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毎日同じことの繰り返し。
早朝にたたき起こされ朝食はまずいスープに堅い黒パン。


食べなくてはもたないが、正直味がしない。


「本日の戦利品だ」


「ありがとうございます」


僕よりも若い男が更にハムとチーズを置かれていた。


「昨日の仕事を時間内で片づけたから褒美だと当主様よりだ」

「ありがたくいただきます」


もうしばらくチーズもベーコンも食べていない。


ごくんと唾を飲み込みながら睨みつける。


一つぐらい貰ってもいいはずだ。
こんな男が食べて僕はダメなんてことはない。


僕はそのまま手を伸ばした。


「これは俺のだ」

「なっ!」

手首を強く握られる。


「他人の食事に手を出すなんて最悪だな」


「一つぐらいいいだろ!」

「ふざけんな!仕事も満足にできないで飯だけは一人前に欲しがるなんてな!」


そういいながら僕の目の前でチーズを一口で食べる。

「僕の…」


「そんなに飯が欲しかったら自分の仕事をちゃんとしろよ」

「している!」


まるで僕が仕事をさぼっていると言いたげだった。
陰湿な嫌がらせを受けている僕に優しくしようとは思わないのか。


「何を騒いでいる!」


監視役が現れ、僕を見下ろした。

「またお前か」

「違う…僕は!」

「こいつが僕のチーズとベーコンを奪おうとしたんです」

「何だと!他人の食事を盗むとは…ここで盗みをするとは!」

僕の話を全く聞こうとせず首根っこを掴む。


「お前は罪を償う立場であることを忘れているようだな」

「違う…僕はただ」

「言い訳をするな!来い!」


そのまま強引に連行されたのは地下牢だった。


「明日からお前は山へ送る」

「えっ…山?」

「より厳しい環境に身を置き、心から反省をしろ」


そういわれて送られたのは山奥だった。


「待ってくれ!どこで寝泊まりをするんだ!」

何もない。
物置小屋がある程度で他は何もない。


「あるだろ?」

「食事は自分で確保しろ。ああ、熊が出るから襲われないようにな‥‥まぁ、死んでも誰も困らないし。喜ぶ人間の方が多いだろう」

「そんな…」


命の危険もあるのか。
それ以前に食事はどうしたらいいんだ。


「領主様の命令では、今生きている事の喜びを噛みしめろだとよ…更生の為に送られているのに更に罪を犯すお前には最高の環境だ」

「何が最高の環境だ!最悪の環境の間違いだろ」


「そんなこと知った事か。三か月、ここで反省しろ」

「三か月…」

そんなに長い期間こんな森で生きるなんて無理だ!

死んでしまう!


「待ってくれ!」


助けてくれ!
こんな所で一人に置き去りにされるぐらいならあの最悪な場に戻った方がましだ!



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