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第二章.新たな婚約
閑話3.令嬢達の会議③
しおりを挟む私達がお二人の仲を取り持つ為には準備が必要ですわ。
「ですが、問題が生じますわね」
「ええ」
流石マルガリーテ様とナウシカ様は解っているようですわ。
「殿下と結ばれるに当たって邪魔者がいますわ。彼等には早々に消えていただきましょう」
「どうなさるのです?サマンサ様」
「確実なのは、社交界で噂を流して、他の令嬢にフルボッコにしてもらうのが確実ではないでそうか」
「アナスタシア様…」
可愛らしいお顔をして、なんという事をいうのかしら。
若干、マルガリーテ様が引いてますわよ?
「社交界の噂を流すなんてちょろいですわ。私は元平民ですから商会の伝手を使って噂好きな奥様に噂を流します」
「アナスタシア様のお父様は元商人で他国にも顔が効きますものね?」
「では私は同じ派閥のご夫人に協力をお願いしましょう」
確か、マルガリーテ様は高位貴族のご夫人に顔が効きますわね。
なにせ宝石等の商売をなさっていますから、元王族のかたや王族の親族の方とも商売をしていると聞きます。
「では私は辺境地の皆様に協力を願います」
辺境地出身であり、大飢饉を救った功績のあるナウシカ様に一目置く辺境貴族は多いです。
「ついでに、馬鹿姉の噂も素敵に拡散してさしあげますわ。フフッ…ご自分のなさった罪の深さを知り、悔いるがいいのよ」
(((怖っ!!!)))
ある意味、敵に回せば一番厄介ですわね。
でも、同情する気にはなれませんわ。
だって、あの方達はそれだけのことをしでかしたのですから。
「ちょうどいいのではなくて?シャリエールご夫妻は真実の愛を貫いたのですから。婚約者の姉を連れて逃亡したという事実は多くの者が見ておりますし…真実の愛の為に妹を踏み台にした姉なのは事実ですわ」
「ええ、そうなればお妃教育で受けた費用は返金していただきませんと」
早いですわね、既に算盤を弾いていますわ。
「後は、あの男の家から慰謝料を請求させましょう。勿論シャリエール家ではなくオリヴィア様に支払う様に告げましょう」
「ええ。勝手に使われそうですもの」
「ラコール家にはこの私が交渉しますわ。たっぷりと慰謝料をふんだくってさしあげてよ?」
バキバキ!!
「ナウシカ様、フォークを握り潰さないでくださいませ」
ブランド品なのですからね?
後で弁償してくださいとは言いませんが、物は大切にして欲しいですわ。
「では各自、作戦通りに!」
「「「はい!」」」
こうして私達の同盟は結ばれ、友情はさらに深まるのでした。
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