伯爵令嬢の受難~当馬も悪役令嬢の友人も辞めて好きに生きることにします!

ユウ

文字の大きさ
上 下
122 / 136
第三章

32終幕へ~公爵夫人side

しおりを挟む



綿密な計画を立て本本に備え、尚且つあの女の性格を考えどう行動するか先読みをした。
案の定あの女はこの場がどういう場所か理解していない。


チャリティーパーティーであるのに。
身分が低い立場の者を馬鹿にして侮辱し、キャサリン嬢を見下した発言をした。


「本当に身の程知らずな方で…今の彼女は病気ですわ」


嬉しそうに声高らかに言う彼女に回りは覚めは目で見ているのに気づかないなんて馬鹿だわ。


「なんて恥知らずなのでしょう。物を知らないにしても酷すぎますわね」

「何よ貴女!」

「まぁ、いかに平民であろうとも礼儀も教わってませんの?」

「なっ…」

高圧的な性格だと聞いている。
だから急に声をかけられ、尚且つ否定的な言葉を浴びせられたら不快に思うはず。


「我が国では他国程階級差別はありませんが…目上の方に対する礼儀は弁えてますわ。身分が格下の貴女が私に先に名を名乗らせるなんて」

「私はは元侯爵令嬢よ」

「元?今は違うのでしょう」

「今は…」


ぐっと言葉を飲み込む。

「まぁ、例え侯爵家といえど、礼儀も知らない家柄なのですね?」


「ふざけないで!私は…」

「耳元で大きな声を出さないで…唾が飛んで汚らしいわ」

サブリナ嬢、いい仕事してくれるわ。
悪役令嬢の配役を完璧にこなしてくれているわ。


「無礼もの!」

ついに我慢できなくなったあの女はサブリナ様に手を振り上げようとするも。
護身術を心得ている所為か、軽く避けて第三者からは殴られ押されたように見えるけど。

「えっ…きゃああ!」

サブリナ嬢はあの女のドレスの裾を掴んでテーブルクロスに早業でピンで止めて尚且つテーブクロスを引っ張ったのだ。


「何をするの!」

「は?」


テーブルの上に置かれていたドリンクやお菓子でぐちゃぐちゃになったあの女。
サブリナ嬢は上手くわしたけど水で少し濡れる程度だった。


「お嬢様!」


そこに少しの間離れていた侍女と護衛騎士が現れる。


「お嬢様、怪我を!」

「大丈夫よ…」


弱弱しい表情で周りにしっかりアピールをする。

「そこの方がいきなり興奮されて…」

「私は悪くない!アンタが…」


再び手を上げようとするも。


「お待ちなさい」


「公爵夫人!」


私があの女の前に出ると笑顔を見せる。
私が助けるとでも思ったのでしょうけどここから断罪劇が始まるのだから。

しおりを挟む
感想 95

あなたにおすすめの小説

これでも全属性持ちのチートですが、兄弟からお前など不要だと言われたので冒険者になります。

りまり
恋愛
私の名前はエルムと言います。 伯爵家の長女なのですが……家はかなり落ちぶれています。 それを私が持ち直すのに頑張り、贅沢できるまでになったのに私はいらないから出て行けと言われたので出ていきます。 でも知りませんよ。 私がいるからこの贅沢ができるんですからね!!!!!!

妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

木山楽斗
恋愛
公爵家の妾の子であるクラリアは、とある舞踏会にて二人の令嬢に詰められていた。 彼女達は、公爵家の汚点ともいえるクラリアのことを蔑み馬鹿にしていたのである。 公爵家の一員を侮辱するなど、本来であれば許されることではない。 しかし彼女達は、妾の子のことでムキになることはないと高を括っていた。 だが公爵家は彼女達に対して厳正なる抗議をしてきた。 二人が公爵家を侮辱したとして、糾弾したのである。 彼女達は何もわかっていなかったのだ。例え妾の子であろうとも、公爵家の一員であるクラリアを侮辱してただで済む訳がないということを。 ※HOTランキング1位、小説、恋愛24hポイントランキング1位(2024/10/04) 皆さまの応援のおかげです。誠にありがとうございます。

【完結】貴方の後悔など、聞きたくありません。

なか
恋愛
学園に特待生として入学したリディアであったが、平民である彼女は貴族家の者には目障りだった。 追い出すようなイジメを受けていた彼女を救ってくれたのはグレアルフという伯爵家の青年。 優しく、明るいグレアルフは屈託のない笑顔でリディアと接する。 誰にも明かさずに会う内に恋仲となった二人であったが、 リディアは知ってしまう、グレアルフの本性を……。 全てを知り、死を考えた彼女であったが、 とある出会いにより自分の価値を知った時、再び立ち上がる事を選択する。 後悔の言葉など全て無視する決意と共に、生きていく。

彼女がいなくなった6年後の話

こん
恋愛
今日は、彼女が死んでから6年目である。 彼女は、しがない男爵令嬢だった。薄い桃色でサラサラの髪、端正な顔にある2つのアーモンド色のキラキラと光る瞳には誰もが惹かれ、それは私も例外では無かった。 彼女の墓の前で、一通り遺書を読んで立ち上がる。 「今日で貴方が死んでから6年が経ったの。遺書に何を書いたか忘れたのかもしれないから、読み上げるわ。悪く思わないで」 何回も読んで覚えてしまった遺書の最後を一息で言う。 「「必ず、貴方に会いに帰るから。1人にしないって約束、私は破らない。」」 突然、私の声と共に知らない誰かの声がした。驚いて声の方を振り向く。そこには、見たことのない男性が立っていた。 ※ガールズラブの要素は殆どありませんが、念の為入れています。最終的には男女です! ※なろう様にも掲載

【完結】幼い頃から婚約を誓っていた伯爵に婚約破棄されましたが、数年後に驚くべき事実が発覚したので会いに行こうと思います

菊池 快晴
恋愛
令嬢メアリーは、幼い頃から将来を誓い合ったゼイン伯爵に婚約破棄される。 その隣には見知らぬ女性が立っていた。 二人は傍から見ても仲睦まじいカップルだった。 両家の挨拶を終えて、幸せな結婚前パーティで、その出来事は起こった。 メアリーは彼との出会いを思い返しながら打ちひしがれる。 数年後、心の傷がようやく癒えた頃、メアリーの前に、謎の女性が現れる。 彼女の口から発せられた言葉は、ゼインのとんでもない事実だった――。 ※ハッピーエンド&純愛 他サイトでも掲載しております。

私は既にフラれましたので。

椎茸
恋愛
子爵令嬢ルフェルニア・シラーは、国一番の美貌を持つ幼馴染の公爵令息ユリウス・ミネルウァへの想いを断ち切るため、告白をする。ルフェルニアは、予想どおりフラれると、元来の深く悩まない性格ゆえか、気持ちを切り替えて、仕事と婚活に邁進しようとする。一方、仕事一筋で自身の感情にも恋愛事情にも疎かったユリウスは、ずっと一緒に居てくれたルフェルニアに距離を置かれたことで、感情の蓋が外れてルフェルニアの言動に一喜一憂するように…? ※小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。

【完結】ブスと呼ばれるひっつめ髪の眼鏡令嬢は婚約破棄を望みます。

はゆりか
恋愛
幼き頃から決まった婚約者に言われた事を素直に従い、ひっつめ髪に顔が半分隠れた瓶底丸眼鏡を常に着けたアリーネ。 周りからは「ブス」と言われ、外見を笑われ、美しい婚約者とは並んで歩くのも忌わしいと言われていた。 婚約者のバロックはそれはもう見目の美しい青年。 ただ、美しいのはその見た目だけ。 心の汚い婚約者様にこの世の厳しさを教えてあげましょう。 本来の私の姿で…… 前編、中編、後編の短編です。

忙しい男

菅井群青
恋愛
付き合っていた彼氏に別れを告げた。忙しいという彼を信じていたけれど、私から別れを告げる前に……きっと私は半分捨てられていたんだ。 「私のことなんてもうなんとも思ってないくせに」 「お前は一体俺の何を見て言ってる──お前は、俺を知らな過ぎる」 すれ違う想いはどうしてこうも上手くいかないのか。いつだって思うことはただ一つ、愛おしいという気持ちだ。 ※ハッピーエンドです かなりやきもきさせてしまうと思います。 どうか温かい目でみてやってくださいね。 ※本編完結しました(2019/07/15) スピンオフ &番外編 【泣く背中】 菊田夫妻のストーリーを追加しました(2019/08/19) 改稿 (2020/01/01) 本編のみカクヨムさんでも公開しました。

処理中です...