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第二章
10ポーション
しおりを挟む何時からだろうか。
この世界のおかしさに気づいたのは。
「レティシア君、作り過ぎではないかね」
「あ…」
現在実験室なう。
私は魔力がからっきしなので今日も研究に没頭している。
「ポーションの料が半端ないな」
「じゃあ、とりあえず飲みますか?」
「君はポーションの意味を解っているのかね!栄養ドリンクやサプリメントとは違うんだよ!」
この世界にとってポーションは価値が高い。
しかしランクがあるわけだ。
現在私が作っているのは下級ポーション。
コスパ最高で大量生産していおり、最近は体力回復だけでなく血糖値を抑えたり、睡眠を促す効果ができている。
「後はもう少し美味しかったらいいのに」
「君はポーションをなんと思っているんだね…しかし今日のベリージュースは美味いな」
休憩の合間にポーションをぐびぐび飲むのは魔法科学者でもある人だ。
魔力が極端に低い私はなんとかして研究所に売り込まなくてはならない。
そうなると学園内にあるこの研究所で助手をさせてもらう必要があると考え売り込んだのだ。
人手不足だったこともあり簡単に受け入れを許されたが。
ここは人材の墓場と言われており、彼こと。
マッド博士は天才だが変人で誰も助手をしたがらないので私が助手をする事を難色を示した担任の先生以外から歓迎された。
「なんだか体が元気になるな…」
「あ」
間違えた。
ポーションとジュースを間違えてしまった。
「マッドぉぉぉ!」
「何だ。騒々しぞ」
件教室の扉を開いたのは王立研究室の所長さんだ。
「あのポーションを作った研究者は誰だ!」
「何だ?効果が少なかったか?あれはコスパがいいからな…」
「違う!あれは聖水だ」
「「は?」」
痛んだ薬草と、古くなった水を沸騰させてできたリサイクル精神の塊のポーションだぞ?
「重傷を負った魔導士三人があのポーションで回復した」
「は?」
普段表情が変わらない博士が唖然としている。
「この場のポーションを回収しろ!」
「へ?」
「いいから!すぐに検査だ!」
あれよこれよとポーションを回収されてしまった。
その後に解ったのは私がリサイクル精神で作ったポーションは聖水以上の効果があると判明した。
「一体どんな素晴らしい加護を持っているんだ」
「いいえ、ないです」
「「は?」」
通常高位貴族や王侯貴族は強い魔力を持って生まれるのだけど私の場合はなかった。
「あると言えば毒に耐性があるか」
「は?」
「後はこれまで流行病にかかった事も伝染病も弾いていたことぐらいで」
そうだ。
人より優れているのは健康的な体と病原菌を弾くぐらいだった。
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