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122大切な友
しおりを挟む殿下が去ってから私達はただ待つことしかできなかった。
ここから先は殿下の」頑張り次第ですべてが決まるのだけど、その後は?
二人は公の場で関係を公にできない。
王太子殿下と異世界の少女。
正式に聖女となっても、聖女廃止を
私にとってマリア様は大切な友達だ。
ずっと友達がない私にとって初めてできた友達だからこそ、このままお別れをしたくなかった。
「このままお別れなんて悲しいです」
「サーシャ」
「二人は思いあっているのに、離れ離れなんて」
せめて気持ちだけでも繋がっている証があればいいのに。
「せめて二人だけでできたら」
「そうだな、教会で二人の…」
ふと私の中である案が浮かんだ。
「フレディー」
「サーシャ」
私達は目を見合わせる。
あるじゃないか。
一番確実な方法で二人の愛を公で誓う方法で、尚且つ内密にできる方法。
「春麗」
「できないか?」
私達の視線はそのまま春麗に向けられる。
「お二人共、それを私に言いますか」
「この状況下で確実な方法で実行してくれるのは貴女しかない」
「そうだ。君だけが頼りだ」
うんうん。
春麗は優秀な侍女で祖国では数多の貴族の挙式にも立ち会い、お針子としても優秀だ。
「本当によろしいのですか。お二人の大事な式を」
「もとより私は、マリア様に参加していただきたかったもの!」
「無理だと諦めていたんだが…少しぐらい融通してくれてもいいと思うぞ」
そうよ女神だってこの程度は許してくれるのじゃないかしら?
だって聖女様の為よ?
これまでずっと頑張っていたマリア様に少しのご褒美をくれても罰は当たらないはず。
「早速手配を」
「巫女に協力を頼もう…一応母上に聞いてみるか」
「私も両親に…お姉様には言わないようにお願いするわ」
やはり前婚約者であることもあるし、今は謹慎の身だしね?
さっきはああ言ったけど、遠く離れて思いだけの時間を過ごすのは悲しい。
「せめて二人の愛を守れたら…」
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天には多くの神々がいる。
その中で愛を司る女神様に愛を誓うと来世でも二人は結ばれるとい言い伝えがある。
いや、待てよ。
愛の、女神の前で愛を誓う方法は…
「フレディー…なんとかなりませんか」
「せめて教会で愛を誓わせられたら…しかしあの教会は貴族の結婚式にしか…あ!」
「私も閃きました」
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