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今までの反抗的な態度を改めた私はリサ先生の事を観察した。
盗み見したり後をつけるような真似をしないで普通に観察するようにした程度だ。


そんな中、解ったのは…


「リサ先生は貴族が通う名門校で首席だったの?」

「はい、特待生で入学され、卒業まで首席を守ったそうですよ」


リサ先生の実家は商家と聞くけど、貴族が通うような名門校は学費も高く、寄宿学校なら費用も相当だと聞かされた。


しかも、商家の娘であっても貴族ではないならば差別的な目で見られる中リサ先生は努力だけで馬鹿な連中を黙らせたとか。


「リサ先生ってすごかったのね」

「ええ、勉学だけでなく大変な努力家だと旦那様が…」

「前から気になったのだけど…」


いくら信頼していても叔父様のリサ先生向ける視線はなんていうか…


お父様がお母様に向ける視線に少し似ていた。



「叔父様はリサ先生が好きなの?」

「まぁ、お嬢様…」


だって他の家庭教師に対する接し方が違い過ぎる。
時々庭に出る時も完璧なエスコートをしているし、普通はあそこまでしないんじゃないかと思った。



「リサ先生と叔父様は結婚するの?」


「お嬢様…それは」


マミーの表情が悲しそうだった。
この時私は聞いていけないのだと思った。



「旦那様は伯爵様です」

「知っているわ」

「対するリサ先生は平民です…商家のお嬢様でありますが」



叔父様はリサ先生が好き。


でも、立場が許さないと言っているようだった。


「どうしてダメなの?伯爵なら…」


「旦那様の伯父様は先代皇帝陛下でございます。故に…お立場が」



皇族でもある叔父様の婚姻は簡単なものじゃないと聞かされる。


「例えば旦那様に少し問題があるならばまだなんとかなるのですが」

「えっと…例えば?」

「結婚適齢期が過ぎていたり、旦那様に問題があれば…周りの風当たりはマシになります」

「フーン…」


大人とは難しいのだとつくづく思い知る。
誰がどう見ても叔父様はリサ先生が好きなのに。


叔父様が結婚適齢期を過ぎないとダメなら…




「叔父様」

「何だい?」


「叔父様はリサ先生と何時頃結婚するの?」

「ブーッ!」



お茶お時間に私は、叔父様に率直に聞いた。
結婚適齢期が過ぎてからリサ先生に求婚するのかと思い。


「どうしたんだ!」

「えっと…叔父様が老いたらリサ先生と歳の結婚が成立すると」

「お前に不要な知識を与えたのは誰だ!いいなさい」


私の両肩を掴む叔父様は正直鬱陶しいと思った。


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