立っている。
そのはちみつみたいな瞳が悲し気に揺れているのはなぜだろう、と思って見つめていると、ルールーさんはムールカの耳元にそっと唇を寄せ、囁くように声を出した。
きっとルールーさんの背後にいた人たちには彼の言葉が聞こえなかったと思うけれど、ムールカには聞こえる。
そして、わたしにも。
「ここまで言わずに済めばよかったのだけど……。
あなたのその、素敵な緑の瞳。あそこにいるコーライル子爵にそっくりね?」
コーライル子爵は、母の愛人だ。
わたしもムールカも、おそらく父もそのことを知っている。
「不義は両親の罪。あなた自身に生まれの罪はないけれど、ごめんなさい。
あなたをシェンブルクの娘として認めることは、あたしたちにはできないの」
愛人に似ている子どもを、シェンブルクの娘とは認めない。
つまりルールーさんは、ムールカが父の子ではないと言ったのだ。
その告白の衝撃は大きかったが、驚きは、意外なことに少なかった。
瞳の色だけでなく、ムールカのぱっちりした二重のまぶたも、愛らしいクセのついた金の髪も、わたしや父とは全く違っていたから。
点と点がつながって謎が解けていく感覚すらあった。
なぜ、父は家庭への興味を失ったのか。
なぜ、母はムールカばかりを気にかけていたのか。
なぜ、リドさまの婚約者が優秀な妹ではなく、わたしでなければいけなかったのか。
なぜ、シェンブルクの娘を尊重する天族が、ムールカに興味を示さなかったのか。
すべて、ムールカがシェンブルクの血を継いでいないからだとすれば、辻褄が合う。
周囲に聞こえないように配慮してそれを告げたことは、ルールーさんの優しさだとわたしは思う。
見栄とプライドに命をかける貴族にとって醜聞は、何より鋭い刃になるから。
だけどムールカは、そのことに気づいていないみたいだった。
わなわなと震え、顔に両手を添える。
自分の瞳を確かめるように指をあてて、目を見開いてわたしを見た。
この国では珍しい緑の瞳が、信じられないものを見たかのように血走っている。
わたしと一度視線を交わしたのち、ムールカは父の姿を探して、叫んだ。
「そんなはずない! そんなはずない! 私は不義の子なんかじゃない! 私はシェンブルクの娘です!
そうでしょう、お父様!」
その一言で、周囲の人々はルールーさんが何を言ったのか察してしまったようだ。
父は相変わらずこちらを見ようとはせず、リド殿下の背中を押して階段を登り、陛下の近くに控えた。
その挙動が、ルールーさんの言葉がすべて真実だと、何よりも物語っている。
「だからだったのね! だからお父様は私に何も与えてくれなかった。愛情も、尊厳も、王子様も! シェンブルクの娘として恥ずかしくない教養を身に着けろ、と言われるのはお姉さまばかり! 私がどんなに優秀な成績を残しても、お姉さまを焚きつけるダシにしかしなかった! 全部、私が愛人の子だからだったんだわ! コーライル子爵の娘だから!!」
「黙れ、ムールカ!」
ムールカの言葉を止めたのは父ではなく、コーライル子爵だった。
「愚かな娘め。黙っていればシェンブルクの娘で押し通せたものを。そうすれば王太子の婚約者として王宮に入り、王妃となった暁きには父の名乗りをしてやろうと思っていたというのに! すべて台無しではないか!」
叫ぶように喚き散らしながらムールカに近寄り、その肩を掴んで揺さぶる。王家を乗っ取ろうと画策していたのだと自白しているも同然の言葉の数々に、周囲がどよめいた。
その様子が目に入らないムールカは、肩を掴んで揺さぶり続けるコーライル子爵に対して、いやあ、触らないで、汚らわしい、の三つの言葉を繰り返しながら子爵の髪を引っ張ったり、爪で引っかいたりして暴れていたが、ついに力を失い、倒れてしまった。
「ムールカ!」
わたしは駆け寄ろうとするが、ルールーさんに制される。
「近寄ってはダメ。もし気絶しているのが演技だったら、あなたが近づいた瞬間に喉に噛みつかれたっておかしくないんだから。この子がどうやってあなたを陥れたのか、もう忘れたの?」
確かに、ムールカはわたしを追い出そうとしたけれど、だけど、
今の状態のムールカを放っておけなんて言われたって無理だ。
だって妹なのだ。父親が違っても、どんなに嫌われていても、姉妹として育ってきたのだ。
「せめて、早く手当てを……背中の傷も、もう見ていられません」
わたしの言葉に反応したのか、天族の一人がムールカの体を抱き上げて大広間を出て行こうとする。
コーライル子爵はそれに抵抗しようとしたけれど、天族の睨みに怖気づいたように言葉を引っ込めてしまった。
抱きかかえられるムールカの後ろに、メイド長に何事か言付けられたミーナがついていく。
あれほどずっと一緒にいたはずのカリンの姿は、どこにも見えなかった。
その背中を見送っているとき、今度は吹き抜けになっている二階の方から声がした。
「ち、父上……!! 僕にはもう、何がなんだか……ぼ、僕はただ、ムールカに騙されていただけなんです。それは、見ればわかりましたよね? 今日のところは一度父上に預かっていただいて、後日改めて婚約披露宴を行うのが一番いいですよね?」
0
お気に入りに追加
136
あなたにおすすめの小説

お姉様に押し付けられて代わりに聖女の仕事をする事になりました
花見 有
恋愛
聖女である姉へレーナは毎日祈りを捧げる聖女の仕事に飽きて失踪してしまった。置き手紙には妹のアメリアが代わりに祈るように書いてある。アメリアは仕方なく聖女の仕事をする事になった。

【完結】『婚約破棄』『廃嫡』『追放』されたい公爵令嬢はほくそ笑む~私の想いは届くのでしょうか、この狂おしい想いをあなたに~
いな@
恋愛
婚約者である王子と血の繋がった家族に、身体中をボロボロにされた公爵令嬢のレアーは、穏やかな生活を手に入れるため計画を実行します。
誤字報告いつもありがとうございます。
※以前に書いた短編の連載版です。
外れスキル《コピー》を授かったけど「無能」と言われて家を追放された~ だけど発動条件を満たせば"魔族のスキル"を発動することができるようだ~
そらら
ファンタジー
「鑑定ミスではありません。この子のスキルは《コピー》です。正直、稀に見る外れスキルですね、何せ発動条件が今だ未解明なのですから」
「何てことなの……」
「全く期待はずれだ」
私の名前はラゼル、十五歳になったんだけども、人生最悪のピンチに立たされている。
このファンタジックな世界では、15歳になった際、スキル鑑定を医者に受けさせられるんだが、困ったことに私は外れスキル《コピー》を当ててしまったらしい。
そして数年が経ち……案の定、私は家族から疎ましく感じられてーーついに追放されてしまう。
だけど私のスキルは発動条件を満たすことで、魔族のスキルをコピーできるようだ。
そして、私の能力が《外れスキル》ではなく、恐ろしい能力だということに気づく。
そんでこの能力を使いこなしていると、知らないうちに英雄と呼ばれていたんだけど?
私を追放した家族が戻ってきてほしいって泣きついてきたんだけど、もう戻らん。
私は最高の仲間と最強を目指すから。

王子からの縁談の話が来たのですが、双子の妹が私に成りすまして王子に会いに行きました。しかしその結果……
水上
恋愛
侯爵令嬢である私、エマ・ローリンズは、縁談の話を聞いて喜んでいた。
相手はなんと、この国の第三王子であるウィリアム・ガーヴィー様である。
思わぬ縁談だったけれど、本当に嬉しかった。
しかし、その喜びは、すぐに消え失せた。
それは、私の双子の妹であるヘレン・ローリンズのせいだ。
彼女と、彼女を溺愛している両親は、ヘレンこそが、ウィリアム王子にふさわしいと言い出し、とんでもない手段に出るのだった。
それは、妹のヘレンが私に成りすまして、王子に近づくというものだった。
私たちはそっくりの双子だから、確かに見た目で判断するのは難しい。
でも、そんなバカなこと、成功するはずがないがないと思っていた。
しかし、ヘレンは王宮に招かれ、幸せな生活を送り始めた。
一方、私は王子を騙そうとした罪で捕らえられてしまう。
すべて、ヘレンと両親の思惑通りに事が進んでいた。
しかし、そんなヘレンの幸せは、いつまでも続くことはなかった。
彼女は幸せの始まりだと思っていたようだけれど、それは地獄の始まりなのだった……。
※この作品は、旧作を加筆、修正して再掲載したものです。
【完結】従姉妹と婚約者と叔父さんがグルになり私を当主の座から追放し婚約破棄されましたが密かに嬉しいのは内緒です!
ジャン・幸田
恋愛
私マリーは伯爵当主の臨時代理をしていたけど、欲に駆られた叔父さんが、娘を使い婚約者を奪い婚約破棄と伯爵家からの追放を決行した!
でも私はそれでよかったのよ! なぜなら・・・家を守るよりも彼との愛を選んだから。

兄がいるので悪役令嬢にはなりません〜苦労人外交官は鉄壁シスコンガードを突破したい〜
藤也いらいち
恋愛
無能王子の婚約者のラクシフォリア伯爵家令嬢、シャーロット。王子は典型的な無能ムーブの果てにシャーロットにあるはずのない罪を並べ立て婚約破棄を迫る。
__婚約破棄、大歓迎だ。
そこへ、視線で人手も殺せそうな眼をしながらも満面の笑顔のシャーロットの兄が王子を迎え撃った!
勝負は一瞬!王子は場外へ!
シスコン兄と無自覚ブラコン妹。
そして、シャーロットに思いを寄せつつ兄に邪魔をされ続ける外交官。妹が好きすぎる侯爵令嬢や商家の才女。
周りを巻き込み、巻き込まれ、果たして、彼らは恋愛と家族愛の違いを理解することができるのか!?
短編 兄がいるので悪役令嬢にはなりません を大幅加筆と修正して連載しています
カクヨム、小説家になろうにも掲載しています。

できれば穏便に修道院生活へ移行したいのです
新条 カイ
恋愛
ここは魔法…魔術がある世界。魔力持ちが優位な世界。そんな世界に日本から転生した私だったけれど…魔力持ちではなかった。
それでも、貴族の次女として生まれたから、なんとかなると思っていたのに…逆に、悲惨な将来になる可能性があるですって!?貴族の妾!?嫌よそんなもの。それなら、女の幸せより、悠々自適…かはわからないけれど、修道院での生活がいいに決まってる、はず?
将来の夢は修道院での生活!と、息巻いていたのに、あれ。なんで婚約を申し込まれてるの!?え、第二王子様の護衛騎士様!?接点どこ!?
婚約から逃れたい元日本人、現貴族のお嬢様の、逃れられない恋模様をお送りします。
■■両翼の守り人のヒロイン側の話です。乳母兄弟のあいつが暴走してとんでもない方向にいくので、ストッパーとしてヒロイン側をちょいちょい設定やら会話文書いてたら、なんかこれもUPできそう。と…いう事で、UPしました。よろしくお願いします。(ストッパーになれればいいなぁ…)
■■
悪役令嬢のビフォーアフター
すけさん
恋愛
婚約者に断罪され修道院に行く途中に山賊に襲われた悪役令嬢だが、何故か死ぬことはなく、気がつくと断罪から3年前の自分に逆行していた。
腹黒ヒロインと戦う逆行の転生悪役令嬢カナ!
とりあえずダイエットしなきゃ!
そんな中、
あれ?婚約者も何か昔と態度が違う気がするんだけど・・・
そんな私に新たに出会いが!!
婚約者さん何気に嫉妬してない?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる