巻き込まれて婚約破棄になった私は静かに舞台を去ったはずが、隣国の王太子に溺愛されてしまった!

ユウ

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エピローグ

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学園を去る前に最後の問題があると呼ばれた私は学園長室に呼ばれた。

話しは予め聞いている。


「幸いにも大事に至りませんでした。他にはこれ以上は望みません」

クレスター様の処遇は決まっている。
ただ子爵夫人が私に判断を泣かせるとの事だった。

罪に関して私に縋ろうとしているのは解っている。
だからこそあえて私は国の法律通りにしてもらう事を決めた。


今後は社交界で生きていくのは困難だし、特にシャーロット様は責任を取らされ修道院に入れられたと聞く。


罪は罪だわ。
だからこそ法を犯せばすべてが崩れてしまうのだから。

「解りました。裁判は予定通り行われますが」


「はい、お願いします」


これで私の仕事は終わった。
この国を出て隣国に嫁ぐ準備が終わった。


そんな中。


「失礼いたしますわ」

「セラヴィ様」


「お話しはお済でしょうか」

「はい」


私が隣国に行くまで同行してくださることになった。


「馬車の準備が整いましたわ」

「ありがとうございます」


私は隣国に嫁ぐことになるのだけど、ただ一つ心配なのは。


「ジュディ…」

「私はお嬢様について参ります」

「だけど…」

「絶対です」


アクアパレス王国に嫁ぐ私に侍女としてついて行くジュディ。
彼女にも幸せになって欲しいのだけど。


「ジュディ、体に気をつけるんだよ」

「ジゼルを頼んだ」

「はい、お任せください」


ジュディは私の傍にいるこを選んでくれた。
ならばアクアパレス王国で幸せになって欲しいと願わずにいられない。


「さぁ参りましょう」

「はいウィル様」


馬車に乗り、王都を離れていく。


ここから港に向かって船で隣国に行くのだかが。


「どうしました?」

馬車が止まった。


「お嬢様、外を御覧ください!」

「え?」

馬車の窓を開けるとそこには――。



「皆さん…」


ずらりと並ぶ騎士団や、紋章の旗!


「随分と派手な見送りだ」

「本当に…」

忙しいのに態々私を…


「ジゼル妃!万歳」

「どうかお元気で!」


アンリエット様を筆頭に辺境伯爵様は剣を掲げていた。


「良きご友人、仲間ですわね」

「はい…はい!」


私は果報者だわ。
こんなに素敵な方達に囲まれ、支えられながら生きて来た。


辛い日々も多かったけど、私は不幸なんかじゃない。

例えこの世界がゲームであっても私が紡いだモノは。

絆は本物で現実だった。

ここから私の道が始める。


「さぁ、行こう」

「はい」

隣国でどんな生活が待っているのかは解らないけど、きっと大丈夫。



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