愛されない私は本当に愛してくれた人達の為に生きる事を決めましたので、もう遅いです!

ユウ

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その日を機会にライオネルの態度は変わった。
これまで子供の教育はミレアル任せだったが、口出しをするようになった。


「ミレーヌ、今度新しい先生をお招きするから君も一緒に学びなさい」

「貴方?」

「彼女は私の学友でもあるのだけど。大変優秀な方で王室家庭教師を任される程だ…これでミレーヌも淑女教育に精を出せるよ」

「えっ…でも」

これまで家庭教師が厳し過ぎて泣くことが多かったミレーヌは三日として持たなかった。
ラインハルトの家庭教師は祖父が推薦した人物で、シェリラはミレアルが厳選した厳し事で有名な女性家庭教師でもあるが、ミレーヌは合わなかった。


跡継ぎと、王太子妃となる二人ほど厳しくしなくても良いと考え、合わないなら家庭教師を辞めさせていた。

しかし、何時までも淑女教育をしないわけにはいかない。

「デビュウタントする前に淑女教育をしっかりしないといけないからね」

「ですが急では…」

「いや、以前から考えていたんだが…言えなかった。シェリラだけでなくミレーヌにももっと教育の場を与えるべきだと…君に一人に任せきりにして悪かった」

「そのような事は…」

「子供の教育は二人で頑張ろう」


夫の変化に驚くミレアルは嬉しくもあるが、何故急に変わったのか戸惑いを感じた。


「二人も一緒にどうだ?」

「僕はその日は乗馬の訓練がありますし…」

「じゃあ、シェリラも一緒にどうだい」


「えっ…」


非常に面倒な事になるので断りたい。


だが…


「そうね。それがいいわ。ミレーヌと一緒に受けなさい」


何時ものように勝手に決められるも。

「母上、シェリラはその日は殿下がいらっしゃいますよ」

「嘘!じゃあ私も…」

「聞いてなかったのか。お前は淑女教育だ」

早々にサボろうとするのを咎めるも、ミレアルも一人で受けさせるのが不安なようだったが。

「母上、一人で淑女教育を受けられなくてどうします」


「だけど…」

「ミレーヌはもう七歳です。淑女教育も一人で受けられないのであれば見下されますよ」


「そうね」


ラインハルトの言葉も一理あるので、一人で淑女教育を受けさせる事を了承したのだが。




その日。



「ごきげんようシェリラ」

「ようこそお越しくださいましたリシャール殿下」


朝早くから準備をして、庭園に案内する。


「今日は顔色が良いね。良かった…元気になったんだね」

善意からの言葉だと解る。
前世の頃とは代わり態度が異なり不思議に思いながらも二人で散歩をしていたのだが。


「シャル様!」


何故か淑女教育中のミレーヌが現れた。


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