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2 夫と再会した後の私のそれから
10 受け取ってもらえた贈り物
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「えーと……、これはウサギかな?」
「ネコよ」
「わかった! これは、星だ!」
「家よ」
「え? なんでこれが家なんだ? ははっ、アイリーンはなんでも出来そうなのに手先は不器用なんだな。ラベンダーの香り袋も縫い目が踊っていたもんな」
「そんなことないわよ。練習すれば、もっとうまくなるんだから!」
むくれるアイリーンの頬を横からクリストファーがつついている。楽しそうな笑顔を見て、クッキーを作ったかいがあったかな、とアイリーンは一人満足感に浸って、クリストファーと共に笑う。形があるものがダメなら、形がなくなるものならいいんじゃないかと開き直り、クリストファーの訪問に合わせて日持ちのするクッキーを焼いたのだ。
「香り袋にクッキーって、アイリーンは私のことがよほど好きなんだな……」
「違うわよ。暇だからよ。そう、暇を持て余して作っただけ。たまたま、クリストファーが来たから出しただけで、深い意味なんてないわよ!」
「ねー、アイリーン。せっかく作ってくれたんだから、食べさせて」
クッキーを指さして言う。口をあけたクリストファーの口元から、舌がのぞいているのを見て、ぞくっとする。否応なしにいつもしているお互いの舌が絡みつくような濃厚なキスを思い出す。やはり、アイリーンは重症なのかもしれない。まるでクリストファーに夢中みたいじゃないか。
ひな鳥のようにずっと口を開けているのでしぶしぶアイリーンはクッキーを差し出した。アイリーンが指でつまんだクッキーを一口ずつ食べ進む。最後にクリストファーはアイリーンの指を舐めた。
「ちょっとっ!! 舐めないで! 離してよ」
指を口から引き抜こうとすると、アイリーンの手をクリストファーが掴んでそのまま、アイリーンの指をねっとりと舐めだす。口の中にアイリーンの指を出し入れされるとおかしな気持ちになってきた。いつもはクリストファーに入れられる側なのに、今はアイリーンの指がクリストファーの口に入っている。クリストファーのやわらかい口内やまとわりつく舌にアイリーンは自分の体が火照ってくるのを感じた。
「ふふっ、わかりやすい。もう、したいって顔になってるよ。約束通り前回の分も抱くけど、いいよね?」
指摘されて、頬が赤くなる。アイリーンだって、クリストファーと会う時にしないと物足りなくなっていた。
クリストファーは最後にアイリーンの指をもう一度舐めると、アイリーンにキスをする。ほのかに甘い。クッキーにお酒は入れていないはずなのに、酔ってしまいそうだ。ここが明るい客間だとか、まだ日が高いとか、自分たちの行為の音が聞こえる範囲に使用人がいるとかそんなことはどうでもよくなっていた。客間のソファでクリストファーは約束通り、帰る直前までアイリーンを抱いた。
「アイリーン、しばらく顔を出せない」
「あぁ……。社交シーズンがはじまるのね」
手早く帰り支度をするクリストファーを眺めながら、しばらく思考を巡らせて、合点がいく。今は王都の仕事は、クリストファーの叔父に中心になって動いてもらっていて、今まで先代公爵や叔父が行っていた公爵領の視察やそれぞれの拠点を治める者との会議に、クリストファーが出ているらしい。だけど、社交シーズンが本格化する時期はさすがに王都に公爵家当主が不在にするわけにはいかないだろう。茶会や夜会に、第二夫人であり実質的な公爵夫人であるアンジェリカとクリストファーが並ぶ姿を想像してチクリと胸が痛む。その権利を自らの手で破り捨てたのだから、アイリーンに傷つく権利などない。
「わかったわ。せいぜい、今度はもうちょっとマシな形のクッキーが焼けるように練習しておくわ」
なんでもないことのように言って、アイリーンは顔を取り繕う。アイリーンもベッドから下りようとするとクリストファーが腕を掴んでアイリーンを引き寄せてキスをする。いつもの別れ際の軽いキスではなくて、アイリーンの唇を食んでいたかと思うと舌が入ってくる。
「んんっ、クリストファー……」
さんざん貪られた体がまた火照ってくる。整えたワンピースの裾をまくると、下着を外したままのアイリーンのそこへ、クリストファーのものが侵入してくる。
「ああっ、クリストファー……もう暗くなるから……時間……」
「しばらく来れないからアイリーンが私のことを忘れないように刻み付けておかないとな……」
久々に切迫したようなクリストファーの顔から目が離せない。一体この人はアイリーンをどうしたいんだろうか? クリストファーに揺さぶられながら、アイリーンはしがみつく。別れ際にそんなことしなくったって、とっくにアイリーンの頭にはクリストファーしかいないというのに。
クリストファーが帰った後に、湯をあびて体はさっぱりしたけど、気持ちはふさぎ込んでいた。アイリーンは幽閉された第一夫人だけど、まるで寵愛を受ける愛人のようだ。愛人のほうがまだましかもしれない。いつかきっとこの歪な関係に終止符を打つ日が来るのだろう。でも、その日まではこの熱を分かち合っていたい、なんて思ってしまう。
◇◇
『形はともかく味はいい。 C』
どれだけ忙しそうにしていても、会った翌日には必ず届くメッセージカードが、今回も届いた。
「素直に褒められないのかしらね?」
「ほんといけ好かないですねー。奥様がチクチク縫ったり、せっせと作ったりしてるのに、感謝の気持ちが足りないんですよ。もうあんな外道になにもしてあげることないですってぇ。作るなら私にください!」
「アンにも作ったじゃない」
「あれっぽっちじゃ足りないですよー」
「今度、パンの作り方教えてくれたら、また作るわ」
「えー、また懲りずに作るんですか?」
そっけなくて、ともすれば冷たくも思えるカードを見ると、アイリーンの心は温まる。アンがそのメッセージにダメ出しするのもいつものことだ。再会してから、長い間会えなくなるのは始めてだ。でも、クリストファーに再会する前の生活に戻るだけだから大丈夫、と自分に言い聞かせた。
「ネコよ」
「わかった! これは、星だ!」
「家よ」
「え? なんでこれが家なんだ? ははっ、アイリーンはなんでも出来そうなのに手先は不器用なんだな。ラベンダーの香り袋も縫い目が踊っていたもんな」
「そんなことないわよ。練習すれば、もっとうまくなるんだから!」
むくれるアイリーンの頬を横からクリストファーがつついている。楽しそうな笑顔を見て、クッキーを作ったかいがあったかな、とアイリーンは一人満足感に浸って、クリストファーと共に笑う。形があるものがダメなら、形がなくなるものならいいんじゃないかと開き直り、クリストファーの訪問に合わせて日持ちのするクッキーを焼いたのだ。
「香り袋にクッキーって、アイリーンは私のことがよほど好きなんだな……」
「違うわよ。暇だからよ。そう、暇を持て余して作っただけ。たまたま、クリストファーが来たから出しただけで、深い意味なんてないわよ!」
「ねー、アイリーン。せっかく作ってくれたんだから、食べさせて」
クッキーを指さして言う。口をあけたクリストファーの口元から、舌がのぞいているのを見て、ぞくっとする。否応なしにいつもしているお互いの舌が絡みつくような濃厚なキスを思い出す。やはり、アイリーンは重症なのかもしれない。まるでクリストファーに夢中みたいじゃないか。
ひな鳥のようにずっと口を開けているのでしぶしぶアイリーンはクッキーを差し出した。アイリーンが指でつまんだクッキーを一口ずつ食べ進む。最後にクリストファーはアイリーンの指を舐めた。
「ちょっとっ!! 舐めないで! 離してよ」
指を口から引き抜こうとすると、アイリーンの手をクリストファーが掴んでそのまま、アイリーンの指をねっとりと舐めだす。口の中にアイリーンの指を出し入れされるとおかしな気持ちになってきた。いつもはクリストファーに入れられる側なのに、今はアイリーンの指がクリストファーの口に入っている。クリストファーのやわらかい口内やまとわりつく舌にアイリーンは自分の体が火照ってくるのを感じた。
「ふふっ、わかりやすい。もう、したいって顔になってるよ。約束通り前回の分も抱くけど、いいよね?」
指摘されて、頬が赤くなる。アイリーンだって、クリストファーと会う時にしないと物足りなくなっていた。
クリストファーは最後にアイリーンの指をもう一度舐めると、アイリーンにキスをする。ほのかに甘い。クッキーにお酒は入れていないはずなのに、酔ってしまいそうだ。ここが明るい客間だとか、まだ日が高いとか、自分たちの行為の音が聞こえる範囲に使用人がいるとかそんなことはどうでもよくなっていた。客間のソファでクリストファーは約束通り、帰る直前までアイリーンを抱いた。
「アイリーン、しばらく顔を出せない」
「あぁ……。社交シーズンがはじまるのね」
手早く帰り支度をするクリストファーを眺めながら、しばらく思考を巡らせて、合点がいく。今は王都の仕事は、クリストファーの叔父に中心になって動いてもらっていて、今まで先代公爵や叔父が行っていた公爵領の視察やそれぞれの拠点を治める者との会議に、クリストファーが出ているらしい。だけど、社交シーズンが本格化する時期はさすがに王都に公爵家当主が不在にするわけにはいかないだろう。茶会や夜会に、第二夫人であり実質的な公爵夫人であるアンジェリカとクリストファーが並ぶ姿を想像してチクリと胸が痛む。その権利を自らの手で破り捨てたのだから、アイリーンに傷つく権利などない。
「わかったわ。せいぜい、今度はもうちょっとマシな形のクッキーが焼けるように練習しておくわ」
なんでもないことのように言って、アイリーンは顔を取り繕う。アイリーンもベッドから下りようとするとクリストファーが腕を掴んでアイリーンを引き寄せてキスをする。いつもの別れ際の軽いキスではなくて、アイリーンの唇を食んでいたかと思うと舌が入ってくる。
「んんっ、クリストファー……」
さんざん貪られた体がまた火照ってくる。整えたワンピースの裾をまくると、下着を外したままのアイリーンのそこへ、クリストファーのものが侵入してくる。
「ああっ、クリストファー……もう暗くなるから……時間……」
「しばらく来れないからアイリーンが私のことを忘れないように刻み付けておかないとな……」
久々に切迫したようなクリストファーの顔から目が離せない。一体この人はアイリーンをどうしたいんだろうか? クリストファーに揺さぶられながら、アイリーンはしがみつく。別れ際にそんなことしなくったって、とっくにアイリーンの頭にはクリストファーしかいないというのに。
クリストファーが帰った後に、湯をあびて体はさっぱりしたけど、気持ちはふさぎ込んでいた。アイリーンは幽閉された第一夫人だけど、まるで寵愛を受ける愛人のようだ。愛人のほうがまだましかもしれない。いつかきっとこの歪な関係に終止符を打つ日が来るのだろう。でも、その日まではこの熱を分かち合っていたい、なんて思ってしまう。
◇◇
『形はともかく味はいい。 C』
どれだけ忙しそうにしていても、会った翌日には必ず届くメッセージカードが、今回も届いた。
「素直に褒められないのかしらね?」
「ほんといけ好かないですねー。奥様がチクチク縫ったり、せっせと作ったりしてるのに、感謝の気持ちが足りないんですよ。もうあんな外道になにもしてあげることないですってぇ。作るなら私にください!」
「アンにも作ったじゃない」
「あれっぽっちじゃ足りないですよー」
「今度、パンの作り方教えてくれたら、また作るわ」
「えー、また懲りずに作るんですか?」
そっけなくて、ともすれば冷たくも思えるカードを見ると、アイリーンの心は温まる。アンがそのメッセージにダメ出しするのもいつものことだ。再会してから、長い間会えなくなるのは始めてだ。でも、クリストファーに再会する前の生活に戻るだけだから大丈夫、と自分に言い聞かせた。
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