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閑話 学園のその後②

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新たなカリキュラムの導入によりこれまで通りの学園生活は送れなくなった。
これまでは使用人の同行を許されていた貴族の生徒達だが、最低限のことを自分でこなさなくてはいけなくなった。


勿論抗議がでいたのだが…


「食事は三食しっかりついている…それとも何か?子供でもできることを君達はできないのか?情けない」


新学園長は冷たい言葉を投げた後に…

「では寄宿学校以外の学校に転入すると言い。ああ、この時期では三年生は進路に困るだろうし、君達の学力では恥を晒すだけだろうが」


何も言えなかった。
時季外れの転入となると手間も時間もお金もかかる。


たださえ学園のいざこさざで半数は学業に集中できていなかったので今更転入は難しい。


この時期で可能なのは田舎の寄宿学校ぐらいだ。
だが王都一番の名門校から田舎の寄宿学校に転入するきにはなれない。


家族がゆるはずがない。


「嫌なら退学届けを出すがいい…既に君達は落ちこぼれ組だ。次の試験で基準点を満たさなかったらオンボロだ」


「「「オンボロ寮…」」」



現在学園の問題児二人が入っている寮だ。
他の領とは比べ物にならないほどの酷い寮で、貴族出身や商家出身の子息、令嬢にとっては耐えがたい。


「部屋は例の生徒と相部屋だ」

「そんな!」

「あんまりです!」

「は?何を言っている…これまで最低な行為をしてきておいて」

生徒は冷や汗を流しながらも平静を装って知らないふりをしようとしたが…


「私が気づいていないとでも?我が校の優秀な生徒を虐めていた生徒は全員このブラックリストに入っている」

「なっ…」

「このリストは来月、職員鍵の元で発表した後に教育機関にも伝える。勿論、その後は…」


「止めてください!」

「お願いします!」


そんなことを発表されたらまともな就職先はない。
卒業後はどうなるか解ったものではない。


「虐められていた生徒も何度も止めてくれと言ったのに止めたのか?」


生徒達は何も言えなくなった。
止めて欲しいと言っても聞く耳を持たずに虐め続けたのだから。


「自分の時だけ止めて欲しいとは虫がいい話だ。前校長は更生の機会を与えたいと言ったが私は違う。腐った果実は放置すれば他の果実も腐る…君達はまさしく最悪に腐った果実だ」


指導者としてはあるまじき態度であるが、目の前にいる生徒は学園に害しかないと判断されていたのだった。


こんなことが続き心が折れた生徒は自主退学者続出し、残ったのは下級貴族の中でも優秀な生徒のみで高位貴族や宮廷貴族は半数になった。



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