伯爵令嬢の受難~当馬も悪役令嬢の友人も辞めて好きに生きることにします!

ユウ

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第三章

36牢獄の中で~オレリアside②

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ただ何もすることもなく、時間だけが過ぎた。
ロイドの事なんてどうでもいい。

ただ私の今後がどうなるのか。
平民となるなんて冗談じゃない。

私は侯爵令嬢だったのよ?
なのに、伯爵家の婚約者にされ、意地の悪い義母にいじめられていたのに。

平民になって貧乏な暮らしをして惨めな思いをしながら結婚生活なんて冗談じゃない。


そんなの認められないわ!


そんな最中、私の代理人という弁護士が面会に来た。


「ここから出して」

「無理です」

「何でよ!アンタ弁護士でしょう!ジュレイド家に雇われたのでしょう」

「ええ、大奥様から最後の仕事として」

「は?」

「大奥様は平民となり、修道女となりました。ジュレイド家の一族は男爵家に降格となりましたが、爵位を返上し、平民となり国を出られました」

「何ですって!」

「この度の責任は一族全員の罪と責任を取られました」


何よ。
それって私を見捨てたってこと?


責任を取ると言いながら国外逃亡したってことじゃない!

「私は最後を見届けるように命じられました。貴女が平民となった後、最後を見届けるようにと」

「最後…」

「貴女がこれ以上知る必要はありません」

「冗談じゃないわ!嫌よ…嫌ぁ!」


弁護士を残して私が不幸になる瞬間まで見届けろ?
お祖母様は何所までも私を侮辱すればいいの?なんであんな老婆の言うことをお父様もお母様も聞くの?

実の娘を守ろうともしてくれない。

「最後の温情でしょうね」

「何を言っているのよ」

温情?
そんなはずないわ。


「本来ならば、大罪を犯したあの時に勘当されてもおかしくなかった。その甘さが今に至ります。キャサリン嬢も甘すぎたのです。慰謝料を請求しないで許すなど」

「違う…私は罪何て」

「あの時、彼女は間違えれば死んでいたかもしれないというのに?悪気がない?人殺しでも許されると?彼女の矜持を侮辱し、ご両親が社交界で馬鹿にされても」

「でも!」

「でも、だってもありません。貴女は多く人の人生を狂わせた。彼女が自殺をしないと考えなかったんですか」


何でその程度で自殺なんてするの?
キャサリンはその程度傷つかないわ。

だって強いんだから。

「キャサリンは傷つかないわ。だってあの時も…」

「貴女は幼少期から守ってくださった友人を裏切り何をしてもいいと思ったんですね。貴女はもう人の心なんてない。弁護する価値もない」


私を蔑んだ目を向け私に背を向けた。

「待って!お願い助けて!」

手を伸ばしてもその手が届くことはなかった。


それ以降面会人が来ることはなかった。


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