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第二章もう一つのルート
7.マリーの提案
しおりを挟む基本的な情報を集める事はできた。
後は現場に向かうだけだったマリーは作戦を考えた。
「マリー、私も似合うか?」
「似合いますよパパ!」
「何でコスプレ何ですか」
侍従は呆れているけが、マリーはモチベーションを上げるべく形から入りたがった。
「何処でそんな服装を」
「ルイーザが作ってくれました」
「ハリソン夫人!」
泣きながら文句を言うが、無視をした。
「それでマリー様、どういたしますか」
「まずは王妃様の健康状態を把握して、できるだけ引きこもりを減らします。寝てばっかりじゃ不健康だし、お外の空気を吸わないとね!」
「言っていることは真面です…」
侍従達は驚きながらメモを取っていた。
「それから専門以外のお医者さんにも見て貰って、食事も改善しましょう。歩きにくいなら車椅子を用意!」
「車椅子?」
王都で使われている車椅子とは足腰が弱い高位貴族で老人が乗る物だが、辺境地では違う。
車椅子で遠出ができる機能重視。
王都の車椅子は見た目だけ綺麗で性能が悪い。
「サンチェスト領地で使われているデザインです!」
「ほぉ、これなら外にも出られるな」
「早速手配をしましょう」
散歩を毎日してできるだけ動くようにする。
そして次なる作戦は食事も注意するように気を配っていた。
「見るからにマズイ病人食ではなく食べたくなる食事…そしてできるだけ誰かと食べるのが基本!」
「うむ…」
「後は、冷めた食事は却下!」
高位貴族は毒味をしてもらうから冷めてしまう。
冷めてしまった食事は味も落ちて食べられたものではないのでその場で調理するのが望ましい。
「しかし調理は何処でするんですか?」
「王妃殿下のお部屋で調理して、その場で毒味役に味見して貰えば冷めません。もしくは冷めないように卓上焜炉を用意!無理なら野外で食事です」
「どこからそんなアイデアをポンポン浮かぶのだ」
「いいアイデアじゃないですか?」
「うむ!」
普段の生活に食生活を見直して行くのが先。
「そしてここからが一番の任務」
「任務…」
一同はごくんと唾をのみ込みながらマリーを見た。
「私が王妃殿下の専属メイドになってお世話をします!」
「「「ええええ!!」」」
自信満々に言うマリーだったが、全員が悲鳴を上げた。
「マリー様、なりません」
「いくら何でも無謀です。王妃殿下を殺す気ですか」
「お嬢様、いくら何でも無理です」
さっきまで賛同してくれた使用人達は猛反対をしていた。
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