偽りの家族を辞めます!私は本当に愛する人と生きて行く!

ユウ

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第四章未来への扉

40.結婚式

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結婚式当日。
私達は親しい人達に囲まれ、気候にも恵まれた日に結婚式を挙げた。


当日は王宮内も解放され、国民は庭園にて私達の結婚式を見に来ていた。


結婚式だけは、改まった形だったけど、披露宴は親しい友人だ達で行ったのだが。


「待て待て!!披露宴がお祭り騒ぎじゃないか!」

「姉上、飲み過ぎです!」


無礼講になった披露宴は既に飲み会状態になり、魔の宴と呼ばれていた。


「さぁ、まだまだ飲むわよ!」

「「「隊長!ヒーハー!!」」」

護衛として参加していた漢女部隊は何故かドレスアップをしながらも騒いでいた。


「王太子と王太子妃の披露宴が…」

「はは…」


国民たちの前で公開される結婚式と披露宴とは別に無礼講の披露宴を別でしたいと言った意味が後から解ったジルベルト様は悔やまれたけど、私達の結婚式にはこれ以上相応しいものはないと思った。



「おいジルベルト!お前も飲め!そして今から思い出メモリーを公開してくれるわ!」


「は?」

「お前の長年のヘタレエピソードを記録したものだ!皆、心してみるがいい」

「やめください!」


完全に酔っぱらったアレキサンドロスお姉様は何処から持ち出したのか、魔道映像を設置した。


「姉上!いくら何でもいけません!」

「いいではありませんか兄上、どうせヘタレなのはバレているんです。これ以上堕ちようがない」

「ニコル!お前には優しさというものはないのか」

「そんなものでお腹は膨れませんよ」


この後ジルベルト様の嘆きが響き渡るのは想像するのに難しくない。

大きな口を開けて笑うことは社交界では笑われてしまう。
けれど今だけは、心から笑うことが許される。


この先私が待っているのは困難な壁が多いかもしれない。


貴族派は粛清されたけど、まだまだ問題は多い。


消えてしまったマリアナの憎悪は消えていない。


もしかしたら、黒の妖精は人間の憎悪を糧にまた復活するかもしれないけど。


でも、もし。


また私達を脅かすことがあっても大丈夫。


「リヴィア様!」

「マリア…」


私はもう間違えたりしない。

惑わされたりしない。


日陰で苦しみ続けたのは、無駄じゃなかった。


そして、私が時を翔けた理由はきっと。



女神様が聖女を守れと命じたのかもしれない。


あの日私はマリアに救われた。


マリアだけじゃない私の光となってくれた人達がいる。

道しるべとなってくれた大切な人が道に迷ったらきっと。



何度でも灯を灯してくれる。


どんな道でも希望を見いだせるはずだから。



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