6 / 40
1 どうにもならない現状
5 違和感のある伯爵令嬢 side エリック
しおりを挟む
ブラッドリーの従弟で親友のエリック視点です。
ーーーー
ブラッドリーがマルティナちゃんに突撃して、倒れた翌日。初対面から違和感のあったマルティナちゃんは知れば知るほど、不自然な所が出ててきた。
倒れた日の授業後は結局、マルティナちゃんは生徒会室に現れることはなかった。心配したけど、今日は、約束通り昼休憩の時間に生徒会室に現れた。相変わらず顔色は悪い。
「なぁ、なんで伯爵家の令嬢の昼ごはんがそれだけなの?」
「もう、ブラッドリー失礼よ。年頃の乙女なんだから、ダイエットかもしれないじゃない。きっと体調が悪くてあんまり食欲ないのよ」
マルティナちゃんに会ってから、ブラッドリーは不躾にまっすぐにマルティナちゃんに切り込んでいく。好奇心旺盛なタイプだけど、ここまで、無遠慮で空気読まない人だったかしらね?
「マルティナはダイエットなんて必要ないくらい痩せているじゃないか。
だって、姉は婚約者と食堂で高位貴族専用個室で食ってるんだろう? マルティナは食堂で食べないのか? 食堂にはランチボックスの持ち出しもあるだろ?」
「……母に、食堂は使うなって言われていて……ほら、学園の食堂ってあとからまとめて家に請求来るでしょう? 姉が食堂を使うのは公爵家の婚約者として必要だから、経費として認めるけど、私には婚約者もいないし、家から持って行けばいいって。はじめは料理人が用意してくれたんだけど、面倒くさそうにしてるから、自分で作るようになって……でも、大したもの作れなくて……」
相変わらず不躾で無礼なブラッドリーだけど、マルティナちゃんも慣れてきたのか開き直ったのか、しどろもどろだが、正直に事情を打ち明けてくれる。
その話の端々から、姉は優遇され、マルティナちゃんが冷遇されていることが浮き彫りにされて、いたたまれなくなる。
エリックも隣国の平民だ。両親はさまざまな分野で商売をしていて、衣食住には割と恵まれていたと思う。なにより両親はお互いを信頼しあっていて、愛情深く三人の子どもを分け隔てなく育ててくれている。
エリックが二人の姉に影響されて話し方が女っぽくても、ドレスや宝石などの綺麗でキラキラしたものを愛していても、それは変わらない。むしろ、デザイナーとしての才能を見い出し伸ばしてくれて、エリックは若くして姉と共同で、ドレスメーカーを立ち上げている。
今回、この国でブラッドリーの実家の商会が試験的に支店を立ち上げることとなり、それに興味を示した従弟で親友のブラッドリーが留学することになり、自分も、この国で主流なクラシカルなデザインに惹かれて留学に来ただけだ。もちろん、少し仕事も兼ねていて、後見人でありお得意様でもある侯爵家の夫人のドレスを作ったり、ブラッドリーの商家のレンタルドレスのデザインにもかかわっている。
立ち上げたドレスメーカーは姉との共同経営なので、隣国の仕事は姉に任せっきりだ。姉は店の事は忘れて新しい物をたくさん吸収してこいと快く送り出してくれた。
「ふーん。なるほど…」
渋い顔で相槌を打つブラッドリーの横顔を眺めながら、珍しいことだ、と思う。
ブラッドリーは、商人らしい人だ。鋭い洞察力、優れた調査能力があり、人懐こく、相手の懐に入るのが上手い、人情味があるかと思いきや、ちゃんと計算もしている。
ブラッドリーは、ずっとマルティナちゃんを観察しているし、興味を惹かれている。マルティナちゃんと初めて会って、今日までの短い時間でも感じ取れるくらい。
今まで、ブラッドリーの黒檀のような深い黒色の瞳が映すのは、いつもモノだった。その対象が人であるのは、幼い頃からのつきあいのエリックの知る限り初めてだ。今までつきあっていた女の人もいた。でも人、ましてや女性に興味を示すことはなかったと思う。
ブラッドリーがあんな熱量で人に食ってかかっていくのを初めて見た。いつもは警戒させないように相手の性格を鑑みて攻めていくのに、初回の邂逅では怯えられる、逃げられるという失策をおかしている。
昨日の、詰め寄り方も明らかに悪手だった。確かにブラッドリーには調査する能力も伝手もあるけど、それをあんな風に下手くそに開示するところを初めて見た。
非力な少女に、まるで悪徳商人のように、自分の持つ情報で詰め寄った。商売相手に仕掛けるみたいな畳みかけ方をして、ほんと情けないったらないわね。
「改めて言っておくけど、生徒会役員ではないマルティナが、生徒会の仕事をしているとか生徒会室に出入りしていることを責めているわけではないんだ。
マルティナも知っての通り、この学園の生徒会は形骸化している、形だけのものだ。昔は取り仕切るという経験をさせるとか箔がつくとかメリットもあったみたいだけど。
だから、会長、副会長あたりは、高位貴族を立てるし、一応、試験で学年十位以内っていう線引きはあるけど、他の役員は子爵家以下だ。俺みたいな他国の平民の留学生まで駆り出されてるくらだ。
ただ、細々した雑用はけっこうあるから、顧問の先生に許可をとって、生徒会以外の生徒にも手伝ってもらって運営しているんだよ。だから、マルティナが手伝ってくれるなら、すごく助かるんだ。
マルティナに声かけたのはごめん、純粋になんでそうしてるのか気になっただけなんだ。違和感を突き詰めたかったっていうか……責めるつもりはなくて……」
「今更なんだけど、あの名前呼び?……」
「あー名前呼び嫌い? 婚約者とか恋人が気にする?」
「婚約者も恋人もいないですし……大丈夫です。諸々、了解しました」
わー今度は名前呼びをごり押しした!
恋愛感情……? では、なさそうな……
でも、興味はあるし、距離は近い。
マルティナちゃんって、華やかなお姉さんの陰に隠れているけど、いい素材なんだけどなー、とブラッドリーとのやりとりを眺めながら、しみじみ思う。
髪やお肌のお手入れが伯爵令嬢とは思えないくらいされていないし、隈もあって、顔色も悪い。
でも、切れ長の瞳も綺麗な形をしているし、小顔で、顔の造形は整っている。惜しむらくはその黒い瞳に光が宿っていないこと。その瞳もいつも伏し目がちで、表情もあまり動かないせいで、控えめだけど、凛とした美しさがあるのに、地味であまり印象に残らない。
そして、ブラッドリーも私も少し生徒会長の仕事の話をしただけで、マルティナちゃんの優秀さに気づいた。
生徒会長の仕事の話になると人が変わったようにてきぱきと話しだし、仕事の洗い出しをし、優先順位をつけると、ブラッドリーやエリックから各役員の特徴や得意なことを聞き、ルーティンとなる仕事の進め方なども決めていく。
「姉は傀儡か……姉の方も違和感あったんだよな……」
マルティナちゃんの帰宅後に、ブラッドリーのつぶやきが零れた。
確かにマルティナちゃんは優秀で磨けば光る原石のような子だし、境遇には同情するけど、厄介事の匂いがぷんぷんする。お願いだから、深入りしないでね……
ブラッドリーの実家は、大きな商会をしているといっても、隣国の平民で、可哀そうな伯爵令嬢を救い出す力なんてないんだからね!
そこのところ、わかってるわよね? ブラッドリー。
熱心に資料に目を通す幼馴染を見ながら、心の中でつぶやいた。
ーーーー
ブラッドリーがマルティナちゃんに突撃して、倒れた翌日。初対面から違和感のあったマルティナちゃんは知れば知るほど、不自然な所が出ててきた。
倒れた日の授業後は結局、マルティナちゃんは生徒会室に現れることはなかった。心配したけど、今日は、約束通り昼休憩の時間に生徒会室に現れた。相変わらず顔色は悪い。
「なぁ、なんで伯爵家の令嬢の昼ごはんがそれだけなの?」
「もう、ブラッドリー失礼よ。年頃の乙女なんだから、ダイエットかもしれないじゃない。きっと体調が悪くてあんまり食欲ないのよ」
マルティナちゃんに会ってから、ブラッドリーは不躾にまっすぐにマルティナちゃんに切り込んでいく。好奇心旺盛なタイプだけど、ここまで、無遠慮で空気読まない人だったかしらね?
「マルティナはダイエットなんて必要ないくらい痩せているじゃないか。
だって、姉は婚約者と食堂で高位貴族専用個室で食ってるんだろう? マルティナは食堂で食べないのか? 食堂にはランチボックスの持ち出しもあるだろ?」
「……母に、食堂は使うなって言われていて……ほら、学園の食堂ってあとからまとめて家に請求来るでしょう? 姉が食堂を使うのは公爵家の婚約者として必要だから、経費として認めるけど、私には婚約者もいないし、家から持って行けばいいって。はじめは料理人が用意してくれたんだけど、面倒くさそうにしてるから、自分で作るようになって……でも、大したもの作れなくて……」
相変わらず不躾で無礼なブラッドリーだけど、マルティナちゃんも慣れてきたのか開き直ったのか、しどろもどろだが、正直に事情を打ち明けてくれる。
その話の端々から、姉は優遇され、マルティナちゃんが冷遇されていることが浮き彫りにされて、いたたまれなくなる。
エリックも隣国の平民だ。両親はさまざまな分野で商売をしていて、衣食住には割と恵まれていたと思う。なにより両親はお互いを信頼しあっていて、愛情深く三人の子どもを分け隔てなく育ててくれている。
エリックが二人の姉に影響されて話し方が女っぽくても、ドレスや宝石などの綺麗でキラキラしたものを愛していても、それは変わらない。むしろ、デザイナーとしての才能を見い出し伸ばしてくれて、エリックは若くして姉と共同で、ドレスメーカーを立ち上げている。
今回、この国でブラッドリーの実家の商会が試験的に支店を立ち上げることとなり、それに興味を示した従弟で親友のブラッドリーが留学することになり、自分も、この国で主流なクラシカルなデザインに惹かれて留学に来ただけだ。もちろん、少し仕事も兼ねていて、後見人でありお得意様でもある侯爵家の夫人のドレスを作ったり、ブラッドリーの商家のレンタルドレスのデザインにもかかわっている。
立ち上げたドレスメーカーは姉との共同経営なので、隣国の仕事は姉に任せっきりだ。姉は店の事は忘れて新しい物をたくさん吸収してこいと快く送り出してくれた。
「ふーん。なるほど…」
渋い顔で相槌を打つブラッドリーの横顔を眺めながら、珍しいことだ、と思う。
ブラッドリーは、商人らしい人だ。鋭い洞察力、優れた調査能力があり、人懐こく、相手の懐に入るのが上手い、人情味があるかと思いきや、ちゃんと計算もしている。
ブラッドリーは、ずっとマルティナちゃんを観察しているし、興味を惹かれている。マルティナちゃんと初めて会って、今日までの短い時間でも感じ取れるくらい。
今まで、ブラッドリーの黒檀のような深い黒色の瞳が映すのは、いつもモノだった。その対象が人であるのは、幼い頃からのつきあいのエリックの知る限り初めてだ。今までつきあっていた女の人もいた。でも人、ましてや女性に興味を示すことはなかったと思う。
ブラッドリーがあんな熱量で人に食ってかかっていくのを初めて見た。いつもは警戒させないように相手の性格を鑑みて攻めていくのに、初回の邂逅では怯えられる、逃げられるという失策をおかしている。
昨日の、詰め寄り方も明らかに悪手だった。確かにブラッドリーには調査する能力も伝手もあるけど、それをあんな風に下手くそに開示するところを初めて見た。
非力な少女に、まるで悪徳商人のように、自分の持つ情報で詰め寄った。商売相手に仕掛けるみたいな畳みかけ方をして、ほんと情けないったらないわね。
「改めて言っておくけど、生徒会役員ではないマルティナが、生徒会の仕事をしているとか生徒会室に出入りしていることを責めているわけではないんだ。
マルティナも知っての通り、この学園の生徒会は形骸化している、形だけのものだ。昔は取り仕切るという経験をさせるとか箔がつくとかメリットもあったみたいだけど。
だから、会長、副会長あたりは、高位貴族を立てるし、一応、試験で学年十位以内っていう線引きはあるけど、他の役員は子爵家以下だ。俺みたいな他国の平民の留学生まで駆り出されてるくらだ。
ただ、細々した雑用はけっこうあるから、顧問の先生に許可をとって、生徒会以外の生徒にも手伝ってもらって運営しているんだよ。だから、マルティナが手伝ってくれるなら、すごく助かるんだ。
マルティナに声かけたのはごめん、純粋になんでそうしてるのか気になっただけなんだ。違和感を突き詰めたかったっていうか……責めるつもりはなくて……」
「今更なんだけど、あの名前呼び?……」
「あー名前呼び嫌い? 婚約者とか恋人が気にする?」
「婚約者も恋人もいないですし……大丈夫です。諸々、了解しました」
わー今度は名前呼びをごり押しした!
恋愛感情……? では、なさそうな……
でも、興味はあるし、距離は近い。
マルティナちゃんって、華やかなお姉さんの陰に隠れているけど、いい素材なんだけどなー、とブラッドリーとのやりとりを眺めながら、しみじみ思う。
髪やお肌のお手入れが伯爵令嬢とは思えないくらいされていないし、隈もあって、顔色も悪い。
でも、切れ長の瞳も綺麗な形をしているし、小顔で、顔の造形は整っている。惜しむらくはその黒い瞳に光が宿っていないこと。その瞳もいつも伏し目がちで、表情もあまり動かないせいで、控えめだけど、凛とした美しさがあるのに、地味であまり印象に残らない。
そして、ブラッドリーも私も少し生徒会長の仕事の話をしただけで、マルティナちゃんの優秀さに気づいた。
生徒会長の仕事の話になると人が変わったようにてきぱきと話しだし、仕事の洗い出しをし、優先順位をつけると、ブラッドリーやエリックから各役員の特徴や得意なことを聞き、ルーティンとなる仕事の進め方なども決めていく。
「姉は傀儡か……姉の方も違和感あったんだよな……」
マルティナちゃんの帰宅後に、ブラッドリーのつぶやきが零れた。
確かにマルティナちゃんは優秀で磨けば光る原石のような子だし、境遇には同情するけど、厄介事の匂いがぷんぷんする。お願いだから、深入りしないでね……
ブラッドリーの実家は、大きな商会をしているといっても、隣国の平民で、可哀そうな伯爵令嬢を救い出す力なんてないんだからね!
そこのところ、わかってるわよね? ブラッドリー。
熱心に資料に目を通す幼馴染を見ながら、心の中でつぶやいた。
51
お気に入りに追加
348
あなたにおすすめの小説

いくら政略結婚だからって、そこまで嫌わなくてもいいんじゃないですか?いい加減、腹が立ってきたんですけど!
夢呼
恋愛
伯爵令嬢のローゼは大好きな婚約者アーサー・レイモンド侯爵令息との結婚式を今か今かと待ち望んでいた。
しかし、結婚式の僅か10日前、その大好きなアーサーから「私から愛されたいという思いがあったら捨ててくれ。それに応えることは出来ない」と告げられる。
ローゼはその言葉にショックを受け、熱を出し寝込んでしまう。数日間うなされ続け、やっと目を覚ました。前世の記憶と共に・・・。
愛されることは無いと分かっていても、覆すことが出来ないのが貴族間の政略結婚。日本で生きたアラサー女子の「私」が八割心を占めているローゼが、この政略結婚に臨むことになる。
いくら政略結婚といえども、親に孫を見せてあげて親孝行をしたいという願いを持つローゼは、何とかアーサーに振り向いてもらおうと頑張るが、鉄壁のアーサーには敵わず。それどころか益々嫌われる始末。
一体私の何が気に入らないんだか。そこまで嫌わなくてもいいんじゃないんですかね!いい加減腹立つわっ!
世界観はゆるいです!
カクヨム様にも投稿しております。
※10万文字を超えたので長編に変更しました。


【完結】私を捨てて駆け落ちしたあなたには、こちらからさようならを言いましょう。
やまぐちこはる
恋愛
パルティア・エンダライン侯爵令嬢はある日珍しく婿入り予定の婚約者から届いた手紙を読んで、彼が駆け落ちしたことを知った。相手は同じく侯爵令嬢で、そちらにも王家の血筋の婿入りする婚約者がいたが、貴族派閥を保つ政略結婚だったためにどうやっても婚約を解消できず、愛の逃避行と洒落こんだらしい。
落ち込むパルティアは、しばらく社交から離れたい療養地としても有名な別荘地へ避暑に向かう。静かな湖畔で傷を癒やしたいと、高級ホテルでひっそり寛いでいると同じ頃から同じように、人目を避けてぼんやり湖を眺める美しい青年に気がついた。
毎日涼しい湖畔で本を読みながら、チラリチラリと彼を盗み見ることが日課となったパルティアだが。
様子がおかしい青年に気づく。
ふらりと湖に近づくと、ポチャっと小さな水音を立てて入水し始めたのだ。
ドレスの裾をたくしあげ、パルティアも湖に駆け込んで彼を引き留めた。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
最終話まで予約投稿済です。
次はどんな話を書こうかなと思ったとき、駆け落ちした知人を思い出し、そんな話を書くことに致しました。
ある日突然、紙1枚で消えるのは本当にびっくりするのでやめてくださいという思いを込めて。
楽しんで頂けましたら、きっと彼らも喜ぶことと思います。

婚約破棄に乗り換え、上等です。私は名前を変えて隣国へ行きますね
ルーシャオ
恋愛
アンカーソン伯爵家令嬢メリッサはテイト公爵家後継のヒューバートから婚約破棄を言い渡される。幼い頃妹ライラをかばってできたあざを指して「失せろ、その顔が治ってから出直してこい」と言い放たれ、挙句にはヒューバートはライラと婚約することに。
失意のメリッサは王立寄宿学校の教師マギニスの言葉に支えられ、一人で生きていくことを決断。エミーと名前を変え、隣国アスタニア帝国に渡って書籍商になる。するとあるとき、ジーベルン子爵アレクシスと出会う。ひょんなことでアレクシスに顔のあざを見られ——。

ご自慢の聖女がいるのだから、私は失礼しますわ
ネコ
恋愛
伯爵令嬢ユリアは、幼い頃から第二王子アレクサンドルの婚約者。だが、留学から戻ってきたアレクサンドルは「聖女が僕の真実の花嫁だ」と堂々宣言。周囲は“奇跡の力を持つ聖女”と王子の恋を応援し、ユリアを貶める噂まで広まった。婚約者の座を奪われるより先に、ユリアは自分から破棄を申し出る。「お好きにどうぞ。もう私には関係ありません」そう言った途端、王宮では聖女の力が何かとおかしな騒ぎを起こし始めるのだった。

婚約破棄を突き付けてきた貴方なんか助けたくないのですが
夢呼
恋愛
エリーゼ・ミレー侯爵令嬢はこの国の第三王子レオナルドと婚約関係にあったが、当の二人は犬猿の仲。
ある日、とうとうエリーゼはレオナルドから婚約破棄を突き付けられる。
「婚約破棄上等!」
エリーゼは喜んで受け入れるが、その翌日、レオナルドは行方をくらました!
殿下は一体どこに?!
・・・どういうわけか、レオナルドはエリーゼのもとにいた。驚くべき姿で。
殿下、どうして私があなたなんか助けなきゃいけないんですか?
本当に迷惑なんですけど。
※世界観は非常×2にゆるいです。
文字数が多くなりましたので、短編から長編へ変更しました。申し訳ありません。
カクヨム様にも投稿しております。
レオナルド目線の回は*を付けました。
さよなら、皆さん。今宵、私はここを出ていきます
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【復讐の為、今夜私は偽の家族と婚約者に別れを告げる―】
私は伯爵令嬢フィーネ・アドラー。優しい両親と18歳になったら結婚する予定の婚約者がいた。しかし、幸せな生活は両親の突然の死により、もろくも崩れ去る。私の後見人になると言って城に上がり込んできた叔父夫婦とその娘。私は彼らによって全てを奪われてしまった。愛する婚約者までも。
もうこれ以上は限界だった。復讐する為、私は今夜皆に別れを告げる決意をした―。
※マークは残酷シーン有り
※(他サイトでも投稿中)
不遇な王妃は国王の愛を望まない
ゆきむらさり
恋愛
〔あらすじ〕📝ある時、クラウン王国の国王カルロスの元に、自ら命を絶った王妃アリーヤの訃報が届く。王妃アリーヤを冷遇しておきながら嘆く国王カルロスに皆は不思議がる。なにせ国王カルロスは幼馴染の側妃ベリンダを寵愛し、政略結婚の為に他国アメジスト王国から輿入れした不遇の王女アリーヤには見向きもしない。はたから見れば哀れな王妃アリーヤだが、実は他に愛する人がいる王妃アリーヤにもその方が都合が良いとも。彼女が真に望むのは愛する人と共に居られる些細な幸せ。ある時、自国に囚われの身である愛する人の訃報を受け取る王妃アリーヤは絶望に駆られるも……。主人公の舞台は途中から変わります。
※設定などは独自の世界観で、あくまでもご都合主義。断罪あり(苦手な方はご注意下さい)。ハピエン🩷
※稚拙ながらも投稿初日からHOTランキング(2024.11.21)に入れて頂き、ありがとうございます🙂 今回初めて最高ランキング5位(11/23)✨ まさに感無量です🥲
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる