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第一章
11両親
しおりを挟む目覚めた時は学園と提携している病院だった。
その後私は極度の緊張と疲れと過労が溜まっていた事によりに三日間入院する事になった。
私自身はあの二人に対する気疲れだろうけど。
「この若さで過労で倒れるなんて」
「そうですか」
まぁ確かに、学生の身だ。
まだ仕事をしているわけでもないのに過労で倒れるなんてありえない。
「娘はこれまで健康で。三日間夜なべしても倒れるなんてことはありませんでした」
「余程辛かったのだな…オレリア嬢の世話をするのは」
「ああ、しかも貴女に暴力を振るうなんて…顔に傷が残ってしまうなんてことは」
確かに前世では気にしなかったけど。
相当なストレスが合ったのは確かだった。
侯爵令嬢であるオレリアはと同い年であることもあり、貴族令嬢ながら私は他の令嬢よりも語学が堪能で勉強が出来た。
オリアナと友人になったのはお父様が侯爵様と親しい間柄だったからだ。
ただ、高位貴族のご令嬢と友人であるのは必ずしも良い事ばかりではないのだ。
次期王妃となるオリアナの友人であるならば多くの事を求められた。
対等な友人関係ではなく周りの大人は私をオリアナの女官の役目を求めていた。
常に勉学に秀でて、尚且つ目立ちすぎない振る舞いを。
時には友人としてっサポートできなくてはならないと言われていた。
私も貴族令嬢としてある程度は理解していた。
けれど、オレリアは少々融通の利かない所がある。
貴族である事を誇りに持ち、完璧な令嬢である事を常に心がけていた。
正義感が強いのは良いけど‥
「オレリア様は侯爵令嬢として誇りがあるのは解っているわ」
「常に正しくあろうとされている。実際社交界でも評判のある令嬢だが…その一方で相手にも同様のものを求める」
「間違っていないとは思うのです」
前世の私もそんな彼女が好きだった。
王太子妃になるべく努力していた彼女を好ましく思ってたし清廉潔白であるのは必要だわ。
だけど行き過ぎはダメだ。
他者に厳しくするのは大事だけど、時には言葉をやわらげる事も必要なのだから。
「私が許せないのは、ロイドだ」
「婚約者でありながらキャサリンを軽んじ過ぎだわ。そもそもフォーカス家にどれだけの援助をしているかのか。にも拘らずあちらは…」
「止めないか。しかし今回の事で断れるだろう」
「お父様?」
厳しい表情をしていたお父様に私はもしやと思う。
「婚約解消ができるんですか?」
「キャサリン…貴女、ロイドの事を好いていたのではないの?」
「そうか…」
二人の表情を見て察した。
ロイドとの婚約は二人が望んでいるとばかり思っていたが違ったのだ。
「貴女は昔から本ばかり読んで、領地経営の事に興味は示しても。他の事には興味を持たなかったでしょう?」
「少しお洒落をしたり、お茶会を楽しむこともなく…なんというか、私達に気を使っていたのではないかと」
男女の事か。
年頃になればそう言った事に興味を示すのだけど。
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「ああ!私が貴女にそんな思いを」
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ずっと沈黙を守っていたエリーは。
「お嬢様、お労しや」
前世でも私はロイドを好いていた。
でも、私は彼に対して愛情は冷めていたし。
お父様とお母様のように強い信頼はなかったのかもしれない。
彼の望むような完璧な婚約者になれず、努力が足りないと責め続けた。
今思うと彼を愛していたんじゃないんじゃないと思うようになった。
愛情はあれど今は全くの情がないのだから。
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