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第二章魔導士の条件

28真実

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これまで二人は理由をつけてはメアリの行動を改めるべきだと言われたことがある。
治癒師として真の才能を開花させたい。

戦場で戦う人を助けたい。
傷ついた平民にも治癒師の治癒を受けられるようにしたいと言ったがすべてを欲するのは業なんだとも言われた。

メアリも限界は感じていたからこそ二人の言葉に耳を傾け薬草をできるだけ安い価格で手に入れる方法や採取の方法やポーションのレシピを提供しようとするも止められた。

悪用されると言われ、ユーフィリアが持って行った。
宮廷魔術師でもある彼女ならいい様にしてくれると思いきや、その薬草やポーションは平民の元には行かなかった。


まずはモリガン領地で流行らせた後に数年かけるべきだと説得されたのだが…


(ユフィ―…)


アークに関してもそうだった。
何時からはそっけなくなってしまったが忙しいから仕方ない、そう言い聞かせながらも違和感はあった。


(グリモワール…私は真実が知りたいの。お願い教えて!)


ギュッと抱きしめながらメアリは真実と向き合う事にした。
二人の事が大切で大好きだからこそ、ちゃんと見なくてはいけないのだと思った。



するとグリモワールは再び光を放った。



「メアリ?」

「ミカエル様…」

部屋に入って来たミカエルと、その隣にはユリウスがいた。

「その魔道具…」

「これは!」

二人に見られてはならないと思い隠そうとしたが遅かった。


「まったく、まだこんな事をしていたのか」

水晶玉から映し出された映像には二人の愚行ともとれる映像が流れている。


「ユリウス!」

「今度は弱い者苛めか…本当に底意地が悪い女と似非騎士が」

「知っていたのね。そしてあの靴を隠したのは」

「正確には焼却炉に捨てられていたのを俺が奪い返した」


そう言いながら手をかざし映像を見せた。


「ユリウス!」

「ここまで来たのなら隠す必要はない」

追い打ちをかけるような事をするミカエルはメアリが傷つくのを恐れながらも今回の作戦に協力した。

あの二人がメアリを利用している程度を知ればいいと思った。
影で最低な行為をしている現場を見せるような真似をしたくなかったが運が悪かったのだ。


「本当は…少し前からアークの気持ちが私にない事は知ってました」

「メアリ?」

「政略結婚です。だけど、共に守ろうと言ってくれた事が嬉しくて…魔力の弱い私でも大切にしてくれていると思って私は…」


何時からこうなったのか。
少なくとももっと幼い頃はそうでななかったのに。

「私は何を間違えたのでしょう…私が馬鹿だからいけなかったのでしょうか。私の所為で二人を壊したのですか?」

きっかけがあったはずだと思いながらも、原因が解らなかった。


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