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92.お姉様が悪い~ローズマリーside

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こうなったのは全てお姉様の所為よ。
何も可も全部!


「そうよ。お姉様が悪いのよ。皇太子妃になるとか言って、調子にならなければ…いいえ、あの人を苛めなければ」

「何ですって?」

「自尊心だけが強くて、本当な何もない。だから引き立て役にできて悦に入っていたんでしょ?だってお姉様は容姿しか誇れる物はない。確かに傾国の美女よね?我が家の財産を食いつぶしたのだから」

「貴女だって…」

「私の贅沢なんてお姉様に比べればマシよ。大体、私のドレスだってお姉様よりも劣るわ。今日の式典だってそうじゃない!」


私が一番着たかったドレスはお姉様よりも目立つから却下された。
宝石だってそうよ。


今までも一番はお姉様。
それでも我慢できたのは、私が一番下じゃないから。

私よりも格下の存在がいたから。

「アイリスは賢い女だったわ。お姉様に虐げらえながらもうまくやり過ごしていたものね?ドレスだって最終的にはウィディア辺境伯爵家がオーダーメイドで作らせた上質な物なかり…そう言えば普段着用のドレスを奪って着て、破れていたわね?あれは滑稽だったわ」

「何ですって?」

「ご自分の体に自信を持っていたようだけど?お胸が牛のようだ強調したかったのかしら?娼婦にはピッタリね?」


「ローズマリー!」


真実を言われて声を荒げるなんて、なんて情けないのかしら?
言い返す事も言えなくなったらヒステリックに叫んで暴れるなんて本当に情けないわ。

「いい加減にしなさい!貴女って子は…」

「お母様も早く身のほどを弁えればよかったのよ。叔母様を暗殺するなんて…バレないとでも思ったの?本当に嫌になるわ」

「何を…言って」

「お姉様にそっくりね?浅はかな所は…」


本当に自尊心の強さだけは世界一だわ。
頭も悪く器もない癖に王族になりたかったのかしら?


「お姉様が婚約破棄をされたのはお母様が伯母様から婚約者を奪ったからじゃない?でも、もしかしたら伯母様は気づいていたんじゃないかしら?お父様がろくでなしだってことを」

「何だと…私がろくでなしだと?」

「だってそうでしょ?侯爵領地の経営はアイリスに任せてから上手く行ってたんでしょ?アイリスがいなくなって上手くいかなくなったてことはそうじゃない?無能に癖に馬鹿みたい」


「言わせておけば!!」

「殺してやるわ!」

「アンタなんて!」


殺せるなら殺せばいいわ。
借金地獄で生きるぐらいならこのまま死んだ方がずっとましだわ。


こんな家族なんて大嫌い。


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