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3 最愛の人や家族との別離
6 足元から全てが崩れ落ちていく時 side 父
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マルティナの父親視点。
マルティナとマシューが貴族院へ呼び出しを受けた日のお昼頃からはじまります。
ーーーーーーーーーーーー
「今日、貴族院からの呼び出しがある。どんな用件か心当たりはあるかい?」
昼下がりの集中力が落ちる時間帯に、気合を入れなおして仕事に集中していると、直属の上司であるオルブライト侯爵から突然切り出された。執務室のソファに腰を下ろし、いつのまに用意させたのか優雅にコーヒーを啜っている。もちろん、不肖の部下である私の分はないようだ。
「はっ? 貴族院? なにも心当たりはありませんが……なにかの間違いでは……?」
「君は曲がりなりにも伯爵家当主なのに、情報収集とかお粗末だよねぇ……」
上司の表情は出来の悪い子どもを前にした家庭教師のようだった。上司からどんな話がでるのか、恐ろしくて手が震えてくる。大丈夫だ。確かに末娘が学園の入学を断られて、除籍し、隣国に養子に出したが、貴族院が出張ってくる話ではないはずだ。
「貴族院にね、君の伯爵家当主としての資質を問う意見書が君の弟から提出されているんだよ。それも、君が当主を継いだ当時からね。確かに、君の家は弟さんと水面下で家督争いがあったと聞くし、先代が馬車の事故で急死して、強引に君が当主になったという経緯があるよね。それでも、君は学園時代は優秀な成績を残し、素行に問題もなく、成人していて、卒業していたし、しかるべき妻を娶った。十分に伯爵家当主たる資格はあったわけだよね。だから、貴族院も静観していた。そんな家督争いはよくある話だし、いちいち真に受けていたら、身内による爵位簒奪を許してしまうことにもなるからね」
「その話が、呼び出しとなんの関係が……?」
「まだピンと来ないかな? 本当に数字以外のことには疎いなぁ。君は伯爵家当主として、爵位を継いで二十年、何をしたのかい?」
「えっ、財務省の仕事があるので、領地にはなかなか帰れませんが、領主代理からの報告には目を通していますし、必要な決済はつつがなく済ませています」
「君が仕事に精を出していて、家のことを奥方と家令に任せて、実情を確認しないうちに大変なことになっていたよね。末の娘さん、学園に入学できずに除籍して、隣国に養子に出したよね。それが領地で起こっていないとでも?」
「はっ? 領地でなにか問題でも起こったとでもいうのですか?」
「そんなことになったら、問答無用で爵位を取り上げられているよ。領地の方は先代に忠誠を誓っている領主代理や部下達によって、つつがなく治められているよ。ただ、それでも領地で暮らす人々の間には小さないさかいや不安が生まれたりする。それを解決していたのは、隣の領地の子爵家を治めている君の弟さんとその息子だ」
「えっ? なにを余計なことを……」
いつも厳めしい顔で小言ばっかり言ってくる弟の顔が浮かんで、苦い物を飲み干した気分になる。
「貴族院に届いていた君の伯爵家当主としての資質を問う意見書にはね、毎年、そういった報告も細々とされていたよ。伯爵家の家令は先代に忠誠を誓い、伯爵家の領地を愛しているようだね。君の弟さんも家令も君に進言したり、手紙を送ったり、はじめは筋を通していたそうだが、君は仕事が忙しい、余分な口を挟むなの一点張り。国も貴族院も重大な問題が起こっているわけではないから動いてくれない。それで、伯爵家の領主代理と君の弟さん、伯爵家の家令が、領地のために長年、陰で動いてくれていたのだよ。それすらも気づいていなかったのかい?」
「………」
「私も侯爵家当主として、領地を治めている。だから、仕事を長期で外したりもしているし、外していても仕事が回るように、緊急の報告は受けられるように体制は整えている。小さな領地ならまだしも、伯爵家の領地は広大だろう。それをこれだけ放置することはありえない、ということは断言できる。君は領地運営をなんだと思っているんだ? 学園の机上のお勉強の延長じゃないぞ? 領地で暮らす何万という領民のことを、その暮らしのことを本当に考えているのか?」
「はっ……はっ……」
ただ、私は、私の方が優秀だから、跡を継ぐべきだと思っていただけだ。昔から父も母も、私ほど勉学はできないが、何事も器用にこなし、人あたりもよい弟を可愛がっていた。学園に入ると、勉学はできるが、上手く人脈を広げられない私を当主から外すかもしれないと父から通告された。私は私が優秀だと、弟より優れた人間だと証明したかっただけだ。
確かに、卒業後、すぐに父が亡くなったときに、その隙に乗じて、条件にあう妻と婚姻し、貴族院に伯爵家当主として認めさせた。優秀な部下がいるのだから、任せればよいものではないのか? それの何がいけなかったのか?
「君は財務省の仕事でも、書類ばっかり、数字ばっかりを見て、現物を現地を人を見ないよね?
確かに財務省は数字を、お金を扱う部署だ。だけど、お金や数字は人を生かすためにあるんだよ。この予算は適正か? 実際に費用が使われている行事や部署を見てみないことには判断できない。そして予算が適正に運用されているか、監査するのはやはり現地で見てみないと見えてこないこともある」
「だって、それは……人を使って確認すればいいことで……時間の無駄で……」
「君が時間の無駄って思っていることを人任せにしていて、結局、領地運営を誰がしていたのか? 家でなにが起こっていたのか? きみは知らず仕舞いだったじゃないか」
上司の言葉の一つ一つが、自分は駄目だと烙印を押されているようで、だんだんと頭を上げている力がなくなる。そんな、そんなはずは……
「というわけで、君はしばらく……というか無期限謹慎ね。連絡があるまで登城しなくていいよ」
「はっ、伯爵家当主の話と仕事は関係ないじゃないですか!! 仕事は仕事は!! きちんとしていました!!」
「君さ、本当に何も気づいていなかったの? 文官でもね、やっぱり昇進するには、爵位が必要なんだよね。高位貴族の部下を持ったりした時に、遠慮なく意見を言えるようにね。そう、君みたいに爵位だけあるやっかいな部下とかね。
自分で本当に仕事ができると思っていた? 本当に仕事ができたら、爵位も持っているし、今頃出世しているだろう? いつまでも一番下の位で、おかしいと思わなかったのかい? 君より年下で、爵位が下の者でも、ある程度のところまで出世しているヤツもいるだろう?」
「それは……、評価されなくても実直に仕事をこなしていたつもりですし……」
「はじめはね、期待していたんだよ。学園でも優秀な成績を残し、文官試験もトップ通過だった。由緒ある伯爵家の嫡男だしね。でも、蓋を開けてみたらどうだ。机仕事が好きで、監査や調査などの現場仕事には出ない。自分一人で仕事を抱え込んで、人と協力したり、力を貸したりしない。無茶な仕事ぶりで、それを同僚にも強要する。細部ばかりみて大局を見られない。急ぎでも重要でもない仕事をしゃかりきになってこなして、家にも領地にも帰らない。
とてもじゃないけど、部下を下につけられないし、一緒に働く同僚は疲弊してしまう。そして、君が伯爵家当主だから、みな遠慮して何も言えない。仕方がないから、僕の直下という異例の一人体勢になったわけだ。だんだんとどうでもいい仕事に切り替わっていくのに気づいてもいなかったのかい?」
「それは、私の能力を侯爵が見出してくださって引き上げられたと……どうでもいい仕事?……私のしていたのは?……」
「だから、社交辞令すらもわからないなんて貴族失格だよ。本当に君は数字さえ追っていれば、いいんだね。少しも仕事の目的や意義について考えることはなかったんだね。君のしていた、昔の財務を調べるという仕事のなにが役に立つというのかい?」
上司は疲れたように、眼鏡をはずすと目元をもむ。
「ようやく貴族院が重い腰をあげて、伯爵家の調査に乗り出した。君の邸にも領地にも、監査官が潜入しているはずだ。
爵位が弟さんか弟さんの息子に移ったら、君の家の醜聞を鑑みて、財務省の席もなくなるから、そのつもりでいてくれ。
さて、そろそろ時間だ。貴族院へ向かうぞ」
上司は、飲み残しのコーヒーカップをそのままにして、立ち上がる。
爵位を失うことよりも、仕事を失うかもしれないショックで呆然として佇む。しかし、このままでいたら、本当に爵位も仕事も失ってしまう。弁明しなければ。よろよろと立ち上がり、スタスタと歩く上司に続く。
なんとか一歩ずつ足を踏み出しながら、ずっと盤石で、ずっと続くのだと思っていた自分の足元がガラガラと崩れていくのを感じた。
マルティナとマシューが貴族院へ呼び出しを受けた日のお昼頃からはじまります。
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「今日、貴族院からの呼び出しがある。どんな用件か心当たりはあるかい?」
昼下がりの集中力が落ちる時間帯に、気合を入れなおして仕事に集中していると、直属の上司であるオルブライト侯爵から突然切り出された。執務室のソファに腰を下ろし、いつのまに用意させたのか優雅にコーヒーを啜っている。もちろん、不肖の部下である私の分はないようだ。
「はっ? 貴族院? なにも心当たりはありませんが……なにかの間違いでは……?」
「君は曲がりなりにも伯爵家当主なのに、情報収集とかお粗末だよねぇ……」
上司の表情は出来の悪い子どもを前にした家庭教師のようだった。上司からどんな話がでるのか、恐ろしくて手が震えてくる。大丈夫だ。確かに末娘が学園の入学を断られて、除籍し、隣国に養子に出したが、貴族院が出張ってくる話ではないはずだ。
「貴族院にね、君の伯爵家当主としての資質を問う意見書が君の弟から提出されているんだよ。それも、君が当主を継いだ当時からね。確かに、君の家は弟さんと水面下で家督争いがあったと聞くし、先代が馬車の事故で急死して、強引に君が当主になったという経緯があるよね。それでも、君は学園時代は優秀な成績を残し、素行に問題もなく、成人していて、卒業していたし、しかるべき妻を娶った。十分に伯爵家当主たる資格はあったわけだよね。だから、貴族院も静観していた。そんな家督争いはよくある話だし、いちいち真に受けていたら、身内による爵位簒奪を許してしまうことにもなるからね」
「その話が、呼び出しとなんの関係が……?」
「まだピンと来ないかな? 本当に数字以外のことには疎いなぁ。君は伯爵家当主として、爵位を継いで二十年、何をしたのかい?」
「えっ、財務省の仕事があるので、領地にはなかなか帰れませんが、領主代理からの報告には目を通していますし、必要な決済はつつがなく済ませています」
「君が仕事に精を出していて、家のことを奥方と家令に任せて、実情を確認しないうちに大変なことになっていたよね。末の娘さん、学園に入学できずに除籍して、隣国に養子に出したよね。それが領地で起こっていないとでも?」
「はっ? 領地でなにか問題でも起こったとでもいうのですか?」
「そんなことになったら、問答無用で爵位を取り上げられているよ。領地の方は先代に忠誠を誓っている領主代理や部下達によって、つつがなく治められているよ。ただ、それでも領地で暮らす人々の間には小さないさかいや不安が生まれたりする。それを解決していたのは、隣の領地の子爵家を治めている君の弟さんとその息子だ」
「えっ? なにを余計なことを……」
いつも厳めしい顔で小言ばっかり言ってくる弟の顔が浮かんで、苦い物を飲み干した気分になる。
「貴族院に届いていた君の伯爵家当主としての資質を問う意見書にはね、毎年、そういった報告も細々とされていたよ。伯爵家の家令は先代に忠誠を誓い、伯爵家の領地を愛しているようだね。君の弟さんも家令も君に進言したり、手紙を送ったり、はじめは筋を通していたそうだが、君は仕事が忙しい、余分な口を挟むなの一点張り。国も貴族院も重大な問題が起こっているわけではないから動いてくれない。それで、伯爵家の領主代理と君の弟さん、伯爵家の家令が、領地のために長年、陰で動いてくれていたのだよ。それすらも気づいていなかったのかい?」
「………」
「私も侯爵家当主として、領地を治めている。だから、仕事を長期で外したりもしているし、外していても仕事が回るように、緊急の報告は受けられるように体制は整えている。小さな領地ならまだしも、伯爵家の領地は広大だろう。それをこれだけ放置することはありえない、ということは断言できる。君は領地運営をなんだと思っているんだ? 学園の机上のお勉強の延長じゃないぞ? 領地で暮らす何万という領民のことを、その暮らしのことを本当に考えているのか?」
「はっ……はっ……」
ただ、私は、私の方が優秀だから、跡を継ぐべきだと思っていただけだ。昔から父も母も、私ほど勉学はできないが、何事も器用にこなし、人あたりもよい弟を可愛がっていた。学園に入ると、勉学はできるが、上手く人脈を広げられない私を当主から外すかもしれないと父から通告された。私は私が優秀だと、弟より優れた人間だと証明したかっただけだ。
確かに、卒業後、すぐに父が亡くなったときに、その隙に乗じて、条件にあう妻と婚姻し、貴族院に伯爵家当主として認めさせた。優秀な部下がいるのだから、任せればよいものではないのか? それの何がいけなかったのか?
「君は財務省の仕事でも、書類ばっかり、数字ばっかりを見て、現物を現地を人を見ないよね?
確かに財務省は数字を、お金を扱う部署だ。だけど、お金や数字は人を生かすためにあるんだよ。この予算は適正か? 実際に費用が使われている行事や部署を見てみないことには判断できない。そして予算が適正に運用されているか、監査するのはやはり現地で見てみないと見えてこないこともある」
「だって、それは……人を使って確認すればいいことで……時間の無駄で……」
「君が時間の無駄って思っていることを人任せにしていて、結局、領地運営を誰がしていたのか? 家でなにが起こっていたのか? きみは知らず仕舞いだったじゃないか」
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自分で本当に仕事ができると思っていた? 本当に仕事ができたら、爵位も持っているし、今頃出世しているだろう? いつまでも一番下の位で、おかしいと思わなかったのかい? 君より年下で、爵位が下の者でも、ある程度のところまで出世しているヤツもいるだろう?」
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とてもじゃないけど、部下を下につけられないし、一緒に働く同僚は疲弊してしまう。そして、君が伯爵家当主だから、みな遠慮して何も言えない。仕方がないから、僕の直下という異例の一人体勢になったわけだ。だんだんとどうでもいい仕事に切り替わっていくのに気づいてもいなかったのかい?」
「それは、私の能力を侯爵が見出してくださって引き上げられたと……どうでもいい仕事?……私のしていたのは?……」
「だから、社交辞令すらもわからないなんて貴族失格だよ。本当に君は数字さえ追っていれば、いいんだね。少しも仕事の目的や意義について考えることはなかったんだね。君のしていた、昔の財務を調べるという仕事のなにが役に立つというのかい?」
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「ようやく貴族院が重い腰をあげて、伯爵家の調査に乗り出した。君の邸にも領地にも、監査官が潜入しているはずだ。
爵位が弟さんか弟さんの息子に移ったら、君の家の醜聞を鑑みて、財務省の席もなくなるから、そのつもりでいてくれ。
さて、そろそろ時間だ。貴族院へ向かうぞ」
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