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番外編
6元王子の末路⑥
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「来るな!」
「何とかしろ!」
そして現在に至る。
最初は悲惨だった。
王都から離れたこの南の島は一日中日差しが厳しく、日中は熱く夜も熱く寝苦しい。
これまで田舎の厳しさを死ななかったオルヴィスは苦労を強いられ、食事に関しても最悪だった。
罪人として拘束されている食事はまだマシで、流罪になった島の主食は豆パンとミルクだった。
自給自足が当たり前の土地で肉は小魚等で、オルヴィスの口には合わなかった。
しかも魚は干したもので固くて食べられない。
一番辛いのは、島の住人は言葉の訛りが酷かった。
他にも島の住人は高齢者が多く目が不自由だったり耳を遠い事も少なく無かった。
苦痛の連続の中、仕事でも悲惨な目に合っていた。
「牛が…牛が!」
「オルヴィス!お前が犠牲になれ」
「冗談じゃない!父上がなれ」
興奮状態の牛の世話をする事になり、追いかけまわされる日々。
地獄の鬼ごっこを日中に行い、毎日命がけだった。
なのに島の住人はのんびりかまえているので誰も助けてもらえずにいた。
「クソ!何でだ…俺は!」
「モォォォ!」
「来たぞ!」
悪態をついていると牛が迫って来る。
そして今日も牛から逃げるべく全力疾走をするのだった。
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