66 / 79
56天才と変人は紙一重~ジュディside
しおりを挟むお嬢様の部屋の周りをうろつく影が二つ。
「まだやっているのか」
「止めても無駄です」
ミハイル様も頭を抱えながらも止めても無駄だと解っておられるので、放置状態だった。
とは言え、今回の事件ではお二人のおかげで計画的に進んだので強く言えない。
「お嬢様には見せられない姿ですね」
「ああ」
来週には隣国に行かれるお嬢様の為にもあの二人を野放しにはできなかった。
だからこそ、今回の計画に踏み込んだのだ。
あの二人があのまま野放しにされていたら何をしでかすか解らない。
チェイス家は完全に消す必要があったが、非道なやり方をしては後から問題が生じるとのことだが。
「どちらも同じ気がしますわ」
「ああ、公にするかしないかの違いだが」
ミケル様あえて極刑にはあえてしなかった。
あの男を焚きつけ、わざと犯罪者にする事で罪を重くしてチェイス家にもさらなる罪を追加させた後に親族との関係を完全に切らせた。
「用意周到にチェイス家の親族にも打撃を与えていたからな」
「塩の流れを止めて、財力で圧力をかけ脅していたとか」
「脅し程度で済むはずがないだろう」
あの二人は容赦がない。
私達に聞かされているのは一部分だったからどんなやり取りをされているのか解らない。
「私からすればまだ足りんが…今は良しとするか」
「後です好きだけいたぶればいいでしょう?ですがリサイクルするの加減をしてください」
既に恐ろしい会話が飛び通うけれど聞かなかったことにしたした方がいいかもしれない。
「これで安心してジゼルを送り出せます」
「ああ」
恐ろし皮を被っていてもお二人の願いはジゼル様の幸福だった。
本当に味方で良かったと思う。
「二人共」
「「兄上!」」
そしてこの二人、どうしてこうもアンバランスなのかしら。
「来てくれてありがとう」
「兄上、何をおっしゃいますか」
「姪の祝いに来ない叔父が何処にいますか。花嫁道具をお持ちしました」
「ありがとう」
旦那様に対しては猫のように大人しいのだから。
同一人物とは思えない程だわ。
「時折私は旦那様が恐ろしくなります」
「言うな、俺もだ」
普段はのんびりかまえているのに、旦那様は恐ろしい程の人脈を持っているのだから。
国盗りもできるのではないかと思ってしまう。
105
お気に入りに追加
6,503
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
結婚しましたが、愛されていません
うみか
恋愛
愛する人との結婚は最悪な結末を迎えた。
彼は私を毎日のように侮辱し、挙句の果てには不倫をして離婚を叫ぶ。
為す術なく離婚に応じた私だが、その後国王に呼び出され……
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
「いなくても困らない」と言われたから、他国の皇帝妃になってやりました
ネコ
恋愛
「お前はいなくても困らない」。そう告げられた瞬間、私の心は凍りついた。王国一の高貴な婚約者を得たはずなのに、彼の裏切りはあまりにも身勝手だった。かくなる上は、誰もが恐れ多いと敬う帝国の皇帝のもとへ嫁ぐまで。失意の底で誓った決意が、私の運命を大きく変えていく。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
誰からも愛されない悪役令嬢に転生したので、自由気ままに生きていきたいと思います。
木山楽斗
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢であるエルファリナに転生した私は、彼女のその境遇に対して深い悲しみを覚えていた。
彼女は、家族からも婚約者からも愛されていない。それどころか、その存在を疎まれているのだ。
こんな環境なら歪んでも仕方ない。そう思う程に、彼女の境遇は悲惨だったのである。
だが、彼女のように歪んでしまえば、ゲームと同じように罪を暴かれて牢屋に行くだけだ。
そのため、私は心を強く持つしかなかった。悲惨な結末を迎えないためにも、どんなに不当な扱いをされても、耐え抜くしかなかったのである。
そんな私に、解放される日がやって来た。
それは、ゲームの始まりである魔法学園入学の日だ。
全寮制の学園には、歪な家族は存在しない。
私は、自由を得たのである。
その自由を謳歌しながら、私は思っていた。
悲惨な境遇から必ず抜け出し、自由気ままに生きるのだと。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
公爵令嬢は、どう考えても悪役の器じゃないようです。
三歩ミチ
恋愛
*本編は完結しました*
公爵令嬢のキャサリンは、婚約者であるベイル王子から、婚約破棄を言い渡された。その瞬間、「この世界はゲームだ」という認識が流れ込んでくる。そして私は「悪役」らしい。ところがどう考えても悪役らしいことはしていないし、そんなことができる器じゃない。
どうやら破滅は回避したし、ゲームのストーリーも終わっちゃったようだから、あとはまわりのみんなを幸せにしたい!……そこへ攻略対象達や、不遇なヒロインも絡んでくる始末。博愛主義の「悪役令嬢」が奮闘します。
※小説家になろう様で連載しています。バックアップを兼ねて、こちらでも投稿しています。
※以前打ち切ったものを、初めから改稿し、完結させました。73以降、展開が大きく変わっています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】断罪された悪役令嬢は、全てを捨てる事にした
miniko
恋愛
悪役令嬢に生まれ変わったのだと気付いた時、私は既に王太子の婚約者になった後だった。
婚約回避は手遅れだったが、思いの外、彼と円満な関係を築く。
(ゲーム通りになるとは限らないのかも)
・・・とか思ってたら、学園入学後に状況は激変。
周囲に疎まれる様になり、まんまと卒業パーティーで断罪&婚約破棄のテンプレ展開。
馬鹿馬鹿しい。こんな国、こっちから捨ててやろう。
冤罪を晴らして、意気揚々と単身で出国しようとするのだが、ある人物に捕まって・・・。
強制力と言う名の運命に翻弄される私は、幸せになれるのか!?
※感想欄はネタバレあり/なし の振り分けをしていません。本編より先にお読みになる場合はご注意ください。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
婚約破棄を突き付けてきた貴方なんか助けたくないのですが
夢呼
恋愛
エリーゼ・ミレー侯爵令嬢はこの国の第三王子レオナルドと婚約関係にあったが、当の二人は犬猿の仲。
ある日、とうとうエリーゼはレオナルドから婚約破棄を突き付けられる。
「婚約破棄上等!」
エリーゼは喜んで受け入れるが、その翌日、レオナルドは行方をくらました!
殿下は一体どこに?!
・・・どういうわけか、レオナルドはエリーゼのもとにいた。驚くべき姿で。
殿下、どうして私があなたなんか助けなきゃいけないんですか?
本当に迷惑なんですけど。
※世界観は非常×2にゆるいです。
文字数が多くなりましたので、短編から長編へ変更しました。申し訳ありません。
カクヨム様にも投稿しております。
レオナルド目線の回は*を付けました。
【完結】悪役令嬢は婚約者を差し上げたい
三谷朱花
恋愛
アリス・デッセ侯爵令嬢と婚約者であるハース・マーヴィン侯爵令息の出会いは最悪だった。
そして、学園の食堂で、アリスは、「ハース様を解放して欲しい」というメルル・アーディン侯爵令嬢の言葉に、頷こうとした。
【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる