上 下
9 / 48
序章~出会い

8.予想外の展開

しおりを挟む
次なる作戦を考えた結果、次の商品は敵と正反対の物が良いと考えました。


しかし私はブリリアント商会の商品をもっと知るべきと考え調査リサーチ向かったのです。

客を装ってあらゆる商品を確認し、常連客も調べる必要があります。
そこまでは良かったのですが、敵将に捕まるとは何たる失態でしょうか。


「お久しぶりですねレディー」

「はい、先日はお世話になりました」

「まさかお世話のお礼返しがこのような手段とは思いませんでしたが」

「話がまるで見えないのですが」


彼がいない時間を狙って店に入ったは良かったのですが、何故か偶然出くわし。
挙句の果てにブリリアント商会の中に連れ込まれてしまったのです。


「この後は尋問でしょうか。それとも宣戦布告されるのでしょうか」

「顔色を変えずに言うんですね」

「私が顔色を変える時は、仕事に穴をあけた時だけです」

そう私が取り乱すのあまりない。
これまで営業部長として常に感情を表に出さず常に冷静さをかかす事なかれとして来たのです。



「綿織物独占権利を手に入れられたとか。織物に関しては我がブリリアント商会が帝国一でしたのにその名を繁盛させられそうになりましたよ…マルグリット商会にしてやられましたよ」

「これは正当な商売です」

「ええ、貴女は我が商会とは反対の商品と、革織物の弱点をつき尚且つ、下町の女性の心を掴まれた。しかもギルドの奥方に宣伝させれば自然と商人の妻や下級貴族にもおのずと知られる。宣伝にお金を使わず早い」

「コスト削減は基本です。口コミの方が早いので」

「宣伝費を使わないなんて発想はありませんでしたよ」


この方は私に文句を言いに来たのではないのでしょうか?


「あの、それで私に何の御用でしょうか」

「お時間がるならば私と食事でも」

「なるほど、食事をしながら私に交渉を望むと」

「いえ、そうでなくてですね」


接待をしようというのですね。
やはりこの方は仕事のできる男でありながら効率的に仕事を進めようとしているのでしょう。


接待をしながら綿織物の独占権利を欲しているのでしょうね。


「レディー、私は貴女を知りたい」

「解りました」

「え?」

「私の名刺です。どうぞお納めください」


ようやく私の名刺ができました。
ただし家名は伏せさせていただき名前はレティーと愛称を使いギルドカードも登録しました。


「可愛らしいお名前ですね」

「ありがとうございます」


営業スマイルも悪くありませんね。
若くして商会の主としての振る舞いも今の所問題点がありません。


「私は貴女に興味がある。とっても」

「それは先ほど聞きましたが」

「意味解っていますか」

「はい、私の才を買ってくださっていると言う事ですね。私も大変興味があります」

帝国で一番のと謡われる商会になった理由が。


これはもっと深く調査リサーチする必要がありますね。


しかし私はこの時、気づきもしませんでした。
この世界は前世でいた私の世界とは価値観の違いが余りも違い過ぎた事。


そして男性が女性を食事に誘う意味を勘違いしていたのです。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】婚約者の義妹と恋に落ちたので婚約破棄した処、「妃教育の修了」を条件に結婚が許されたが結果が芳しくない。何故だ?同じ高位貴族だろう?

つくも茄子
恋愛
国王唯一の王子エドワード。 彼は婚約者の公爵令嬢であるキャサリンを公の場所で婚約破棄を宣言した。 次の婚約者は恋人であるアリス。 アリスはキャサリンの義妹。 愛するアリスと結婚するには「妃教育を修了させること」だった。 同じ高位貴族。 少し頑張ればアリスは直ぐに妃教育を終了させると踏んでいたが散々な結果で終わる。 八番目の教育係も辞めていく。 王妃腹でないエドワードは立太子が遠のく事に困ってしまう。 だが、エドワードは知らなかった事がある。 彼が事実を知るのは何時になるのか……それは誰も知らない。 他サイトにも公開中。

【完結】婚約破棄される前に私は毒を呷って死にます!当然でしょう?私は王太子妃になるはずだったんですから。どの道、只ではすみません。

つくも茄子
恋愛
フリッツ王太子の婚約者が毒を呷った。 彼女は筆頭公爵家のアレクサンドラ・ウジェーヌ・ヘッセン。 なぜ、彼女は毒を自ら飲み干したのか? それは婚約者のフリッツ王太子からの婚約破棄が原因であった。 恋人の男爵令嬢を正妃にするためにアレクサンドラを罠に嵌めようとしたのだ。 その中の一人は、アレクサンドラの実弟もいた。 更に宰相の息子と近衛騎士団長の嫡男も、王太子と男爵令嬢の味方であった。 婚約者として王家の全てを知るアレクサンドラは、このまま婚約破棄が成立されればどうなるのかを知っていた。そして自分がどういう立場なのかも痛いほど理解していたのだ。 生死の境から生還したアレクサンドラが目を覚ました時には、全てが様変わりしていた。国の将来のため、必要な処置であった。 婚約破棄を宣言した王太子達のその後は、彼らが思い描いていたバラ色の人生ではなかった。 後悔、悲しみ、憎悪、果てしない負の連鎖の果てに、彼らが手にしたものとは。 「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルバ」にも投稿しています。

妹がいなくなった

アズやっこ
恋愛
妹が突然家から居なくなった。 メイドが慌ててバタバタと騒いでいる。 お父様とお母様の泣き声が聞こえる。 「うるさくて寝ていられないわ」 妹は我が家の宝。 お父様とお母様は妹しか見えない。ドレスも宝石も妹にだけ買い与える。 妹を探しに出掛けたけど…。見つかるかしら?

もう我慢する気はないので出て行きます〜陰から私が国を支えていた事実を彼らは知らない〜

おしゃれスナイプ
恋愛
公爵令嬢として生を受けたセフィリア・アインベルクは己の前世の記憶を持った稀有な存在であった。 それは『精霊姫』と呼ばれた前世の記憶。 精霊と意思疎通の出来る唯一の存在であったが故に、かつての私は精霊の力を借りて国を加護する役目を負っていた。 だからこそ、人知れず私は精霊の力を借りて今生も『精霊姫』としての役目を果たしていたのだが————

【完結】妹が旦那様とキスしていたのを見たのが十日前

地鶏
恋愛
私、アリシア・ブルームは順風満帆な人生を送っていた。 あの日、私の婚約者であるライア様と私の妹が濃厚なキスを交わすあの場面をみるまでは……。 私の気持ちを裏切り、弄んだ二人を、私は許さない。 アリシア・ブルームの復讐が始まる。

私が死んだあとの世界で

もちもち太郎
恋愛
婚約破棄をされ断罪された公爵令嬢のマリーが死んだ。 初めはみんな喜んでいたが、時が経つにつれマリーの重要さに気づいて後悔する。 だが、もう遅い。なんてったって、私を断罪したのはあなた達なのですから。

【完結】捨てられ正妃は思い出す。

なか
恋愛
「お前に食指が動くことはない、後はしみったれた余生でも過ごしてくれ」    そんな言葉を最後に婚約者のランドルフ・ファルムンド王子はデイジー・ルドウィンを捨ててしまう。  人生の全てをかけて愛してくれていた彼女をあっさりと。  正妃教育のため幼き頃より人生を捧げて生きていた彼女に味方はおらず、学園ではいじめられ、再び愛した男性にも「遊びだった」と同じように捨てられてしまう。  人生に楽しみも、生きる気力も失った彼女は自分の意志で…自死を選んだ。  再び意識を取り戻すと見知った光景と聞き覚えのある言葉の数々。  デイジーは確信をした、これは二度目の人生なのだと。  確信したと同時に再びあの酷い日々を過ごす事になる事に絶望した、そんなデイジーを変えたのは他でもなく、前世での彼女自身の願いであった。 ––次の人生は後悔もない、幸福な日々を––  他でもない、自分自身の願いを叶えるために彼女は二度目の人生を立ち上がる。  前のような弱気な生き方を捨てて、怒りに滾って奮い立つ彼女はこのくそったれな人生を生きていく事を決めた。  彼女に起きた心境の変化、それによって起こる小さな波紋はやがて波となり…この王国でさえ変える大きな波となる。  

1度だけだ。これ以上、閨をともにするつもりは無いと旦那さまに告げられました。

尾道小町
恋愛
登場人物紹介 ヴィヴィアン・ジュード伯爵令嬢  17歳、長女で爵位はシェーンより低が、ジュード伯爵家には莫大な資産があった。 ドン・ジュード伯爵令息15歳姉であるヴィヴィアンが大好きだ。 シェーン・ロングベルク公爵 25歳 結婚しろと回りは五月蝿いので大富豪、伯爵令嬢と結婚した。 ユリシリーズ・グレープ補佐官23歳 優秀でシェーンに、こき使われている。 コクロイ・ルビーブル伯爵令息18歳 ヴィヴィアンの幼馴染み。 アンジェイ・ドルバン伯爵令息18歳 シェーンの元婚約者。 ルーク・ダルシュール侯爵25歳 嫁の父親が行方不明でシェーン公爵に相談する。 ミランダ・ダルシュール侯爵夫人20歳、父親が行方不明。 ダン・ドリンク侯爵37歳行方不明。 この国のデビット王太子殿下23歳、婚約者ジュリアン・スチール公爵令嬢が居るのにヴィヴィアンの従妹に興味があるようだ。 ジュリアン・スチール公爵令嬢18歳デビット王太子殿下の婚約者。 ヴィヴィアンの従兄弟ヨシアン・スプラット伯爵令息19歳 私と旦那様は婚約前1度お会いしただけで、結婚式は私と旦那様と出席者は無しで式は10分程で終わり今は2人の寝室?のベッドに座っております、旦那様が仰いました。 一度だけだ其れ以上閨を共にするつもりは無いと旦那様に宣言されました。 正直まだ愛情とか、ありませんが旦那様である、この方の言い分は最低ですよね?

処理中です...