今日から悪役令嬢になります!~私が溺愛されてどうすんだ!

ユウ

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第一章逆行した世界

19.不安

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トラブルの連続を終えた後、正式にお妃教育を行う事になったマリーは翌日から王宮に出向くことになるのだった。


「ではよろしくお願いします」

「お任せください」


王宮からは専用の馬車が迎えに来て、今から王宮でお妃教育をすることになる。


「はぁー…たまらなく心配だわ」

「大丈夫かしら」


コレットとリリアンヌは不安で仕方ない。
王宮はとても危険な場所で特に女の同士の戦いの場でもある。

駆け引きなど知らずに平和に生きて来たマリーは大丈夫だろうか?

特に問題なのは嫁姑問題だった。
王妃は隣国の皇女で平和条約の為嫁いで来たので身分も高く気位も高い。

様々な噂が流れる中、王は王妃に遠慮して愛人を持とうとしない程だ。


「王妃様に好いてもらえればいいのですが…あのサングリアも苦手意識を持っていたそうです」

「ああ‥心配だわ」


優秀なサングリアですら王妃と仲良くなるのは難しと思われる女性。
マリーが受け入れて貰えるだろうかと不安を抱くも、リリアンヌはマリーだけの心配をしている場合ではなかった。


「失礼します」

「アンナ、どうしました」

「領地より火急で手紙が届いております」


時を同じくして、サングリアは現在、父親と一緒に領地に向かい、領主代行の勉強をすることになっている。

未だ候補のままだが婚約者の入れ替えということで、チャールズが付き添いながら勉強をすることになっている。


「まぁ、サングリアは既に淑女教育は修得しているから大丈夫ね」

「だといいのですが…」


食事での席以降、リリアンヌは事務的な事しか話していなかった。
それとなく話題を振っても、と付きにくい印象と、何事も完璧にこなし過ぎてしまう雰囲気は他人から壁を作られそうなので、チャールズと上手く行くか不安だった。


領地ではマリーとチャールズは仲睦まじいのは互いに相性がいいのと、マリーがチャールズの面子を潰すような真似をしなかったからだ。


普段の素行は問題であるが、マリーは男性から一歩引くことは心得ていたので、チャールズの自尊心を踏みつけるような真似はしなかったのあが、公爵家の長女として蝶よ、花よと育てられて来たサングリアが上手くやれるか不安になって来た。


「とりあえず手紙を」


「そっ、そうよ」


二人は不安になりながら手紙の中を確認すると、内容は決していいものではなかった。


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