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第一章
39ヒロインの苛立ち②
しおりを挟むどうして私が拒否されなけばらないの?
ゲーム上ではレティシアに向けた視線だった。
『いかに侯爵令嬢であろうとも関係ありませんわ』
我儘放題で権力を使って生徒会に入り、自分の我儘で周りを振り回す悪役令嬢に真っ向から対立していた。
「私は生徒会に入るべき…」
「それを決めるのは貴女ではないよ」
「フレデリカ様!」
何でこのタイミングで出てくるのよ。
それ以前に私を庇うはずでしょ?
「貴女には生徒会に入る権利も資格もない。皆解ってる」
「そんな…どうしてそんな酷い事を」
「酷い?事実をありのままに伝えただけだ。愚かな」
どうして誰も解ってくれないの?
好感度を上げる為に必死になり過ぎたから?
そんなはずはないわ。
私はヒロインよ。
「どんなに生徒会に入りたいなら功績を残したらどうかな?」
「殿下!」
「ルクシオン様!」
私が皆に責められる中颯爽と現れたメインヒーロのルクシオン。
やっぱり彼は私の王子様ね。
「ルクシオン様…」
「生徒会の役員は学園長も関わっておられる。どんな権力も叶わない。現に私の婚約者も選ばれていない」
そう言えばゲーム上とは事あり悪役令嬢は生徒会に入っていない。
でもあれは権力を使ったからなのに、ゲームでは異なっている。
「まぁ僕は彼女に入って貰いたくないけどね」
「殿下…」
やっぱり仲が悪いのね。
悪役令嬢だもの。
ゲームよりもずっと険悪だから裏で手を回したに違いないわ!
「そろそろ時間だ。皆」
「はい殿下…これ以上は問題を起こさないでください」
私に最後まで辛口は言葉だったヴォルクを無視した私は学園長に訴えたが、受け入れられることなくそうこうしている間に実力テストが始まるも。
この世界に転生したのに得点はなかった。
「光の魔力を持っているからと言ってもサボっていてはどうなるか解るわね」
「でも私は…」
「はぁ、同じ問題生徒でも。もう一人の生徒は真面目だというのに。アシュリーさんは授業態度は真面目なのに」
悪役令嬢と比べられるなんて。
ゲーム上の悪役令嬢は頭が悪いらしい。
でもそんな事よりも問題なのは何であの女が好かれているの!
おかしいでしょ悪役令嬢よ!
本来嫌われるはずの悪役令嬢が好かれて何で私がこんな目に合うの?
それにちゃんと役目を果さないから。
そうよ、悪役令嬢がちゃんと役目を果さないから愛されないのよ。
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