身代わりで鬼姑と鬼小姑の元に嫁ぎましたが幸せなので二度と帰りません!

ユウ

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第二章

41自業自得~ダリアside

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ゴロツキを捻り上げて吐かせたけど。
あの馬鹿家族、本当にどうしようもない馬鹿ばかりだわ。


ゴロツキの連中には極刑になるか、衣食住付きの牢屋で数年我慢するだけの二択を与えらたらあっさり証言すると言ったわ。


まぁ、当たり前ね。


「だけど、運がいいわ」

「何がです」

「この封筒の紙、これは帳簿ね。過去に記入された物よ。他にも闇取引の売買に使った誓約書もあるわ」

「馬鹿だろあいつ等」


ええ馬鹿ね。
物証を残しておくなんて馬鹿のする事だわ。


だけどグレーテルちゃんは本当に良い仕事してくれるわね。

「探偵の才能があるわ」

「領地に帰ったら探偵業を始めましょうか」


「二人共、グレーテルが本気でやりそうです」

好奇心旺盛なグレーテルちゃんなら喜んで引き受けうてくれるわ。


けれど、調査はこれ以上の必要性は無くなったわ。
手にある物証だけであの馬鹿親子を裁判で有罪にできるし、グレース夫人の財産は全てグレーテルちゃんに引き継いでもらえばいい。


まぁほとんど使っているでしょうけど、金銭的な物は働いて返させるとしてだ。



「ダリア様、お姉様を連れ戻すべきではありませんか」

「そうね」

「そうだ。万一バレたらどうなるか」


馬鹿な家族達は気づいていないけど、万一バレてしまったら大変だわ。


「すぐに嬢ちゃんを…」

「そうしたのは山々ですが、無理でしょうね」

「何故です母上」

「目的を果たしていません」


お母様の言葉で私は我に返る。
本来の目的は、ポンチョのレシピノートを取り返し犯人捜しをする事だった。



「お姉様は当初も目的を忘れている気がしますわ」

「どうなの?黒猫達の調査は」


「何と申しますか…奴等の食事管理を徹底しているようです」


調査の結果と写真を見せられると。



「下着を毛糸…ドレスは一昔前の物にすり替え」

「これは」


流石グレーテルちゃんだわ。
社交界で意地悪をして来た令嬢に悪気のない親切心で精神的に攻撃をして二度と近づけないようにしただけはあるわ。


「流石お姉様、悪気無く精神攻撃に」

「私だったら精神的に病むな」


グレーテルちゃんは悪気がないのだけど。
あの馬鹿家族にはちょうど良い薬だわ。


病気か否か調べるつもりだったようだけど。


「グレーテルはきっと勘違いをしているだなろうな」

「ええ病気は病気でも、いい具合に勘違いをしてくださっているでしょうね」


普通ならこんな真似はできないけど、いい意味でも悪い意味でも型破りな彼女だからだった。


この際だからしばらく調査を続行してもいいわ。
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