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147出産
しおりを挟む感染病対策として感染した施設、建物周りを消毒をして第二の被害を受けないように徹底した後にエレンディス様とバルト様は国王陛下に進言していただいた後の私は無事出産を終えた。
「よく頑張りましたね」
「お祖母様…お母様」
新薬の件で奔走してくれた二人は出産時に立ち会ってくれた。
「エレンディス様はもうすぐ到着するわ」
「例の薬で王都を離れていたから」
本当は私の予定日までは王都にいると我儘を言っていたのだけど。
「旦那様?我儘をおっしゃるなら先程の会話をお生まれになるご子息にお聞かせしてもよろしいのですよ」
「生まれて来る子供に嫌われるな。ああ、可哀想に」
「くっ!」
用意周到に音声を録音し、しかも最新の映像録画装置を忍ばせていたのだ。
エレナとバルト様は今は最強だった。
ちなみにだけど、この部屋もバルト様が用意してくださった。
恐ろしい程の財力と人望だ。
国一番の助産師に産婆と看護師を用意してくれて。
私は安産だった。
「可愛い赤ちゃんだ事」
「ええ…」
「お義母様のおかげです」
私が安産であるようにお守りや寝具の用も徹底してくださった。
そんな中足音が聞こえた。
「アリア!」
「騒ぐのではありません!」
エレンディス様とお義母様が部屋に現れ、相変わらずだった。
「二人共、前がつっかえているんですけどね」
「早く中に入れてくれ」
「ねーね!」
その後ろにアレンディス様に義父とエンジュも一緒だった。
「ねーね!」
「すまん、エンジュがどうしても行きたいと」
花束を持って私にさしだしてくれた。
「おめとー!」
「ありがとう」
私の手をぎゅっと握りてはあの頃よりも大きい。
「あかちゃ…」
「そうよ。貴女の姪になるのよ」
「めー?」
「そうよお姉さんになるの」
姉弟ではないけど歳が近いから姉弟のようになってくれると嬉しい。
「エンジュ様、お姉様は出産でお疲れなのです」
「うー!」
「お邸に帰られた時にでも」
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まぁ、確かにエンジュを連れて来るならお義父様とだけでは不安が多い。
色々とぶっ飛んでいるらしいから。
「そうだアリア。出産祝いに新しく邸を新築したぞ!」
「大公殿下、お静かに」
「母上、いい加減私の頭を離してください」
ずっと手で鷲掴みしているのがすごいわ。
「私も息子を抱きたいんです」
「ダメよ。力加減が難しいのよ…私も昔に貴方を握りつぶしてしまいそうになったのだから」
私は即座に我が子を強く抱きしめた。
冗談よね?
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