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第二章もう一つのルート
6.大作戦会議
しおりを挟む「まぁ、そんなわけで仲良し作戦を考えます!」
思い立ったら即行動がモットーな私は早速、人を集めたのだが。
「何がそんなわけですか!」
「だから、王妃殿下とアレクシス様を仲良しにするんです。親子は仲がいい方がいいですよね?パパ」
「そうだ!家族円満が一番だ」
「陛下…」
乗り気な陛下は私を抱き上げ高い高いをしてくれた。
「マリーは本当にいい子で嬉しいぞ」
「ああ、ルイーザは嬉しゅうございます。マリー様は王太子妃として自覚されているのですね」
いや、別に王太子妃になる気はさらさらなないけど。
今は水を差さない方が良いと思うので黙ってよう。
「だって叔母様、王妃様は遠い国から一人で嫁いで来て、今は一人なんですよ?お可哀想です」
「うっ…」
「しかも息子と不仲説を流され、一人で寂しく離宮にいるなんてあんまりです。病気だって精神的な部分を取り除き、心も癒せば治るかもしれません」
「否定できないわ」
ストレスは大病を患うケースが多い。
叔母様も一時はストレスで病気になったことがあったから否定できない。
「ここで、心の病気を取り除き、尚且つ王妃殿下がアレクシス様を嫌ってなければ問題無し。後は二人の時間を作り仲を修復します。そして病気を治して沢山子供を作って…」
「マリー!!」
「良い、侯爵夫人」
「ですが!」
叔母様は怒鳴り声を上げるも、陛下は私を見て笑った。
「マリーよ、アレクシスには兄弟が必要か?」
「はい、アレクシス様は面倒見がいいから、素敵なお兄様になります。それに兄妹だ仲良くしていれば、貴族派の連中が張り込む隙を阻止できます」
「むっ…そこまで考えてくれたのか!なんと素晴らしい」
実際、兄弟の仲が悪い所為で骨肉の争いをする家は多いからね。
逆に兄弟同士が円満であれば、その心配を取り除けるし、何より一番なのは…
「そしたら、側妃を取らなくてもいいですよね?王妃殿下が責められませんよね」
「マリー…貴女」
「愛人を迎えて喜ぶ妻なんていません」
貴族社会はモラルがない。
どうして夫に恋人がいて喜ぶのか。
それは貴族社会が乱れているからだ。
何年もそれが当たり前だから、受け入れなくては爪はじきにされ。
女性側は耐えなくてはならない。
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「当然だ。私もそんな常識クソくらえと思っているが…欲望の為だけではないのだ」
「はい」
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「だが、そんなやり方で長い間平和を結んだ国などおらぬよ」
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「そうだ。マリーは随分と詳しいな」
私も昼ドラは結構好きだし、大奥も好きだった。
「マリー、貴女はまた…ロマンス小説を」
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叔母様も情操教育に相応しい本はいいけど、ロマンス小説を読むのはいい顔をしていなかった。
「てへ?」
「貴女って子は!」
結果として、叔母様も協力してくれることになった。
でも、隠し持っていたロマンス小説は没収になってしまった。
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