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第二章
24仕掛人
しおりを挟むこう見えて企画を考えるのは得意だ。
悲しきことに前世でオレリアに使い倒され、お茶会の計画を立てたのは私だ。
手柄は全部オレリアに奪われたけど。
そして前前世で教職に就いていた私は学際の実行係の補佐をしていたのだ。
言いたくないけど、現在無駄に魔力を垂れ流すヒロイン。
物作りと研究に命をかけている科学者と新しいものが大好きな王太子殿下。
これだけの人数がいてできないことはないのではないか?
生徒会の仕事ということにすれば問題ない。
王立学園の代表でもある生徒会は社会貢献をすれば学園は文句は言わないはず。
そんなわけで声をかけると。
「わぁ!素敵…私お見せしてみたかったんです」
「ほぉ?私の作った研究の品を置かせてくださるならいいですよ」
「実に楽しそうではないか。私はお膳立てされたものよりも自信で商売をしてみたかった」
「興味深いな」
はい、皆さん揃って両手を挙げて賛同してくれた。
「つきましてはまずは予算です。低コストで行います」
「仕事が早いな」
「時は金なりですわ」
「そうか」
やけに嬉しそうにするわね。
特にフィルベルト様の笑顔に少し冷や汗を流す。
「君のそういうところが好きだよ」
「は?」
「自分のためと言いながら…君は常に周りの人間を考えいる」
いや、本当に自分のためだし。
決して人助けだけが目的じゃないのだけど。
「近いですフィルベルト様」
「普通だよ」
「そういいながら手を握らないでください」
「嫌ならはねのけてくれてもいいのにしないんだな」
くっ…悪魔め。
私が恋愛初心者だと知っていながらわざとか?わざとなのね!
「熱い…熱すぎます」
「一応魔法で気温下げているんですけど」
「私の周りだけ寒いんだが。とりあえず私の頭を凍らせるのは止めてくれ」
背後で好き勝手する彼らは私を助けてくれない。
「フィルベルト様、お戯れは後にしてください」
「ではこの改革が成功した暁にはお願いを一つ聞いてほしい」
「はい?」
何でお願い?
命令すればいいのに何故?
「俺とデートしてくれ」
「デート?」
「二人きりで君と過ごしたい」
「そんなことで?」
それぐらいでいいなんて拍子抜けだ。
お願いといういうから何をお願いされると思いきや。
「君と手をつないで海辺を歩きたい」
「あっ…あの」
なんだそれは。
中学生日記よりも幼い。
まるでおままごとに毛が生えたような。
でもそれぐらいならいいか。
「そんなのお願いをされなくても…」
「そうか」
この時私は知らなかった。
手を繋いでデート何てどうということもないと軽視していた。
「キャサリン嬢、まるで理解してないな」
「ええ、フィルベルト様が手を繋いでだけなんてありえませんわ」
「キャシー様、箱入りさんなんですね」
なんて会話がされていたことに気づかなかった。
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