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第四章
44.夢物語~マリアンヌside
しおりを挟むランク下げを受け、寮でも一人。
かび臭くて狭い部屋に押し込まれて、私は一人だった。
教室でも私はクラスメイトと関わる事もなかった。
あんな低次元な連中と付き合うだけ無駄だったし、私の価値が下がるわ。
それも全部あの女の所為だわ。
私に嫉妬して卑怯な手を使ったのよ。
何でこんな酷い事をするのよ。
私が学園で持てはやされるはずだったのに。
「見て、学園祭の有志募集ですって!」
休み時間、中庭の方ではしゃぐ声が聞こえた。
「ロッティーさん、参加なさるんでしょ?当日のイベントのファッションショーのデザイナーを頼まれたぐらいですもの!」
「そんな…私なんて」
「謙遜なさらないで。エリーゼお姉様がロッティーさんはティラーとしても素晴らしい才能があると言っていたわ。二年代表のサーシャ様にも勝るとも劣らないなんて」
「すごいですわ」
ここに来てもエリーゼ!
何でよ!
「エリーゼ様は今回の学園で才ある生徒には有志として参加して、ゲストにいらっしゃる貴族王族にもアピールして欲しいとおっしゃってましたわ」
「何て素敵なの。私達のような下級貴族では、卒業後の働き先を探すのは難しいですものね」
「ええ、王宮勤めをしたくても推薦が必要ですもの。だけど…」
何を夢を見ているのよ。
貧乏な貴族が玉の輿でも狙っているのかしら?
身の程を弁えればいいのに。
お姉様はなんて残酷で無責任で酷い人なのかしら。
希望を与えて、夢を見せて、後から失望させる。
彼女達を見て嘲笑い高みの見物をしているなんて本当に性格が悪いわ。
「馬鹿みたい」
「え?」
私は彼女達の前に出て変実を教えてあげた。
「貧乏貴族が王宮勤め?必死になるのも解るけど…夢で終わるわ」
「は?」
「玉の輿でもね断っているようだけど。鏡を見てから出直しなさい?貴方達が体を使っても無駄よ?その程度の容姿ではねぇ?」
「なっ!」
図星を突かれて真っ赤になるなんて本当に馬鹿だわ。
でも夢を見て無駄な努力をしなくて良かったんだから関して欲しいわ。
「あんな演説で騙されてお気楽ね?あんな女に媚びを売っても時間の無駄だわ。何だったら私の取り巻きにしてあげてもいいわよ?」
「何この人…頭がおかしいんじゃないの?」
「それよりも誰?制服もくしゃくしゃだし…臭いわ」
「なっ…何ですって!」
この私を知らない?
それ以前に臭いなんて無礼な!
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