兄を溺愛する母に捨てられたので私は家族を捨てる事にします!

ユウ

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第四章

40アネシアの復讐①

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裁判が終わる前から鏡に向かって自分は悲劇のヒロイン化と言いたげな態度を取り続けるダニア。


本当に宿中植物。
誰かに寄生しないと生きていけない女だった。


裁判の間も醜態を晒してくれると判断氏らから私はわざと長引かせた。
こう言うのは何だけど、普通に裁判をしたって面白くない。



どんなに重罪になっても既に時効で殺人罪としての罪が軽い。
マリーちゃんに虐待しただけでは精々懲役10年程度で牢屋から出て来る。


だからこそ、無期懲役になるように仕組んだ。


でもオリアナ様は不満だったようだ。


「私は納得がいかないわ」


北の最果てに送られるのが不満の様子だった。


「この程度で済まされるなんて」

「あら?私がその程度で許すとお思いで?」

「えっ…でも」


裁判が終わってすぐに私達は再びお茶会と偽り今後の事を話し合う事にした。


「島流しになるのは牢獄に入って三か月後、それまで刑務所で労働をさせられ祈りを捧げて懺悔をさせるのですわ」

「ええ…」

「ですが、ダニアは罪深いのでより厳しい女司祭様に穢れを流してもらわなくてはなりません」


そう、通常重罪となった貴族、平民は三か月牢屋に入れられ刑務所で労働を強いられる。
その間反省の見込みがあれば牢屋にいる間の食事はマシになるが、あの女が反省するはずがない。


そこで反省の色が無ければ、祈りを捧げて神に許しを願うのだ。
その際に中央神殿から聖職者を呼ぶのだけど、今回は私は伝手を使って元王族でありながら聖職者の道を進まれた女司祭様に来ていただけるように動いたのだ。



前ランフォード子爵閣下の件は時効であるけど、ディアス様の暗殺未遂計画を目論んだ罪にマリーちゃんに暴行を与えた映像を送れば二つ返事で来てくださるとの事だ。


情愛が深い方として有名であるけど悪事に手を染めた者には情け容赦ない。
しかも実の娘にとなれば余計にね?


「三か月間女司祭様に導いていただくんです。ある意味地獄ですわよ」

「確かに…そうね」


信仰心がまるでない人間。
しかも自分は正義だと思い込んでいる人間にとって懺悔を白と言われるのは屈辱ではないか?


労働時間以外は祈りを捧げな。
懺悔室はある意味牢獄よりもえげつない場所と言われているのだから。




「三か月後は公開処刑だわ」

「広間から公衆の面前馬車に乗せられるわ」

「しかも馬車の窓が透明になっているから民衆の罵倒は相当だわ」


馬車自体も乗り心地は最悪で山道を超えるのも苦痛だもの。
島流しに合う前に心が折れるように仕組んでやるわ。

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