冷遇ですか?違います、厚遇すぎる程に義妹と婚約者に溺愛されてます!

ユウ

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間章

9.姉妹の形~ジリアンside

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本当にどうしてこうも違うのかしら。
同じように愛情を注いで育てたつもりだったのに、エリーゼとマリアンヌはここまで違ってしまったのが悔やんでも悔やみきれない。


私はクレセント公爵家の次女に生まれた。
体の弱いながらも美しい容姿で健康であれば王妃になっていたかもしれない姉。

直ぐの妹は愛らしい顔だちと、天才と呼ばれる妹。
二人は社交界デビューと同時に早々に嫁ぎ先が決まり嫁いでいった。

対する私は成人しても中々婚約者が決まらなかった。
きつめの顔つきに、同年代の令嬢よりも長身であることが災いして、社交界では浮いていた。

学生時代も気真面目だったことから優等生だったけど堅苦しくて融通が利かないと陰口を言われたわ。

それでも病弱の姉を守らなくては。
天才だけど、世間知らずな妹が変な男に絡まれないか。

二人を守らなくてはと気負っていた。
姉と妹を持つのは私だけ。

母から幼い頃から言われていた。
二人を守ってあげなさいと言われ続け、私も二人を守りたいと思った。


でも、私が頑張れば、頑張るほどに、他人から遠巻きにされた。

姉と妹に群がる害虫は成敗した。
邪な目で姉を見る男は睨みつけ、力で抑え込んだ所為で私の悪い噂は酷くなる一方だった。


けれど、姉と妹との仲は悪くなかった。
むしろ、二人は私に申し訳なさそうにしていた。

自分達の所為で、悪い噂が立ったと。
そんなことあるはずがない。

私の性格がキツイからなのに。


そんな私にもようやく婚約話が来た。


トリアノン公爵家の次男であるアクセル様。
独立を果たし、継承ではないのに伯爵位を持っている大変優秀な方だった。

穏やかで、心優しくも外交官としてやり手だった。


そんな素敵な方が私に婚約を望まれた。


聞けば…。


「貴女の気高さに心奪われました。爵位は伯爵ですが必ず出世しますのでお許しください」

等と言われてしまった。
貴族同士の婚姻は政略的なモノが多く外交官としては彼の実力は申し分なかった。
実家は公爵でどの派閥にも属しておらず、これ以上の縁談話はない。


ただ、私なんかでいいのかと聞くと。

「貴女が頷いてくださらなければ私は一生結婚しません」

「えっ…」

「私が人生を共にしたいお方はジリアン嬢だけです」

こんな素敵な言葉を下さったアクセル様に私は二つ返事で頷いた。


それからは彼の働きは恐ろしかった。
私に対する非難を消す如く、動き回ってくださり。


優秀過ぎた事で兄君が爵位を譲られることになった。

元より兄君は跡継ぎになる意思はなく、ある程度したら譲るつもりだったらしい。

私は結婚と同時に公爵夫人となり幸福な日々を送っていたが、長女のエリーゼが加護無しだと洗礼式の日に言われた事で環境は変わってしまった。


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