上 下
7 / 19
第一章

6ゲスな連中

しおりを挟む



グランパニア帝国では正義の天秤を持つ女神。


正義の女神を信仰している。
どんな理由があろうとも我らが女王陛下は不義を働いた者はしかるべき裁きを受けさせる。


麻薬や人身売買は身分問わず重罪。
法律を破れた国が乱れ、無法務地帯になる。

それでも高位貴族は法を破ろうとする。
故に法を徹底して守る役人が感情に左右される裁かれる。


念入りの調査をして、裁判で悪事を明らかにする。

「法律を守らないクソ野郎。そして堂々と詐欺をする腐った連中。それを支持するクソのような貴族組織」


「おいクソクソ言うな」

「クソと言って何が悪いの。既に調査だけでクソだと解ったわ」


既に表であくどい商売を重ねている。
商会は金貸しもしているけど、やり方が余りにも酷かった。

傾きかけた店に金を貸して、利子を高くとる。
しかも店にはは嫌がらせをして支払いが滞れば取立人を店に向かわせ店の評判を悪くさせた。


店を潰し、格安で権利を奪う事でカスケード家は利益を得る。



「被害にあった店の女主人にも手を出そうとして断れば店を潰しているそうよ」

「父親も最低ね…」

既に聞き込みをして解ったが、カスケード家に苦しめられた人は少なく無い。
そしてルーナという女。


あの女とんだ食わせ物だ。


「ただ当時の事件をこっちで調べたんだが。商員の一人が言っていたよ」

「何?」

「自殺を図ったリナ嬢を見つけた時に床に釣り糸が落ちていた。それにドアノブが壊れていたと」

「ドアノブ?」


自殺した時に使ったのは紐だった。
釣り糸を使う理由は何?


「それから第一発見者の商員は首を吊るのを見たわけじゃない。カーテン越しに首を吊るのを見たと」

「こう考えられないかしら…」


人はせっていると判断を間違える。
先入観に囚われてしまえは冷静な判断力が鈍るのだから。


「キャサリン、頼まれていた事を調べたよ」

「クーさん!」


別でクーさんに調べて貰っていた。


「診断書を調べたんだが、体内から薬物を検出された」

「薬…」

「彼女は病を患っていない。普段から薬の服用はしてないようだ」


普段から薬を服用してないのにおかしい。
婚約破棄をされても薬に頼ることがない程気丈に振舞っていたのだろう。


「こう考えられない?誰かに薬を飲まされ首を絞められた」

「だが、首を絞めたとしてもどうやったんだ?」


現場には第一発見者は商員でボロネーゼ伯爵家の執事。
首を吊ろうとする現場を見て処置をしてくれたから一命は取り留めた。

だけどこのまま亡くなれば喜ぶのは屑野郎だった。


「母親は娘が自殺を図った事でショックを受けている」

「このまま母親に何かあれば、ボロネーゼ夫人の取り扱っている独占権利を奪う気だろう」


娘よりも母親に死んでほしいのだろう。
年齢的にも体力的にも耐え切れないだろうけど。



「こいつ等何処までも屑なんだ」

「公開処刑決定ね」


弱い者を踏みつけて来た対価は支払わせてやるわ!



しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

宮廷外交官の天才令嬢、王子に愛想をつかれて婚約破棄されたあげく、実家まで追放されてケダモノ男爵に読み書きを教えることになりました

悠木真帆
恋愛
子爵令嬢のシャルティナ・ルーリックは宮廷外交官として日々忙しくはたらく毎日。 クールな見た目と頭の回転の速さからついたあだ名は氷の令嬢。 婚約者である王子カイル・ドルトラードを長らくほったらかしてしまうほど仕事に没頭していた。 そんなある日の夜会でシャルティナは王子から婚約破棄を宣言されてしまう。 そしてそのとなりには見知らぬ令嬢が⋯⋯ 王子の婚約者ではなくなった途端、シャルティナは宮廷外交官の立場まで失い、見かねた父の強引な勧めで冒険者あがりの男爵のところへ行くことになる。 シャルティナは宮廷外交官の実績を活かして辣腕を振るおうと張り切るが、男爵から命じられた任務は男爵に文字の読み書きを教えることだった⋯⋯

【完結】ああ……婚約破棄なんて計画するんじゃなかった

岡崎 剛柔
恋愛
【あらすじ】 「シンシア・バートン。今日この場を借りてお前に告げる。お前との婚約は破棄だ。もちろん異論は認めない。お前はそれほどの重罪を犯したのだから」  シンシア・バートンは、父親が勝手に決めた伯爵令息のアール・ホリックに公衆の面前で婚約破棄される。  そしてシンシアが平然としていると、そこにシンシアの実妹であるソフィアが現れた。  アールはシンシアと婚約破棄した理由として、シンシアが婚約していながら別の男と逢瀬をしていたのが理由だと大広間に集まっていた貴族たちに説明した。  それだけではない。  アールはシンシアが不貞を働いていたことを証明する証人を呼んだり、そんなシンシアに嫌気が差してソフィアと新たに婚約することを宣言するなど好き勝手なことを始めた。  だが、一方の婚約破棄をされたシンシアは動じなかった。  そう、シンシアは驚きも悲しみもせずにまったく平然としていた。  なぜなら、この婚約破棄の騒動の裏には……。

公爵子息に気に入られて貴族令嬢になったけど姑の嫌がらせで婚約破棄されました。傷心の私を癒してくれるのは幼馴染だけです

エルトリア
恋愛
「アルフレッド・リヒテンブルグと、リーリエ・バンクシーとの婚約は、只今をもって破棄致します」 塗装看板屋バンクシー・ペイントサービスを営むリーリエは、人命救助をきっかけに出会った公爵子息アルフレッドから求婚される。 平民と貴族という身分差に戸惑いながらも、アルフレッドに惹かれていくリーリエ。 だが、それを快く思わない公爵夫人は、リーリエに対して冷酷な態度を取る。さらには、許嫁を名乗る娘が現れて――。 お披露目を兼ねた舞踏会で、婚約破棄を言い渡されたリーリエが、失意から再び立ち上がる物語。 著者:藤本透 原案:エルトリア

婚約破棄されたので、契約不履行により、秘密を明かします

tartan321
恋愛
婚約はある種の口止めだった。 だが、その婚約が破棄されてしまった以上、効力はない。しかも、婚約者は、悪役令嬢のスーザンだったのだ。 「へへへ、全部話しちゃいますか!!!」 悪役令嬢っぷりを発揮します!!!

悪役令嬢にざまぁされた王子のその後

柚木崎 史乃
ファンタジー
王子アルフレッドは、婚約者である侯爵令嬢レティシアに窃盗の濡れ衣を着せ陥れようとした罪で父王から廃嫡を言い渡され、国外に追放された。 その後、炭鉱の町で鉱夫として働くアルフレッドは反省するどころかレティシアや彼女の味方をした弟への恨みを募らせていく。 そんなある日、アルフレッドは行く当てのない訳ありの少女マリエルを拾う。 マリエルを養子として迎え、共に生活するうちにアルフレッドはやがて自身の過去の過ちを猛省するようになり改心していった。 人生がいい方向に変わったように見えたが……平穏な生活は長く続かず、事態は思わぬ方向へ動き出したのだった。

我慢してきた令嬢は、はっちゃける事にしたようです。

和威
恋愛
侯爵令嬢ミリア(15)はギルベルト伯爵(24)と結婚しました。ただ、この伯爵……別館に愛人囲ってて私に構ってる暇は無いそうです。本館で好きに過ごして良いらしいので、はっちゃけようかな?って感じの話です。1話1500~2000字程です。お気に入り登録5000人突破です!有り難うございまーす!2度見しました(笑)

「聖女に比べてお前には癒しが足りない」と婚約破棄される将来が見えたので、医者になって彼を見返すことにしました。

ぽんぽこ@書籍発売中!!
恋愛
「ジュリア=ミゲット。お前のようなお飾りではなく、俺の病気を癒してくれるマリーこそ、王妃に相応しいのだ!!」 侯爵令嬢だったジュリアはアンドレ王子の婚約者だった。王妃教育はあんまり乗り気ではなかったけれど、それが役目なのだからとそれなりに頑張ってきた。だがそんな彼女はとある夢を見た。三年後の婚姻式で、アンドレ王子に婚約破棄を言い渡される悪夢を。 「……認めませんわ。あんな未来は絶対にお断り致します」 そんな夢を回避するため、ジュリアは行動を開始する。

少し先の未来が見える侯爵令嬢〜婚約破棄されたはずなのに、いつの間にか王太子様に溺愛されてしまいました。

ウマノホネ
恋愛
侯爵令嬢ユリア・ローレンツは、まさに婚約破棄されようとしていた。しかし、彼女はすでにわかっていた。自分がこれから婚約破棄を宣告されることを。 なぜなら、彼女は少し先の未来をみることができるから。 妹が仕掛けた冤罪により皆から嫌われ、婚約破棄されてしまったユリア。 しかし、全てを諦めて無気力になっていた彼女は、王国一の美青年レオンハルト王太子の命を助けることによって、運命が激変してしまう。 この話は、災難続きでちょっと人生を諦めていた彼女が、一つの出来事をきっかけで、クールだったはずの王太子にいつの間にか溺愛されてしまうというお話です。 *小説家になろう様からの転載です。

処理中です...