身代わりで鬼姑と鬼小姑の元に嫁ぎましたが幸せなので二度と帰りません!

ユウ

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第二章

24隠密行動~ダリアside

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王都に向かったグレーテルちゃん達を見送った後、私達は別ルートで王都に向かった。



「お母様」


「もうすぐ到着です」


陸路からでは一日かかるけど、別ルート。
海から行けば数時間で到着できるのであの子達よりも早く王都にたどり着ける。


ただし危険もつきものだけど。
通常ルートではなく隠しルートを使って通るので安全ではないが仕方ない。


「それでその残党は?」

「網にかかりましたの…なんちゃって海賊ですわね」


このルートは密輸を行う者や闇ギルドに海賊を名乗る三流の馬鹿共が私達のような旅をする者を襲うのだけど、狙った相手が悪かったわね。


「このまま王都に突き出してやるつもりですわ…人身売買をしている不届き者ですもの」

「待て!止めてくれ!」

「罪人に情け無用と言いたいけど、私の質問に答えてくださったら考えて上げても良くてよ」

「何だ!王都のゴロツキは詳しいぜ!それとも奴隷が欲しいのか!」


この馬鹿、反吐が出るような事を平気で言うわね。
でも使えるのは犯罪者でも使うのが私達のやり方だった。


「先日王都で食の祭典があったそうだけど…何やらゴロツキが騒いでいたと聞いてね?」

「ああ、貴族のお姫様にたてついた馬鹿がいたんだよだから少し嫌がらせをしろって言われたんだよ」


「へぇ?私も実は気に入らない平民がいるのだけど…痛めつけたいの。参考に聞かせてくださるかしら」

「いいぜ」

ニヤリと品のない笑みを浮かべる男の縄を解きながら酒を差し出す。


「何でも商売をしている貴族が食の祭典に参加してたんだよ。食の祭典はこれまで上流階級が参加していたが、今年は主催者側の意向でコンテスト式にしたんだよ」

「そのコンテストに勝ち上がったのが平民と?」

「出出来レースだって噂もあったが、今年の主催者が酔狂な男だったんだよ」


聞けば食の祭典では互いに競わせていた。
主催者は実力主義でポンチョの斬新なアイデアを気に入り、良い場所に店を構える事を許可したのだが、反感を持つ者も多かったが文句は言えなかった。


しかし、食の祭典が始まってすぐ。
嫌がらせをした貴族が出している店の料理が不評で、ポンチョの店に流れた事で苛立ち嫌がらせをした。


しかし、嫌がらせを真摯に受け止める姿勢を気に入った貴族も多く。
味は良いので客が流れるのは当然だが、そこで諦めるはずもなく色々嫌がらせをするも。

全て不発に終わり。


「あのチビも馬鹿だよな。困った事があるなら協力するだぁ?皆クソ悪いからボコボコにして右腕をへし折ってやったんだよ!馬鹿じゃねぇ…」


「お黙り!」

「ひぃ!」

これ以上聞いていらえなかった。


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