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第二章
エピローグ
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活気ある声が聞こえ、女性騎士達が今日も訓練に励む。
王宮内にある訓練所には人が集まり、同時に悲鳴のような叫ぶ声が聞こえた。
爆発音だった。
「お前達止めろ!」
「殿下、お下がりください」
近衛騎士団が真っ青になりながらなんとかして守った。
「お怪我はございませんかルクス殿下!」
あの結婚式から五年。
フリーレン王国は更に賑わいを見せた。
ローゼマリーの宣言通り、ルクスは求婚された。
かなり強引な方法であるが、成婚した後に夫婦となり王配殿下となったのだ。
先王は早々に退位したが未だにピンピンしている。
「お前達、訓練所を壊すな。予算が…」
「エリオル、あまり眉間に皺をよせないで」
腕の中では騒動を見てきゃっきゃっと喜ぶ赤ん坊。
「ああ、今月で何度目だ。何故こうも」
「ルクスが結界を強いているからマシよ」
本来ならばもっと酷い状況になっているのだが、かろうじて一部破壊されるだけで済んでいる。
「お義姉様は日に日にお力が…」
「当分戦争はないのに、なんでまた」
頭が抱える日々が続く。
国内は平和であるが国の外では国同士が領土を奪い合い、政治では腹の探り合いが続くがこの国だけは平和だった。
…というか手が出せなかった。
「我が国の防衛基地に侵入した他国の諜報員の屍が回収されたそうね」
「ああ…」
「国内が平和だというのは嬉しいのだけど。女王自ら討伐というのはどうかと」
「今更だろう」
エリオルが言う通り今更だ。
言っても止めないのだから仕方ないのだが。
「交渉や政治的な事はルクスが請け負って正解ね」
「ああ、ある意味戦闘能力よりもそっちの方が…な?」
魔王討伐時代から交渉に関してはルクス任せだった。
元平民でありながらも上流階級の教育を受けており、貴族平民の壁に関してはエリオルも頭を悩ませていたのでルクスに頼りきりだ。
現在も大賢者という立場で奮闘はしているが、ルクスはとにかく頭が回る。
ただし自分の事に関しては器用貧乏であるが。
「問題は多々あるが…まぁ」
「なるようにしかならないわ」
この騒がしさが日常となって、これからも続くのだと思いながら二人は寄り添いながら空を見上げた。
どうか明日も愛しい人が傍にいる。
当たり前のようなこの時間が長く続きますようにとねがいながら。
完結
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