27 / 136
第一章
24逆ギレ
しおりを挟む
最後の言葉は少しだけ意趣返しをした。
「キャシー、なんて事を」
「馬鹿にするな!」
悲しそうにするオレリアにそれを庇うロイド。
これでは私が悪役令嬢のようだけど私は冷静だった。
だってもう愛情の欠けたもないのだから。
逆上したロイドがどうするかなんて解りきっている。
怒鳴りつけて私を責めて罵倒を浴びせるかもしれないけど、こんな公の場でする程馬鹿ではない。
「言葉が過ぎたようですね。申し訳ありません」
「キャシー…」
言い過ぎたという自覚はある。
でも、私も怒っているのだからね?
「ジュレイド様、どうかお引き取りください。この後大事な会議を控えております」
「キャシー!貴女は!」
冷静さを無くしている。
常に正しくあろうとする貴女らしくない行動だ。
そもそも絶対の正しさはない。
「見苦しいな」
「リシウス様!」
「オレリア嬢、これ以上醜態を晒すのは止めていただきたい」
「待ってください!私は…」
「私は君との関係は残念な形になったが友人として。この国を背負う者として手を取り合うつもりでいたのに失望したよ」
「何を…」
「何処までも見苦しいな。邪魔だからそこの腰巾着と出て行ってくれ」
「フィルベルト様、金魚の糞じゃないんですか?」
いや、ヒロイン以前に淑女としてアウトだわ。
「止めなさい。淑女がそんな言葉を使わないようにと言っているでしょう?」
「でも辞書に載っているんです。この方の言い回しは金魚の糞です!」
「貴様ぁぁぁ!」
流石に言葉が過ぎたのか剣を鞘から抜き襲い掛かろうとする。
「きゃああ!」
私は咄嗟に前にでて庇おうとするも。
私の周りに結界が敷かれる。
「わぁぁぁぁ!」
まるで拒絶するかのように結界に拒まれ電流が流れる。
「ロイド!これは王家の魔法…何で」
私の周りに囲まれている魔法陣は王家の魔法だった。
「何処までも馬鹿な連中だな、しかも女性に暴行するとは」
結界が解け、私達の前に出るのはフィルベルト様だった。
「どうしてフィルベルト様が…」
「オレリア嬢、この事は伯父上に報告させてもらおう。勿論ジュレイド侯爵閣下にも」
「そんな!」
「生徒会室でこのような問題を起こした罪は重い。つくづく愛想が尽きたよ」
絶対零度の空気が生徒会室の中に。
気温が下がったのは絶対に気のせいではないだろう。
「ロイド・フォーカス。君は自称騎士の癖に」
「自称じゃない」
「ほぉ?丸腰の人間、しかもか弱い女性に剣を向けるのが騎士か?笑わせるな…先日婚約者を突き飛ばし、暴行を働き大事にしておきながら」
「あれはキャサリンがしゃしゃり出た所為で、そもそも悪いのは彼女で…やらせだ」
私を悪者に仕立て上げたいのは解るけど無理はあるわ。
「そうお考えなのですね」
「あっ…いや」
勢いでつい言ってしまったのか。
何処までも馬鹿で短慮なのか涙も出ないわね。
婚約解消になって本当に良かった。
そう思っていた最中空気を読めない彼女が爆弾発言をした。
「キャシー、なんて事を」
「馬鹿にするな!」
悲しそうにするオレリアにそれを庇うロイド。
これでは私が悪役令嬢のようだけど私は冷静だった。
だってもう愛情の欠けたもないのだから。
逆上したロイドがどうするかなんて解りきっている。
怒鳴りつけて私を責めて罵倒を浴びせるかもしれないけど、こんな公の場でする程馬鹿ではない。
「言葉が過ぎたようですね。申し訳ありません」
「キャシー…」
言い過ぎたという自覚はある。
でも、私も怒っているのだからね?
「ジュレイド様、どうかお引き取りください。この後大事な会議を控えております」
「キャシー!貴女は!」
冷静さを無くしている。
常に正しくあろうとする貴女らしくない行動だ。
そもそも絶対の正しさはない。
「見苦しいな」
「リシウス様!」
「オレリア嬢、これ以上醜態を晒すのは止めていただきたい」
「待ってください!私は…」
「私は君との関係は残念な形になったが友人として。この国を背負う者として手を取り合うつもりでいたのに失望したよ」
「何を…」
「何処までも見苦しいな。邪魔だからそこの腰巾着と出て行ってくれ」
「フィルベルト様、金魚の糞じゃないんですか?」
いや、ヒロイン以前に淑女としてアウトだわ。
「止めなさい。淑女がそんな言葉を使わないようにと言っているでしょう?」
「でも辞書に載っているんです。この方の言い回しは金魚の糞です!」
「貴様ぁぁぁ!」
流石に言葉が過ぎたのか剣を鞘から抜き襲い掛かろうとする。
「きゃああ!」
私は咄嗟に前にでて庇おうとするも。
私の周りに結界が敷かれる。
「わぁぁぁぁ!」
まるで拒絶するかのように結界に拒まれ電流が流れる。
「ロイド!これは王家の魔法…何で」
私の周りに囲まれている魔法陣は王家の魔法だった。
「何処までも馬鹿な連中だな、しかも女性に暴行するとは」
結界が解け、私達の前に出るのはフィルベルト様だった。
「どうしてフィルベルト様が…」
「オレリア嬢、この事は伯父上に報告させてもらおう。勿論ジュレイド侯爵閣下にも」
「そんな!」
「生徒会室でこのような問題を起こした罪は重い。つくづく愛想が尽きたよ」
絶対零度の空気が生徒会室の中に。
気温が下がったのは絶対に気のせいではないだろう。
「ロイド・フォーカス。君は自称騎士の癖に」
「自称じゃない」
「ほぉ?丸腰の人間、しかもか弱い女性に剣を向けるのが騎士か?笑わせるな…先日婚約者を突き飛ばし、暴行を働き大事にしておきながら」
「あれはキャサリンがしゃしゃり出た所為で、そもそも悪いのは彼女で…やらせだ」
私を悪者に仕立て上げたいのは解るけど無理はあるわ。
「そうお考えなのですね」
「あっ…いや」
勢いでつい言ってしまったのか。
何処までも馬鹿で短慮なのか涙も出ないわね。
婚約解消になって本当に良かった。
そう思っていた最中空気を読めない彼女が爆弾発言をした。
93
お気に入りに追加
2,878
あなたにおすすめの小説

【完結】貴方の後悔など、聞きたくありません。
なか
恋愛
学園に特待生として入学したリディアであったが、平民である彼女は貴族家の者には目障りだった。
追い出すようなイジメを受けていた彼女を救ってくれたのはグレアルフという伯爵家の青年。
優しく、明るいグレアルフは屈託のない笑顔でリディアと接する。
誰にも明かさずに会う内に恋仲となった二人であったが、
リディアは知ってしまう、グレアルフの本性を……。
全てを知り、死を考えた彼女であったが、
とある出会いにより自分の価値を知った時、再び立ち上がる事を選択する。
後悔の言葉など全て無視する決意と共に、生きていく。

婚約破棄されました。
まるねこ
恋愛
私、ルナ・ブラウン。歳は本日14歳となったところですわ。家族は父ラスク・ブラウン公爵と母オリヴィエ、そして3つ上の兄、アーロの4人家族。
本日、私の14歳の誕生日のお祝いと、婚約者のお披露目会を兼ねたパーティーの場でそれは起こりました。
ド定番的な婚約破棄からの恋愛物です。
習作なので短めの話となります。
恋愛大賞に応募してみました。内容は変わっていませんが、少し文を整えています。
ふんわり設定で気軽に読んでいただければ幸いです。
Copyright©︎2020-まるねこ

妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?
木山楽斗
恋愛
公爵家の妾の子であるクラリアは、とある舞踏会にて二人の令嬢に詰められていた。
彼女達は、公爵家の汚点ともいえるクラリアのことを蔑み馬鹿にしていたのである。
公爵家の一員を侮辱するなど、本来であれば許されることではない。
しかし彼女達は、妾の子のことでムキになることはないと高を括っていた。
だが公爵家は彼女達に対して厳正なる抗議をしてきた。
二人が公爵家を侮辱したとして、糾弾したのである。
彼女達は何もわかっていなかったのだ。例え妾の子であろうとも、公爵家の一員であるクラリアを侮辱してただで済む訳がないということを。
※HOTランキング1位、小説、恋愛24hポイントランキング1位(2024/10/04) 皆さまの応援のおかげです。誠にありがとうございます。

婚約破棄されたので、聖女になりました。けど、こんな国の為には働けません。自分の王国を建設します。
ぽっちゃりおっさん
恋愛
公爵であるアルフォンス家一人息子ボクリアと婚約していた貴族の娘サラ。
しかし公爵から一方的に婚約破棄を告げられる。
屈辱の日々を送っていたサラは、15歳の洗礼を受ける日に【聖女】としての啓示を受けた。
【聖女】としてのスタートを切るが、幸運を祈る相手が、あの憎っくきアルフォンス家であった。
差別主義者のアルフォンス家の為には、祈る気にはなれず、サラは国を飛び出してしまう。
そこでサラが取った決断は?


姉と妹の常識のなさは父親譲りのようですが、似てない私は養子先で運命の人と再会できました
珠宮さくら
恋愛
スヴェーア国の子爵家の次女として生まれたシーラ・ヘイデンスタムは、母親の姉と同じ髪色をしていたことで、母親に何かと昔のことや隣国のことを話して聞かせてくれていた。
そんな最愛の母親の死後、シーラは父親に疎まれ、姉と妹から散々な目に合わされることになり、婚約者にすら誤解されて婚約を破棄することになって、居場所がなくなったシーラを助けてくれたのは、伯母のエルヴィーラだった。
同じ髪色をしている伯母夫妻の養子となってからのシーラは、姉と妹以上に実の父親がどんなに非常識だったかを知ることになるとは思いもしなかった。
婚約破棄された悪役令嬢。そして国は滅んだ❗私のせい?知らんがな
朋 美緒(とも みお)
ファンタジー
婚約破棄されて国外追放の公爵令嬢、しかし地獄に落ちたのは彼女ではなかった。
!逆転チートな婚約破棄劇場!
!王宮、そして誰も居なくなった!
!国が滅んだ?私のせい?しらんがな!
18話で完結

婚約破棄で見限られたもの
志位斗 茂家波
恋愛
‥‥‥ミアス・フォン・レーラ侯爵令嬢は、パスタリアン王国の王子から婚約破棄を言い渡され、ありもしない冤罪を言われ、彼女は国外へ追放されてしまう。
すでにその国を見限っていた彼女は、これ幸いとばかりに別の国でやりたかったことを始めるのだが‥‥‥
よくある婚約破棄ざまぁもの?思い付きと勢いだけでなぜか出来上がってしまった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる