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番外編モモちゃんの戦い②
しおりを挟む僕のパパは生まれる種族を間違えた。
天使のように優しく聡明だ。
低俗な連中に馬鹿にされ蔑まれているけど、笑って許せるすごい人だ。
本当に強い人は心が強い。
驕った馬鹿な種族に僕のパパのすごさは理解されない。
『モモ、我が君の命を狙う不埒な連中はどうする?』
『生き地獄決定だよ?でも簡単に殺さず空腹の魔長の巣に落としてやろう』
『そうだな。身ぐるみはがされ襲われる恐怖を味わいながら永遠の鬼ぎっこをさせるか?俺達は平和主義者な主の使いだからな!』
『常に主は慈悲と寛容だって言っているからな!慈悲を持つぜ』
ある意味死んだ方がマシだけどね?
彼等からすればこれ以上無い程の情けだとおもうよ。
だって普通なら食い殺すんだもん。
『パパには内緒だよ。心配かけたくないし、余計な心労を与えたらダメ』
『あたぼうよ!大将にはこれ以上迷惑はかけられねぇ』
既に君達が寄生している時点で迷惑だけど、まぁ許してあげる。
その数日後、馬鹿は王宮の泉で浮いていた。
裸でズタボロ状態で侍女達に見つかり変態として処理された。
そんなことが続き、暗殺者の数は極端に減るも。
パパの周りは常に危険がいっぱいで、今度は自分の娘を宛がいパパを意のままに操る馬鹿が出て来たけど。
その馬鹿の邸をサンダーバード達が遅い、その人間は国からいなくなった。
僕達を敵に回せばどんな目に合うか思い知ればいいんだよ。
「最近大臣が俺を見て泣きながら謝るんだ。どうしたんだろう?」
「クー」
「それに最近は妾を持てって言わなくなったんだ。助かるけど…泣きながら土下座して謝って来るんだよ」
ようやく自分の立場を弁えたようだ。
「殿下、気になさる必要はありません。自分の愚に気づいただけでしょう」
「そうなの?オスカー」
「そうだよな?モモ」
パパの友達のオスカーは隠れて親指を付き合上げる。
解っているじゃない。
彼は人間だけど僕と同盟を結んでいる。
言わば戦友だ。
パパを守る為の。
「殿下、モモも気にするなと申しておりますよ」
「うん…何もないならいんだけど」
パパは何も知らなくてもいい。
僕達が守るから。
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