巻き込まれて婚約破棄になった私は静かに舞台を去ったはずが、隣国の王太子に溺愛されてしまった!

ユウ

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外伝2裁判の結果~シアンside②

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「これはどういうことです!」


裁判の結果は言うまでもなく、こちら側の勝利に終わった。
弁護士も最初からあちら側に勝ち目がない事を解っていたが、オルガ子爵夫人はジゼルがつけてくれるとばかり思っていたから余裕だったのだろう。



「話が違いますわ」

「何を言ってますの?クレスター嬢は学園内で校則違反のみならず校舎を破損して、止めに入ったジゼル様にも危害を加えられました…本来なら罪人として処理されるのを彼女の恩情により修道院行になりました」

「娘の事ではありません!何故私達まで爵位を奪われるのです」

「妥当な処分ですわ。この国の法律によれば…」

「こんな事!」

ヒステリックのように叫んで見っとも無い事。

「見苦しいですわよ、オルガ子爵夫人。ご自分が望まれた事ですわよ」

「私がですって?」

「言いましたわよね?被害者であるジゼル様に判断を委ねると。あの方からの手紙ですわ」


差し出したのはジゼルの直筆がサインされている。


「この国の法律に従う事を望み、その親族にいたるまで正当な裁きを求めると…」

「そんな…こんな酷い事を!」

「酷い?本来なら国外追放になってもおかしくないのに、この程度で済んだのですわ。それを酷いとおっしゃるのかしら?」

「そうではありませんか!」


呆れてしまうわね。
ジゼルが情けをかけているのに、増長して言いたい放題。


「ああ、それから言い忘れましたが」

「何です!」

「正当な慰謝料の請求は発生しますわ。ご令嬢は既に出家しておりますので…支払い義務は貴女にごさいます」

「は?」

「後は不敬罪の罪を追加させていただきますわ」


先日の一件と言い、今回の事もすべて音声で録音している。


「何で…」

「当然ですわね?」

それまで静観していたアンリエット様が口を開く。


「貴女はご自分の娘がしでかした事に謝罪をするどころか、ジゼル様の情けに縋られた。ああ、元オルガ子爵は既に爵位を返上して貴女と離婚されるようですわ。慰謝料は折半となりますので、既に支払っておられます」

「なっ…」

「罪を償い、王都を出て一からやり直すつもりですわ…随分と潔かったですわね」

「そんな…嘘よ!嘘よぉぉぉ!」


その場で泣き崩れた元オルガ子爵夫人はその後親族からも縁切られる形となり、王都を出た後に平民として貧しい生活を強いられたと聞く。


その後はどうなったか私も知らない。


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みんなの感想(144件)

風張さん
2023.01.22 風張さん
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miyabi
2022.08.31 miyabi
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一色
2022.07.11 一色
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