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第一章婚約破棄事件
31.新たな提案
しおりを挟むこれまで私は貿易を通じて物価の値段が下げる事に務めました。
国を支える国民の生活を守ってこそ私達の生活が守られるのですから。
ですが、経済の風向きはコロコロ変わるのです。
故に経済に左右されないように万一に備えて、我が商会の職人さん達には万一の時の保証を与えていますので生活ができなくなることはないようにしています。
だったのですが。
「あら?」
「まぁ!」
新聞を見ると、ブリリアント商会の傘下にいるギルド達が私が社交界から姿を消したことで帝都から姿を消したり、皇居に退職願を出す使用人も続出しているそうです。
「これは困るでしょうね?皇后陛下の存続のお針子や仕立て屋も暇を頂いているそうで」
「まぁ、私と懇意にさせていただいているので…遠慮なさったのですね」
私が皇太子殿下に疎まれている事が日に日に噂になっているのですが、中立側の貴族は私を庇ってくださっている。
「侯爵家の家庭教師であるレティシア様がリリアンお嬢様を庇って何がいけませんの?当然ではありませんか…それに社交界では新しいロマンスが生まれてますの」
「新しいロマンス?」
「ええ…娘から仕入れた情報なのですが。リリアン様とレオナルド様のロマンスですわ!」
うきうきした表情で話すチェルベロ子爵夫人は乙女のようでした。
元から無邪気な性格をされた方でしたが。
「最近私は恋愛小説にハマってまして」
「そういえば子爵様とは恋愛結婚でいしたわね」
「ええ、本当は政略結婚をさせたくなったのです。そこで考えましたのよ」
この目は新しい商売を考えた目でした。
「私の娘の恋のキューピットをしてくださったレティシア様を見て、考えましたの」
「はい?」
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「それは…」
「そこで考えましたのよ?彼女達に救いの手を差し伸べようと…婚約者を侮辱した男を捨てもっと素敵な男性を見つけて幸せになるのです!」
拳を突き上げるチェルベロ子爵夫人の勢いは止まりませんでした。
しかし、行き場のない女性を。
何の非もないのに、馬鹿な男達の所為で辛い思いをするなんて理不尽ですもの。
旦那様に相談してみましょう。
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