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125友人の乱心~マリアside

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ルミエル様と思いを通わせた私はしばらく二人きりだった。


キスをして恋人同士のように寄り添って、薔薇を送り合った。


「私、とても幸せです」

「マリア」

「そんな顔をしないでください」


悲しさは消えない。
きっと元の世界に帰ったら泣いてしまうかもしれない。


こんな風に誰かをもう一度愛せる自信はない。


「ルミエル様、大好きです」

「私もだ…」


ルミエル様はこの国の王子。
きっと私が元の世界に帰った後はちゃんとした妃を迎えるのだろう。

それが当然のことだ。


「たとえ、離れていてもこの時だけは…」

「ああ、愛しているマリア」


指にキスをされて、嬉しい反面悲しくなる。
他の誰かにもこうして触れる日が来るのだろうかと思うと泣けてくる。


「泣くなマリア…この指にキスをするのは君だけだ。生涯君だけを愛すことを誓う」

「ルミエル様…」

「必ずどんな手を使ってでも君に会いに行く」


召喚の儀式は一度きり。
私が元の世界に帰った後に異世界の空間を開くのは不可能に近いと言われている。


なのに――。



「そろそろ戻るか」

「はい」


きっとサーシャ様達が心配している。


そう思った矢先。


「マリア様を見つけましたわ!」


「えっ…」


巫女達がものすごい足音を立てて私を囲む。


「何だお前たち!」

「殿下ぁ!」

「は?」


サーシャ様達がものすごい形相で現れた。


あれ?なんなかモンスターが現れた的な感じがする。
背後にいる巫女達もいつもと表情が違うのだけど。


「巫女様達お願いします」


「「「お任せください!」」」


私を囲んでいた巫女達に胴上げされてしまう。


「きゃああ!」

「おい!」


「殿下はこっちですよ!」

「何だ…何で土竜が!」


ルミエル様を囲んでいる。
今から何が始まるのかと思ったけど、今は自分の身の危険を感じてしまった。



「さぁマリア様、脱いでください」


「春麗…どういうことなの」

「さぁ、脱いでくださいませ!時間がありませんので」

「時間がない?」


今から何が始まるのかと思っていたけど、私の質問に答えてくれることなく服を脱がされてしまう。


「湯殿の準備はできていますか」

「はい」

巫女達が袖をめくっている。
何故かやる気に満ち溢れているのは何故?


「さぁ、体を身がなくては」

「隅々まで磨いた後は…」


逃げようにも包囲されてしまった私は逃げることができなくなった後に巫女達に磨き上げられてしまった。


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