身内に裏切られた理由~夫に三行半を突きつけられたら姑が奇襲をかけて来ました!

ユウ

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66.迎え

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その夜、お義母様がいらした。


「お祖母ちゃん?」

「久しぶりね愛」

「大祖父ちゃんなら寝ているよ」


愛がお義母様を出迎えてくれたので私はお茶とお菓子の準備をする事にした。


「中々帰って来ないから心配したの。ごめんなさいね」

「いいえ、私達は構いませんので」

「貴女達に会いに行くと言ってから中々帰って来られないから心配になってね」


普段なら運転手の中村や、家政婦の多喜を同行させるのに。

「少し前に良純が来てね」

「え?」

今では関りはないけど、実家で何かあったのかしら?

「既に縁は切っているのだけど、あの馬鹿は会社を左遷された後に問題を起こし続けて解雇になったそうなのよ」

「え…」

解雇になるなんて余程の事がない限りない。
十年以上勤めていたし、それなりの地位にいたのに何故?

「まぁ自業自得よ。お金に困ってマンションのローンも払えず、カードはストップさせているから」

カードとは宮内家から援助を受けていた時のカードだった。
私が離婚になった時に既に援助は断ち切られているし、一切の援助は無くなっている。


あの人の稼ぎだけで結婚資金の費用にマンションに、生活費。
子供を養っていく費用なんてあるのかしら?


「その子供は…」

「妊娠は狂言だったみたいよ」

「はい?」


莉麻さんだったかしら?
見せつけるようにして男の子を授かったと言っていなかったかしら?


「勘違いと言う事ですか?」

「本人は流れたとか騒いでいるけど、内のお抱えの医師に見させたんだけど…真っ赤な嘘だわ。貴女も不振がってはいたんじゃないかしら?」

「まだ、お腹が膨れていないと思ってはいたんですが…おかしいとは思いました」


例え妊娠がすぐに解っても服装や顔つきに、体つき。
全てに違和感を持っていた。

これでも元看護師だったのだから解る。
証拠がなかったし、追及する気もなかったのだけど。


「十年前にできた子供も、何処で作った男か解りません」

「そんな…」

「DNA鑑定をするまでもないでしょう。まぁ、そうだとしても既にあれは宮内家の者ではありません。勘当しましたので」

「勘当!」


いくら何でもここまでするとは思わなかった。
旧家である宮内家が身内を切り捨てるなんてことをしたら世間からなんて言われるか解らない。

それでも踏み切るなんて、一体何をしたのかしら。




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