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アナトルとフィーネ
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冷たい雨が降り注ぐ中、フィーネはアナトルの屋敷に置いてあった私物をトランクに詰め込んで外に出た。
アナトルに支給された騎士服に雨が染み込んでくる。
けれどその冷たさは、失恋の痛みには敵わない。
この失恋は、何度目なのだろう。
フィーネは中級貴族の次女として生まれた。
家を継ぐ必要も、家のために政略結婚をして嫁ぐ必要もないお気楽な身分に生まれた彼女は、幼いころから一つの悪癖があった。
惚れっぽいのである。
好みの男を見つけるとすぐに恋に落ち、猛アタックを開始する。
しかしその情熱の暴走による告白は、フィーネ自身が美人であることと相まってまるで冗談のように他者には映る。
フィーネ本人は至って本気なのだが、告白をまともに取り合ってもらえたことは少なかった。
その最たる例が、件の道場の子倅である。
彼は結局最後まで、フィーネが本気で自分を愛していることを信じようとはしなかった。
フィーネの(傍から見れば)冗談染みた告白。
周囲の好奇の視線。
優秀なフィーネを道場に留めたいという思惑。
彼にとってフィーネの想いは、どれだけ踏みつぶしても這い出てくるアリのようにタチが悪かっただろう。
それでもなんとか踏ん張っていたが、フィーネの剣の実力が子倅を追い抜いたときに、彼の我慢はついに限界に達したのだ。
自分より強い女なんて絶対に嫌だ、と告げられてもなおフィーネは彼に恋するのをやめようとはしなかった。
だから結局子倅は道場の主である親に頼み込んで見合いを行い、とっとと結婚する運びとなった。
そこまでしなければフィーネから逃げきれないと踏んでのことだ。
切実だったのだ。
嫌がらせのつもりだったのか招待状が送られてきたので、フィーネは失恋の痛みを抑えて結婚式に参加もした。
そしてその場で、第六王子アナトルと出会った。
王都にあるとはいえ、場末の道場とどんなつながりがあってアナトルが子倅の結婚式に参加したのか、当時のフィーネは知らなかった。
先代の近衛騎士団長が道場主と親友であり、元騎士団長がアナトルの母と知己でもあったのでその人脈に目をつけたアナトルが年々激しさを増す王位継承争いに使える人材を見繕いにきていた、というのは後で知った。
ただ、めったに会えない王族が近くにいるということで興味をもってその尊顔を拝見し、
新しい恋に落ちた。
アナトルのずんぐりむっくりした体躯とへちゃっとした顔は、フィーネのタイプど真ん中であった。
一目ぼれである。
恋に落ちたとたんに子倅への失恋は過去のものになり、フィーネの視界に、失われたはずの色が戻ってきた。
とはいえ貴族の継嗣でもないフィーネには、第六王子と会話する機会なんて与えられるわけがない。
せいぜいが遠目に見ていることしかできない。
それでもよかった。恋しい相手と、同じ空間にいられるだけで嬉しかった。
だからフィーネは、ずっとアナトルの姿を目で追っている。
この結婚式は今から四年前、まだ第二王子が権力闘争を諦めていなかったころの出来事だ。
当時は、王位争いをしている王子間で暗殺者を送りあうのがある種の流行のようになっていた時期でもある。
その黒幕も第二王子で、彼は暗殺者ギルドのケツ持ちをすることでコネを作り、他の王子に暗殺者を斡旋することさえやってのけた。
王子たちの対立を煽り、つぶし合って競争相手が減れば、自分が有利になる。
そう考えてのことだったのだろう。
そして、その一人が、子倅の結婚式にアナトルが出席したときに警護が手薄になると踏んで仕掛けてきた。
暗殺者は、結婚式の会場に置かれた丸いテーブルの下に仕込まれた魔方陣に潜み、金で抱き込んだ護衛騎士の合図をサインに絶好のタイミングで飛び出し、アナトルの急所を狙う手はずだった。
ギルドに所属する暗殺者がよく用いる闇魔法に、影転移の術がある。
自分の影だけを魔方陣の向こうに送り込み、それを操り対象を暗殺するのだ。
闇魔法は使用者の負担が大きい。
自分の精神体だけ魔導を使って遠隔操作する術は、一度使うごとに肉体の寿命を縮めるという外法である。
暗殺者ギルドは暗殺者を使い捨てにしてはばからない。
だからこそ、多くの人間がギルドの尻尾を掴もうとしてもことごとく失敗してきた。闇魔法で魂を摩耗した暗殺者を尋問したところで、得られる情報には限りがあるから。
だからこそ、暗殺者は命をかけて使命を果たす。魂をかけて使命をこなすことで、ようやくギルドメンバーに認められることができるから。
アナトルの護衛騎士は熱くもない会場でだらだらと汗をかいていた。
アナトルはそんな彼に座って休むように言い置いて、祝辞を述べるために席を立つ。
暗殺者が潜むテーブルが、アナトルのすぐ目の前に迫る。
汗かきの護衛騎士がわざとグラスを割る。
会場の視線が護衛騎士の方へ集まり、アナトル自身もそちらを向いた。
その後ろで、影が浮き上がるように出現する。
影にしか見えない暗殺者は、アナトルの背後から心臓を狙った。
護衛騎士は金で抱き込んでいるので、アナトルを守る人は誰もいない。
会場の誰も気づく前に、暗殺者はアナトルの命を奪えた、
はずだった。
もし、フィーネがその場にいなかったら、アナトルはもうこの世にはいなかっただろう。
だがフィーネは一目見たときからずっと、アナトルから目を離さなかったのだ。
彼を見ていると、失恋して失っていた色が、世界に戻ってきていた。
だからフィーネの瞳は、魔力を探知する。
暗殺者が用いる移動魔方陣が発動する闇魔法の『色』を、フィーネの目は確実に捉えていた。
殺気は、黒。
結婚式に参加するためのドレスを一瞬で切り裂いてアナトルに駆け寄り、手近にあった燭台を刀の代わりに使って、フィーネは影の一撃を防いで見せた。
「アナトルさま、お下がりください!」
フィーネの一声によってすぐに周囲が異常に気付き、アナトルを引き倒し安全を確保しようとするが、失敗を悟った暗殺者はあっという間に魔方陣の向こうへ消え去った。
命を狙われた本人であるアナトルさえ異変に気付く前に、フィーネは彼の命を救ったのだ。
この一件によって、フィーネは時のヒロインに祭り上げられることになる。
王子を救った凄腕の美少女剣士という噂は、尾ひれを盛大につけて王都中に広まった。
誰もが彼女の所属に注目し、フィーネがどこにも仕官していないことを知ると、多くの貴族が彼女を欲しがった。
しかし、フィーネはさまざまな勧誘をことごとく断ってアナトルに自分を雇ってくれるよう頼み込み、ついにアナトル直属の護衛騎士の座に収まった。
それからおよそ四年。ずっと彼を守り続けてきたのはフィーネである。
彼女の存在があればこそ、王子に暗殺者を送る、という流行は途絶えることになった。
彼女の瞳にかかれば、どれだけ暗闇に暗殺者を忍ばせようと事前に看破されてしまうからだ。
フィーネは失恋していたとき、彼女の瞳は魔力の『色』を映すことができなかった。
しかしアナトルの側にいれば、瞳は『色』を取り戻し、フィーネは剣の実力を発揮することができた。
彼を守るためにならいくらでも力を揮うことができた。
ずっとこのまま、アナトルを守っていけると思っていた。
フィーネは屋敷を辞した後、雨の降り注ぐ中を歩きながらそう思っている。
ひどい雨は、涙を隠すことに役立っていた。
ずっとアナトルのそばにいたかった。王子の妻になれるなんて思いあがっていたわけじゃない。
だけど、自分の一番得意なことで、彼に喜んでもらえることが嬉しかった。それだけだったのに。
それすら許してはもらえない。
冷たい雨で身体が冷えていく。
体と心の温度と同じになったら、自分の全部がなかったことになってさっぱり消えてしまえばいいのに。
目の前に馬車が止まったことに、足元しか見ていないフィーネは気が付かない。
馬車の扉が開き、黒いマントを纏った人影が出てきたことにも。
人影はフィーネの前に立ち、虚ろな目をしてぼんやりと前に進み続けるフィーネを抱きとめた。
黒いマントを広げ、びしょ濡れのフィーネを包む。
フィーネは冷え切ってほとんど動いていない思考の隅で温もりと、抗いがたい眠気を感じた。
「やっと捕まえた、私の天使」
人影が発した怪しげな言葉はもはやフィーネの耳には届いていない。
もう、何もかもがどうでもよかった。
眠気に対抗する気も起きず、フィーネの意識はそこで途絶えた。
アナトルに支給された騎士服に雨が染み込んでくる。
けれどその冷たさは、失恋の痛みには敵わない。
この失恋は、何度目なのだろう。
フィーネは中級貴族の次女として生まれた。
家を継ぐ必要も、家のために政略結婚をして嫁ぐ必要もないお気楽な身分に生まれた彼女は、幼いころから一つの悪癖があった。
惚れっぽいのである。
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しかしその情熱の暴走による告白は、フィーネ自身が美人であることと相まってまるで冗談のように他者には映る。
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その最たる例が、件の道場の子倅である。
彼は結局最後まで、フィーネが本気で自分を愛していることを信じようとはしなかった。
フィーネの(傍から見れば)冗談染みた告白。
周囲の好奇の視線。
優秀なフィーネを道場に留めたいという思惑。
彼にとってフィーネの想いは、どれだけ踏みつぶしても這い出てくるアリのようにタチが悪かっただろう。
それでもなんとか踏ん張っていたが、フィーネの剣の実力が子倅を追い抜いたときに、彼の我慢はついに限界に達したのだ。
自分より強い女なんて絶対に嫌だ、と告げられてもなおフィーネは彼に恋するのをやめようとはしなかった。
だから結局子倅は道場の主である親に頼み込んで見合いを行い、とっとと結婚する運びとなった。
そこまでしなければフィーネから逃げきれないと踏んでのことだ。
切実だったのだ。
嫌がらせのつもりだったのか招待状が送られてきたので、フィーネは失恋の痛みを抑えて結婚式に参加もした。
そしてその場で、第六王子アナトルと出会った。
王都にあるとはいえ、場末の道場とどんなつながりがあってアナトルが子倅の結婚式に参加したのか、当時のフィーネは知らなかった。
先代の近衛騎士団長が道場主と親友であり、元騎士団長がアナトルの母と知己でもあったのでその人脈に目をつけたアナトルが年々激しさを増す王位継承争いに使える人材を見繕いにきていた、というのは後で知った。
ただ、めったに会えない王族が近くにいるということで興味をもってその尊顔を拝見し、
新しい恋に落ちた。
アナトルのずんぐりむっくりした体躯とへちゃっとした顔は、フィーネのタイプど真ん中であった。
一目ぼれである。
恋に落ちたとたんに子倅への失恋は過去のものになり、フィーネの視界に、失われたはずの色が戻ってきた。
とはいえ貴族の継嗣でもないフィーネには、第六王子と会話する機会なんて与えられるわけがない。
せいぜいが遠目に見ていることしかできない。
それでもよかった。恋しい相手と、同じ空間にいられるだけで嬉しかった。
だからフィーネは、ずっとアナトルの姿を目で追っている。
この結婚式は今から四年前、まだ第二王子が権力闘争を諦めていなかったころの出来事だ。
当時は、王位争いをしている王子間で暗殺者を送りあうのがある種の流行のようになっていた時期でもある。
その黒幕も第二王子で、彼は暗殺者ギルドのケツ持ちをすることでコネを作り、他の王子に暗殺者を斡旋することさえやってのけた。
王子たちの対立を煽り、つぶし合って競争相手が減れば、自分が有利になる。
そう考えてのことだったのだろう。
そして、その一人が、子倅の結婚式にアナトルが出席したときに警護が手薄になると踏んで仕掛けてきた。
暗殺者は、結婚式の会場に置かれた丸いテーブルの下に仕込まれた魔方陣に潜み、金で抱き込んだ護衛騎士の合図をサインに絶好のタイミングで飛び出し、アナトルの急所を狙う手はずだった。
ギルドに所属する暗殺者がよく用いる闇魔法に、影転移の術がある。
自分の影だけを魔方陣の向こうに送り込み、それを操り対象を暗殺するのだ。
闇魔法は使用者の負担が大きい。
自分の精神体だけ魔導を使って遠隔操作する術は、一度使うごとに肉体の寿命を縮めるという外法である。
暗殺者ギルドは暗殺者を使い捨てにしてはばからない。
だからこそ、多くの人間がギルドの尻尾を掴もうとしてもことごとく失敗してきた。闇魔法で魂を摩耗した暗殺者を尋問したところで、得られる情報には限りがあるから。
だからこそ、暗殺者は命をかけて使命を果たす。魂をかけて使命をこなすことで、ようやくギルドメンバーに認められることができるから。
アナトルの護衛騎士は熱くもない会場でだらだらと汗をかいていた。
アナトルはそんな彼に座って休むように言い置いて、祝辞を述べるために席を立つ。
暗殺者が潜むテーブルが、アナトルのすぐ目の前に迫る。
汗かきの護衛騎士がわざとグラスを割る。
会場の視線が護衛騎士の方へ集まり、アナトル自身もそちらを向いた。
その後ろで、影が浮き上がるように出現する。
影にしか見えない暗殺者は、アナトルの背後から心臓を狙った。
護衛騎士は金で抱き込んでいるので、アナトルを守る人は誰もいない。
会場の誰も気づく前に、暗殺者はアナトルの命を奪えた、
はずだった。
もし、フィーネがその場にいなかったら、アナトルはもうこの世にはいなかっただろう。
だがフィーネは一目見たときからずっと、アナトルから目を離さなかったのだ。
彼を見ていると、失恋して失っていた色が、世界に戻ってきていた。
だからフィーネの瞳は、魔力を探知する。
暗殺者が用いる移動魔方陣が発動する闇魔法の『色』を、フィーネの目は確実に捉えていた。
殺気は、黒。
結婚式に参加するためのドレスを一瞬で切り裂いてアナトルに駆け寄り、手近にあった燭台を刀の代わりに使って、フィーネは影の一撃を防いで見せた。
「アナトルさま、お下がりください!」
フィーネの一声によってすぐに周囲が異常に気付き、アナトルを引き倒し安全を確保しようとするが、失敗を悟った暗殺者はあっという間に魔方陣の向こうへ消え去った。
命を狙われた本人であるアナトルさえ異変に気付く前に、フィーネは彼の命を救ったのだ。
この一件によって、フィーネは時のヒロインに祭り上げられることになる。
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彼女の瞳にかかれば、どれだけ暗闇に暗殺者を忍ばせようと事前に看破されてしまうからだ。
フィーネは失恋していたとき、彼女の瞳は魔力の『色』を映すことができなかった。
しかしアナトルの側にいれば、瞳は『色』を取り戻し、フィーネは剣の実力を発揮することができた。
彼を守るためにならいくらでも力を揮うことができた。
ずっとこのまま、アナトルを守っていけると思っていた。
フィーネは屋敷を辞した後、雨の降り注ぐ中を歩きながらそう思っている。
ひどい雨は、涙を隠すことに役立っていた。
ずっとアナトルのそばにいたかった。王子の妻になれるなんて思いあがっていたわけじゃない。
だけど、自分の一番得意なことで、彼に喜んでもらえることが嬉しかった。それだけだったのに。
それすら許してはもらえない。
冷たい雨で身体が冷えていく。
体と心の温度と同じになったら、自分の全部がなかったことになってさっぱり消えてしまえばいいのに。
目の前に馬車が止まったことに、足元しか見ていないフィーネは気が付かない。
馬車の扉が開き、黒いマントを纏った人影が出てきたことにも。
人影はフィーネの前に立ち、虚ろな目をしてぼんやりと前に進み続けるフィーネを抱きとめた。
黒いマントを広げ、びしょ濡れのフィーネを包む。
フィーネは冷え切ってほとんど動いていない思考の隅で温もりと、抗いがたい眠気を感じた。
「やっと捕まえた、私の天使」
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