婚約者が隣国の王子殿下に夢中なので潔く身を引いたら病弱王女の婚約者に選ばれました。

ユウ

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70女傑と呼ばれた女~ケイシスside①

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リディア様が全く社交界に出なくなった頃。
貴族派から噂が流れた。


回復に向かったリディア様だったが病が再発してしまった。
その所為で宮廷医師が王女宮にこもりきりだとの事だ。


「お気の毒にシオン様」

「そうですわね。まだお若いのに…」


「結婚式はこじんまりと行うそうですわ。挙式も形だけですし」


言いたい放題を言う夫人達。
他人の不幸は密の味とよく言ったものだわ。

最近は面白い醜聞がなかった。
あるとすればサンドラ嬢の事だけろ彼女達にとって王族派の権威を削ぎたかったのでしょう。


なのに貴族派と通じていたヴィッツ家のやらかしで王族派の勢いは増した。

その理由は、エステリア帝国の怒りを買ったヴィッツ家。
対する婚約解消になった後に親しくしている我が家。

元々留学期間は我が家は色々お助けしていた事もありライルハルト殿下は我が家に友好的で特に第二騎士団であり、近衛騎士や宮廷師団からも一目置かれているシオンに敬意を持ってくださっていた。



その所為で周りは面白くなかった。
ヴィッツ家は最近社交界に出られないのは、影武者である方に強引に迫りセクハラまがいな行動をし、尚且つ噂を利用してラインハルト様と恋仲だと吹聴しながら、他の男達と肉体関係を持った事が噂になった。


下町ではあの女が相当な阿婆擦れで娼婦呼ばわりしている。
社交界になんて出られるはずもない。


円満な婚約解消をした後もシオンは紳士的な対応を取っているのに対して復縁を強要してきたことで更に吊るし上げになったが…


未だにシオンを狙っているとは本当に図々しい。
社交界の出入りを控えて反せすべきというのに王宮に来て早々にシオンに暴言を吐いたあの女も論外だわ。


にも拘らず未だに陰でシオンとリディア様の邪魔を目論むあの女が目障りでしかない。


噂を吹聴したのもどうせあの女。


サンドラとその母親のサンドリアに違いないわ。


しばらく社交界に出ていなかったのに、新たな噂によりまた社交界に出て来るなんて。


私をチラチラ見ながら何か言いたそうにしている夫人達は貴族派でヴィッツ家と親しくしていた家柄だったが、サンドラの起こした事により親族から冷たい目で見られていた。


先日は事業に失敗し、宝石商をしていたようだけど偽物だった事が発覚した事でシオンの持つ領地を密かに狙っていた。


だが貴族派でしかもリディア様を公の場で侮辱したので相手にもしなかった。
逆に彼女達と敵対している穏健派の男爵家と契約をして破格の値段で真珠を提供しているのだからたまらないでしょうね?


リディア様のとこ婚約を潰して自分の娘をと考えているのでしょうど。


魂胆が丸見えよ!

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