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②
しおりを挟む満足そうにボーロを食べるとご機嫌になったのか、再び力を使うエデン。
ふと気になったのだけどマクシミリアン様は疲労感が見えないわ。
「おい変態」
「誰が変態だ」
「この際どうでもいい。お前、随分元気じゃないか」
「あ?」
ルリ様が私の代わりに代弁してくださった。
「転移魔法を使ったら屍になると思ったのだが」
「最悪死体になったらと薔薇を用意しておいたんだが」
「おぃぃ!しかも毒薔薇じゃねぇか!」
こんな非常時でもボケを忘れないなんて流石だわ。
なんてことなの!
「推測だけど、エデンの治癒魔法じゃない」
「エデン…」
通常治癒魔法で完全回復するのは魔導士の中でも最も優れた者だけだわ。
なのに赤ちゃんのエデンにできるの?
「おい坊。お前どこでんなもん学んだ?」
「だ!」
「おら質問に答えろ。答えたらなお前の大好物のおしゃぶりスルメイカをしゃぶらせてやる」
「うー!」
マクシミリアン様、いつの間にそんなものを与えていたんですか。
エデンも泣きそうな表情で手を伸ばしている。
「マクシミリアン、今はそんなことをしている場合か…先に急ぐのだ」
「解っているよ。とっとと最上階に…どわぁぁぁ!」
複数のシャボン玉がマクシミリアン様を囲んだ。
左右に挟まれた状態になると思いきやシャボン玉の中に閉じ込められてしまった。
「おぃぃ!出せぇ!」
「シャボン玉なのに堅いのか。燃やしたら壊れるか?」
「ルリ、果てしたら大爆発よ」
「うむ、では…」
「ふざけんな!」
本気で火の魔法で燃やそうとするルリ様に怒鳴るマクシミリアン様。
とりあえずシャボン玉の中は空気もあるようだった。
「ふむ中々の乗り心地ではないか」
「教皇様…」
「これに入り最上階に行く方がより安全だな」
なるほどエデンは私達のお手伝いをしようとしてくれたのね。
「エデンいらっしゃい」
「だう!」
私達は三人でシャボン玉に入りそのまま移動をした。
「戦闘は貴様がいけ」
「天平に炎出して脅してんじゃねぇよ!」
この流れだとそうなるわね。
マクシミリアン様には申し訳ないけど仕方ないわ。
シャボン玉に入ったままそのままふわふわと飛ぶ中、倒れている侍女、騎士達はシャボン玉の中に入れられ回復していく。
「良かったわ。皆瘴気にやられているだけで」
「身体的外傷はあるが致命傷とまでいかなければなんとかなるな…だが上の階はそうもいかなさそうだな」
「ええ」
上の階に行けば行くほど酷くなっている。
「来るな!」
先に進むと聞き覚えのある声が聞こえた。
できれば二度と聞きたくない声だったけど。
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