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第四章

28.無神経

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結局のマリアンヌとはそれっきりで接触することも阻まれてしまった。


先生方からも、マリアンヌとイズラが謹慎処分となった事を告げられ。
学園始まって以来、なかった最低ランクに下げられたと聞く。

詳しくは知らないけど。


「マリアンヌと仲直りするチャンスだったのに」

私は自分で自分の首を絞めている気がする。
マリアンヌの気分を害しないように気をつけているのに、もしかして私はかなり無神経なのかしら?



「エカテリーナ様、私は無神経でしょうか」

「は?」

「いや、なんとなく」


現在、何時ものように淑女教育中に尋ねた。


「何ですの?今は、レッスン中ですわよ?」

「はい…でも、本は落ちてませんよ」

「まったく!今さらな事を言わないでくださいませ。貴女は無神経なのは今の始まった事じゃないわよ」


薄々は感じていたけど、改めて言われると辛い。


「人は無神経な物でしょう?相手を知らないうちに不快にさせるなんて誰でもありますわ。貴女は鈍感で無神経な所はありますが…問題はありませんわ」

「えー…」

これは慰められているのか?
私の無神経さは気にする程のものではないと?


「第一、他人の事をすべて理解なんて傲慢ですし何様ですの?」

「うっ、はい」

「妹君の事は貴女に非がありません。むしろ悪いのは彼女ではなくて?どんなに出来が悪くても、姉を敬う者ですわ」

「泣いていいですか」


最近、スコットと同じように私に切り込んで来るようになっている気がする。


「落ち込んでいる暇はございませんわよ!今年は学園祭に音楽祭もありますのよ。特に白金の貴女はどの行事にも参加していただかなくてはなりませんのよ」

「え?」

「え?じゃありません!学園祭では運営に携わり、音楽祭では先頭に立たなくてはならないのですから。企画も考えていただきます」


生徒会には行ってないのに、そんなこともするの?

「いいですか、白金とはそれだけ大事な役職なんですのよ?落ち込んでいる暇があったらレッスンですわ!ウォーキング三時間追加と筋トレも追加ですわ」

「そんなぁ!」


愚痴を零し、弱音を吐いた代償が恐ろしい事になった。


そのおかげで余計な事を考えることはなかったが、連日筋肉痛に苦しめられ。
夜は学園祭の企画を考えなくてはならずへとへとだった。


「ラン、死ぬ」

「お行儀が悪いですよお嬢様」

マリアンヌの事を考える時間さえなくなる程忙しい日々が続く中、目下の問題は悪化している事に気づかなかった。


何故なら一年の教室前でロミオ様の宣言により、私達の婚約は学園中の噂になってしまったからだった。






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