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12.オタクな娘
しおりを挟む今日は休日で、朝から都ちゃんが遊びに来ていた。
私もパート代で少し贅沢ができるようになったので、ノートパソコンを買い替えることにした。
「やっぱりHPは可愛くお洒落にしなきゃ」
「お母さんってば今時サイトは基本よ」
実はフリマでハンドメイドの作品を出展しようと思っていたら、都ちゃんにサイトを立ち上げてみたらどうかと言われた。
このご時世、通販で買い物をする時代。
リスクも少なく、遠方の人でも買ってもらえる便利さも活用するべきだと言われてサイトを作ってくれたのだ。
「本当に頼もしいわ。都ちゃんは機械に明るいし。愛もセンスあるから」
「将来こっち系で稼ぐ?」
「それいいかも!」
二人共ゲームやアニメやパソコンオタクらしいけど。
これも才能よね。
「そうだわ、実は素敵な動画を見つけたの。これ作り方を教えてくれないかしら?」
「ん?ニヨニヨ動画?」
「そう。小人の動画なんだけど」
「ああ、今はやっているキモカワ系の小人だ」
頭にかぶり物をした小人で老人で何もしゃべらないけど結構可愛いのよね。
「それで私も作ってみたの。人形劇を」
「「は?」」
テーブルの上に置いたのはドールハウスと人形達。
「私、小人も良いけど。やっぱり動物の方が可愛いと思うのよね。柴犬とかコーギーとか。それでタキシードとか着せて見たの」
「お母さん何時の間に…」
「すごいクオリティー」
「後は糸を着ければマリオネットみたいに動くのよ。どうかしら?」
キモカワ小人が人気なら可愛い犬の人形劇も受けるんじゃないかしら?
「おばさん」
「はっ…はい?」
「応援を呼びます」
「応援?」
都ちゃんの目つきが変わった。
「もしもし、こちら都。現在オタク女子定例会議にて緊急事態発生、すぐに来られたし」
『了解!』
スマホから聞こえたのは夏樹ちゃんの声だった。
「もう一人追加になる増すのでよろしくお願いします」
「かしこまりました」
土下座をされたので私も土下座を返した。
この後どうなるかなんて考えもしなかった。
とりあえずジュースとお菓子を用意して待つ事にしたのだった。
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